目 次
また今年も花粉の季節に突入しようとしています。
花粉症の約7割がスギに起因しているとも言われていますが杉の飛散はだいたい2月から4月頃です。
という事は・・・え~もう2月じゃないですか!つらい花粉症ですが、一緒に戦いましょう。
1.免疫システムとアレルギー
免疫は体外の様々な感染源や病原、体に侵入してくるのが好ましくないものを排除するシステムです。
ですから免疫は我々が健康に生きてゆくためにはどうしても必要です。しかし困ったことに、この免疫反応が時に不要に作用する場合がありこれをアレルギーと呼んでいます。
体外からの侵入物(抗原)に異常反応しだすと、あるいは本来システムが攻撃する必要のないものを攻撃しだすと、これはアレルギーです。
例えば人体にとっては無害有益である食品や毒性のない杉の花粉等の抗原には免疫反応は不要であるはずですが、異常に反応してしまうのがアレルギーです。
2.アレルギーと花粉症
上記のようにアレルギーは免疫システムという体にとって必要不可欠な能力と密接に関係がある異常ですが、原因は完全には特定できていません。花粉症は、まさにこのアレルギーです。花粉に反応する免疫異常です。
花粉(抗原)が粘膜に付着したり体内に侵入したりすると、体は抗体を作り次に備えます。
次に体が花粉を認識したときに、先に作った抗体が花粉を体外に排除する働きをしますが、その際にヒスタミンやロイコトリエンを放出するので、くしゃみや鼻水・鼻づまりといった現象を起こすのです。
ややこしくて困るのは、花粉症は免疫反応で、免疫反応は健康生活維持に不可欠だという点です。
もし免疫反応を完全に抑える薬があるなら確実に花粉症の症状を抑える事も出来るはずです。しかしそんな薬を体内に入れれば、免疫機能全体がストップしてしまい即生命の危機になってしまいます。
免疫異常と戦う一番の難点がここにあります。じゃあどうやって対処してゆくのかが次に考えることです。
3.花粉症の治療(薬 手術 免疫療法)
☆薬
花粉症の症状は、鼻水・鼻づまり・涙・目のかゆみなどで、更には頭が重くなったり、ぼ~っとしたり、食欲が減退したりと人によってさまざまな症状が出てきます。
それぞれの症状を抑えたり緩和したりするために様々な薬が用意されています。
- 第1世代抗ヒスタミン薬
くしゃみや鼻水を抑えて花粉症の症状を改善する薬、眠気などの副作用がある - 第2世代抗ヒスタミン薬
第1世代に比し効果は弱めだが副作用が少ない - 鼻噴霧用点眼用ステロイド薬
鼻づまりの改善・眼の症状緩和に使用。副作用は少ない。 - 経口用ステロイド薬
免疫反応を抑えよく効く、反面副作用の心配があり、医師とよく相談が必要
その他たくさんあります
☆手術
鼻の粘膜一部分をレーザーで焼いてアレルギー反応を起こさないようにする方法です。
しかし、粘膜は再生されますし、それに伴いアレルギー反応も戻ってくるのでどうでしょうか。安全に出来るとは言われています。
またすべての人に効果があるわけではなく、焼くので副作用もあります。
(レーザー治療参照)
☆免疫療法
これは花粉エキスを微量体内に入れ続ける事によって体を慣らし、結果アレルギー症状をやわらげるという方法です。
これ、うまくゆけば根治する、という点で対処療法と根本的に違います。従前は注射による方法でしたが、結構痛いのと通院期間が長い(3~5年)のが欠点でした。
しかし、最近ではこれに変わる新しい方法として、舌下免疫療法が登場してきました。
シダトレンというスギ花粉を含むエキスで、この液体を舌下にたらし、2分そのままにして、その後飲み込みます。
注射と比べ、長期間続けなければならないことは同じですが、最大の利点は、痛くない事、そして頻繁に通院しなくていい事です。
また注射より重い副反応が少なく安全とされています。費用は保険適応3割負担で月額3~4千円程度です。
一方、必ず全ての人に効果があるとは限らないようです。また副作用もやはりあり、医者とよく相談の上行わなければなりません。
(舌下免疫療法参照)
☆治療について最後に
さまざまなケースがあり一概には言えませんが、私個人として投薬や治療について感じていることは「信頼できる主治医」を見つけ出し、この医師と相談しながら対処してゆくことが一番いいのかな、ということです。
長い間花粉症で苦しんで、一人であれこれ試しましたが、結局知識が豊富で治療経験も豊富で患者サイドに立つ医師に頼る方法がかなりよいと思うのです。
5.花粉症に良い食べ物
たくさんあります。
でも食べ物は薬ではないので即効性はありませよね。それに、良いからと言って特定のものだけを集中的に食べるわけにもいかないですし。
そうなんですよ。何に良いなんてあちこちに書かれてますが、だからといって一つのものを集中して毎日食べて生活なんて出来ないのですよ。
なぜなら多種多様で複雑な生命反応を維持するためには、結局は偏らずに万遍なくあれもこれも食べる意外には方法がないからです。
花粉症と付き合うのは難しいですね。
どうか、みなさんがご自分に合った方法を実践して、少しでも症状が軽くなりますことを願っています。
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