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メルカリ 利用者の増加と不満
簡単操作で売買ができるネット上のフリーマーケット、それがメルカリ。
2013年にスタートし、その手軽さから瞬く間にユーザーが増え、今では毎日何十万件という出品がなされています。
スマホにアプリを入れれば、わずか4ステップで出品ができる手軽さ、そして売れた時の快感。しかもいつでも売り手が即買い手にもなれます。
月間の売買総額は、なんと100億円を超えているそうです。ものすごい成長ぶりですね。
ところが利用者が増えれば増えるほど様々な不満の声も出てきます。今回は、そんな不満の中で「送料」にスポットライトを当てて解説をしていきます。
メルカリの「送料」は高い? なぜ? 本当? 理由は?
売り手にも買い手にも不満や言い分があるようです。それはどのようなもので、また納得できる解決策はあるのでしょうか。それともどうしようもないのでしょうか。
買い手の「送料が高い」とは?
多くの買い手がネット上で「送料が高い」とぼやく時は、「送料込みの出品価格」の時、「商品の元値と出品時の状態から割り出した自分査定の価格」と出品価格の差額(送料)が大きいということでしょう。
推定送料=出品価格ーあなたがつけた商品価格
「計算してみたら送料は〜になったけれど、本当にそんなに高いの?」とは、上記の式をイメージしているのではないでしょうか。
ネット上では、ある出品価格に対して「詐欺ではないか?!」という声すらあります。どうでしょう?
結論から申し上げますと、この買い手の言い分はちょっと無理っぽい可能性があります。なぜか?
メルカリ利用規約第9条には「商品の出品」に関することが7項に亘って説明されていますが、どこにも出品価格については触れられていません。つまり・・・
出品価格は出品者が自由に決められるのです。
これが全てです。
その価格をあなたが不満に思おうが異論を唱えたいと感じようが、それは価格設定には関係ないし、設定価格の妥当性について出品者が説明をする義務もありません。
そして、出品者がどんな価格を商品につけても、それが適正かどうかは常にマーケットが判断することです。
適正であれば売れていくでしょうし、適正でなければいつまでも売れ残るでしょう。それだけのことで、マーケットとはそういうものです。
でも価格設定の自由とは別に、購入希望者は売買が決定するまではいつでもどんなことでも質問することができます。
ですから、もし出品価格について知りたい時は・・・・
- 配送手段は何ですか?
- 配送料はいくらでしょうか?
と質問すればいいわけですね。
それで納得して商品も気に入ってたら購入へと進むでしょうし、納得がいかなければ見切りをつけましょう。
もう一度申しますが・・・
- 売り手の価格設定は自由
- あなたが買うか買わないかも自由
そうなのです。マーケットはそうした自由の中で売買が成立していきます。
メルカリでは販売価格の1割を手数料として出品者からとりますが、ここに問題の一つが潜んでいます。
つまり、送料込みの価格の場合は・・・
販売価格=出品者が決めた商品価格+送料相当額
となりますが、メルカリが「販売価格の1割を手数料としてとる」という事は、つまり出品者の収益とはならない「送料」にも1割の手数料をかけるという事です。
ですから元々の販売価格が低い場合、それがちょっと割高な価格設定だとあなたが感じるなら、「手数料の1割」分が販売価格に入っている可能性は否定できません。
「送料にも1割をかける」事に関しては、実際の利用者もネット上に多くの疑問を呈しておられます。
特にメルカリが用意している「メルカリ便」を利用した場合は、事務局側もはっきりと把握できるのに、なのに「メルカリ便」送料に手数料をかけるのはおかしいと私も思います。
実は、サイト内の質問フォームで数日前に事務局に尋ねました。回答は返って来ましたが、残念ながらそれは「質問を全く理解していない」的外れなもので、ちゃんとした法人の回答とはとても思えない酷いものです。
破竹の勢いでガンガン利用されているから、こんな質問は適当にしておけばいい、とでも考えているのでしょうか?
売り手の「送料が高い」とは?
今度は出品者が感じる「送料が高い」について考えてみましょう。
出品者の場合は買い手がそう感じる時とはちょっと違って・・・
送料込みの売値が安すぎて、送料がはみ出すかトントンで利益が出ない
というような安価商品販売のケースがほとんどではないでしょうか。
本音は着払いで出品したいけれど、送料込みの出品の方が圧倒的に販売成績がいいので、自由競争上どうしても送料込みの出品とならざるを得ないんですね。
事実、送料込みで出品した方が圧倒的に成績はいいです。
提示されている金額だけ払えばいい、っていう方が安心感があるのよね。
高額でも買い手がつく商品は、送料の販売価格に占める割合は落ちてくるので、出品者も気にならなくなるんですけどね。問題は出品価格が安い場合ですよね。
さて、出品者はどうすればいいのでしょうか? 元々の出品価格が低い以上、工夫の方法は限られてくるかもしれませんが、できるだけのことはしましょう。
1.配送方法の工夫
配送方法はたくさんありますので、重量や3辺の長さなどから、その都度、出品商品に適合した最も安い配送方法を探してそれを使うことですね。
基本的に・・・
- 郵便事業は重さを重視
- ヤマト運輸はサイズを重視
するので、その辺を頭に置いてたくさん用意されている配送手段から適切なものを選びましょう。
さらに、メルカリは・・・
- らくらくメルカリ便
- ゆうゆうメルカリ便
という2つの優れた配送方法を用意しており、これらは配送料がお得なだけでなく・・・
- 簡単
- 安心
- お得
なので、とても使い勝手がいいです。とはいえ、メルカリ便も出品価格がある程度の金額でないと使えないので万能とは言い難いところが辛いところです。
配送方法につきましては別記事にまとめます。
2.販売手数料割引キャンペーン中に出品する方法です。
販売価格が安いと送料が負担になり、加えて販売価格の1割が手数料としてメルカリに徴収されるので、これが思いっきり響くわけです。
ですから、販売手数料割引キャンペーン中に頑張って出品しまくるという作戦です。
これは手数料10%が5%になったりして、まともに響いてくるので、しっかりと対応できればチャンスですよね。
3.まとめ売りをする
最後は出品価格を上げる、つまり単品で売らないで「まとめ売り」をすることで販売価格を上げ、送料の比率を下げることです。
例えば・・・
- ゲームソフトど〜んと10本
- モーツァルトのCD10枚
- ベビー服まとめてお得
- 「5分で英語」シリーズ全10巻
- Tシャツ5枚 ダメージほとんどなし
などなど。一つ一つ送ることを考えれば楽だし、送料も大幅に少なくて済みますよね。どうでしょう?!
まとめ
多くの人にとってメルカリは、身の回りの不要になったものを気軽に出品し、また、それを気軽に買う便利なフリーマーケットです。
日曜に公園で開かれるフリーマーケットと基本的には何も変わりません。
ただ・・・
- 対面ではない
- 送付しなければいけない
という部分で色々と感情の変化や悩ましい問題が発生してくるわけです。
今回はそうした問題のうち、「送料」について買い手と売り手が感じる或いは抱える問題について詳らかにして考えてみました。
確かに双方とも微妙で悩ましいスッキリ部分はありますよね。メルカリ自身に対してもです。
特に、上にも述べましたが、メルカリの徴収する「手数料」に関する質問の回答なんかを見ると、それだけをフォーカスすると、「この会社ダメだろ」と思えます。
一方、細部にわたる利便性を考慮して見事に使いやすく整備された「メルカリ」というフリーマーケットの構造全体を見ると、本当に素晴らしいな、とも思えます。
願わくば今後とも、もっと使いやすくて誰もが納得できるように、さらなる整備を望みます。