目 次
事務手続きに対する基本的な理解
私たちは日頃から銀行で様々な手続きをしています。
- 身近な普通預金の入出金、定期預金の新規・解約、振り込み、各種支払。ATM操作で出来るものも多いですね。
- ちょっと面倒に感じるのは今回のテーマである各種届出、つまり印鑑の変更、住所の変更や、名義の変更などですね。
- 一番大変なのは、不動産を担保とする借り入れです。これは集める書類も多ければ記入書類も多いし、押印する場所も相当あります。
たまに何かの手続きに出かけて窓口であれこれ要求されると、とても鬱陶しく面倒くさく感じるかもしれませんね。
そこでこの記事では主に銀行の普通預金に関する様々な変更手続きについて解説をしますので理解の一助にしてください。
原理や方法についての理解が深まれば、納得して書類に記入して、納得して押印ができるようになるでしょう。
いざという時に備えましょう。知識的だけじゃなく、実際に手続きに行っても精神的にゆとりを持って進めることが出来ます。
事務手続きの根底に銀行のある考え
お客さんが窓口でよく愚痴っぽく言います「融通がきかない」と。女性行員が笑顔であろうとソフトであろうと、顧客に求めることは極めて幅の狭い機械的なものであるから、そのように感じるのだと思います。
理由は簡単。そもそも裁量の余地がないのです。決められたことを決められたとおりにきちっとする。そして各検査が来ても問題を指摘されないようにする。これが銀行の立場です。
お客さんがどう感じても、それが銀行というところで、ここに議論の余地はありません。以上のことを、まずは理解してください。
たまに自己流の理屈で無理やり中央突破をしようとする方がいますが絶対にやめてください。本人にとって百害あって一利なしです。
今後銀行に相談すべき案件が出てきても何も話せなくなってしまいます。
事務手続きの基本は「確認」
新規口座開設にせよ、届出印の変更にせよ、住所変更にせよ、融資の申し込みにせよ、まず所定の用紙に記入しなければいけません。
それに対して銀行は項目ごとに確認を行います。間違いない正しい記載を確認する事こそ銀行にとって最も大切なことなのです。
何で確認するのか。それこそが銀行が提出をお願いする「運転免許証」などの書類なのです。
ここを疎かにすると判断業務ができなくなってしまいます。
逆に言えば銀行に確認をさせてやればいいのです。そう理解すれば、あれこれ添付資料を提出してくださいと言われても抵抗感が少なくなるんじゃないでしょうか。
何で何を確認するのか?
本人確認が手続きの第一歩で必ず100%行います。悪意で他人が本人を騙ることもあり、犯罪に巻き込まれないためにも、もっとも最初に銀行が重要視する確認事項です。
したがって手続きをする人は本人が原則です。よほど特殊なケースは事前に電話などで確認をすることになりますが、まず手続き人=本人と覚えてください。
では本人であることを何で確認するのか
確認書類として銀行があげているものは色々ありますが、最も適しているのは顔写真が貼付された官公庁の交付書類です。
運転免許証・パスポート・写真付住民基本台帳カードなどが上記説明に該当します。これらは、住所・氏名・生年月日・顔がその場で一度に確認できるので処理時間の短縮にも繋がります。
それ以外の、その場で直接本人であることを確認できない書類(住民票、印鑑証明書、戸籍謄本、保険証など)を持参した場合は、郵便物の送付・到着をもって確認する事になります。
全ての手続に共通する持参物
- 本人確認書類
- 印鑑(変更する場合は新印鑑、但しシャチハタ印は不可)
- 通帳
- キャッシュカード
これらは常にすべて必要とは限りませんが、銀行で普通預金にかかる手続きをする際の1セットだ考えて持ってゆけば間違いがありまsん。
本人確認書類が手元にない場合は、紛失の届け出をする場合は必ず必要なので役所などに取りに行く必要があります。それ以外は取引店に行かれる前に電話で聞いてください。
印鑑・通帳・キャッシュカードの紛失
日頃の心得
紛失で一番困るのは、それを拾った人にお金を引き出されることです。紛失しないことが一番ですが、紛失に備えることも大切です。
- 通帳と印鑑は同一場所に置かない
- キャッシュカードと免許証のような自分情報がわかるものを一緒に置かない
- 通帳とキャッシュカードを一緒に置かない
便利は不便と紙一重です。便利を優先させず安全を優先させましょう。
応急の措置
もし通帳・印鑑・キャッシュカードの紛失に気がついたら、真っ先にすべき事は電話、次に出来るだけ早く取引店に行くことです。
電話する場合
1.営業時間中は各取引店へ
2.日曜祝祭日などの営業時間外は専用受付ダイヤル(銀行によって呼び名が違う)へ
すぐに電話ができるように
自宅の電話帳に上記2種類の電話番号と書いておく
携帯電話に上記2種類の電話番号を登録しておく
兎に角銀行へ連絡して口座からお金の引き出し(移動)を出来ないようにすることが一番大切です。
紛失届
その上で
紛失届を出さねばなりません。電話はあくまでも応急措置なので、できるだけ早く正式の事務手続きにより
- 印鑑を変更したり
- 通帳の再発行を受けたり
- キャッシュカードの再発行を受けたり
してください。必要書類は全ての手続に共通する持参物のとおりです。
応急でのキャッシュカード取引停止或いは口座取引停止状態が続いていてはどうしようもありません。
郵送される
紛失したものが通帳にせよキャッシュカードにせよ、新しいものは郵送されます。届けで住所に届け出氏名で郵便物が配達されることが、確認上極めて重要だと銀行は考えています。
印鑑紛失についても新印鑑が有効になるのは手続完了通知の郵便物が届いた時からです。
紛失ではないケース
キャッシュカードが使えなくなった場合
- 暗証番号忘れ⇒暗証番号の再登録手続きをします
- 毀損などにより物理的に使えなくなった場合⇒再発行手続き
- 一日あたりの限度額を超える取引
設定されている限度内の出金や振替を超えることは出来ません。多発する犯罪に対応する上で限度額の設定は大事です。もし限度額の変更を希望される場合は取引本支店の窓口で手続きが可能です。 - 期限設定のあるカード
期限到来前に案内と新しいカードが郵送されます。当然期限切れのカードは利用できません。
印鑑変更
窓口で本人が手続きすることにより即日変更が可能です。
通帳が利用できなくなった場合
窓口で新しい通帳と交換します
住所変更
引っ越しをした場合には住所変更の届け出が必要になります。窓口に本人が行って手続きをしますが、引越し先が遠方の場合は電話やインターネット等代替手段があります。
ポイントは、引っ越しをしてから先に役所関係の手続きを済ませることです。理由は、「引越し先に間違いなく住んでいる本人」を銀行は確認するからです。
変更手続き完了通知郵便の到着をもって変更が有効になります。
氏名変更
この手続のポイントは、旧氏名と新氏名が同時に確認できる書類の持参にあります。したがって、引越の際と同じように、まず役所関係の届け出を先に済ませてください。
まとめ
銀行での紛失や変更の手続きについて解説してきましたが、いかがだったでしょうか。原理原則を掴んでいれば、それほどややこしいとは思わなくなるのではないでしょうか。
もう一度ポイントを整理しておきますと
1.何かを紛失した場合はは実損を受けないために、まず取引店に電話をした上で取引店で届け出をしましょう。
いつでも電話ができるように家の電話帳や携帯電話には電話番号を登録しておきましょう。
必要書類は全ての手続に共通する持参物です。
銀行からの郵便物到着を持って手続きが完了します。
2.紛失を伴わない変更手続きは上記の全ての手続に共通する持参物を持っていけば窓口で簡単に済みます。
3.取引店から遠くに引っ越しをした場合の変更手続きは電話やネットでしましょう。
4.当座預金や融資を伴うケース等、例外もありますのでその点は留意してください
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