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パイナップルケーキとは
台湾土産の定番中の定番です。それだけにメーカーも老舗から新参まで競い合っていますし、毎年コンテスト(例えば「臺北鳳梨酥文化節」)では壮絶なバトルを繰り広げています。
一方、売店も土産屋やお茶屋やホテルにパン屋・ケーキ屋に至るまで、それにスーパーやコンビニまでもが売っています。
どんどん選択肢が増えて買いやすくなるのはいいんですが、いったいどこでどれを買ったらいいのよ?って悩みも出てくるんですね。
しかも、この皮にあんこやジャムを包んだお菓子に日本人は結構うるさいですからね。下手をすると折角帰国後プレゼントしても、一口食べて残りはどこかに行ってしまうということにもなりかねません。
そういえばプレゼントする相手によって、薄い付き合いの人にはバラマキ用の安物を、大切な人には良いものを、と買分けがいいみたいな意見もあるようですが私は反対です。
もし、あげるのであれば美味しいと感じたものをあげのがいいと思うのです。あなたが欲しくないものは、きっと人も欲しくない筈です。
もう一つ、お土産を贈って、喜んでもらえるか否かの要素として、包装紙や箱のデザインや色使いがあげられます。メーカーがそれぞれに趣向を凝らしていて見ていて楽しいものも多いですね。
それにしてもどれを買ったらいいものか迷うと思います。多くの人に支持されてきた歴史があるお店がある一方、後発ではあるけれど埋もれているだけで実は非常に美味しいというお店もあると思います。
泊まったホテルがサービスで置いてくれていたものがとても美味しかったら、それを購入するのは大いにありです。
どちらにしても、購入の際には試食ができれば必ず食べて確認をしてから買うのがいいでしょう。メーカーによる味の特徴の差は大きいです。事前に納得して買えれば、それが一番いいです。
今回紹介するお店はほとんどが有名なところばかりです。ベタですが間違いが無いです。多くの人に支持されているので美味しいことは確かです。あとはあなたのお口にあうものを見つけて買ってくださいね。
「鳳梨酥」と「土鳳梨酥」の違い
一口にパイナップルケーキと言っても実は餡の主材料の違いで3つの種類があります。
- 100%パイナップル(特に台湾産)→「土鳳梨酥」
- パイナップルと冬瓜が混ざっている→「鳳梨酥」
- 100%冬瓜→「鳳梨酥」
はぁ?みたいな話ですが事実です。100%国内産パイナップル餡のものを特に「土鳳梨酥」といい、また売店でもそう表記されています。
じゃあ100%冬瓜の餡はニセのパイナップルケーキか?というと、台湾人でもニセという人がいるのでややこしいのですが、日本人感覚で言う偽物ではありません。
100%冬瓜の鳳梨酥はそういう名のそういうお菓子です。詐欺とかじゃなくて、歴史がありちゃんと一定の評価も受けているお菓子です。
違いは、冬瓜の餡は滑らかで甘さがたっているケースが多く、パイナップルの餡は繊維質でフルーティーな甘酸っぱさがあるということです。
どちらがどうという事ではなく、好みの違いで分かれます。台湾のお年寄りには「なめらかな餡が好きだ」という人がたくさんおられるそうです。
とは言え、近年の本物志向の高まりにより「土鳳梨酥」が増えつつあるのもまた事実です。今後もニーズに合わせたメーカーの挑戦は続くし味も変わりゆくように思います。
100%冬瓜餡のものはパイナップルケーキというより中華まんじゅうの味、というのが私の感想です。
さあ、それではお店個別の紹介へと進みましょう。
価格は頻繁に変わる
そうです。台湾は日本と違ってややインフレモードです。何についても、ちょこちょことよく値段が変更(あがる)されます。その点はご留意ください。
微熱山丘
言わずと知れた名店中の名店です。数々の賞を受けている老舗です。
本店はパイナップルの名産地・南投県にあり、もともとは茶葉を栽培していたそうです。100%パイナップル餡の元祖と言われており、小麦粉・バター・卵といったパイナップル以外の素材にも大きな拘りがあります。
パイナップルは夏に甘く冬に酸味が強くなるそうで、その味の変化がそのまま商品にも反映されているそうです。これもメーカーとしての拘りの一つでしょうか。
さて、 観光バスで乗りつけるのでなければ、かなり不便な場所にあるにもかかわらず客足が途絶えません。人気がありますね。
店内に入ると「パイナップルケーキの試食ができますよ、どうぞ」と席に案内され、お茶と パイナップルケーキを持って来てくれます。
パイナップルケーキをまるまる一つです。1/3・1/4にカットしたものじゃないんですよ。太っ腹というか、なかなか上手な商売ですね。
しかも食べている客のお茶がなくなったらつぎに来てくれるんです。
店員は全員が若い女性で、空気がとても丸いです。台湾では普通の「昨日彼氏と大喧嘩してん」みたいな不機嫌な子は一人もいません。
なんというか、安心して落ち着いて店内で、食べて飲んでができるのです。
観察していると、食べたお客さんはほぼみんな買ってましたから、結構大量に。買って「失敗した」と思う人はいない筈です。本当に商売がうまい。
肝心の味ですが、皮は少し硬めでしっかりした感じで、どちらかといえばクッキーよりもビスケットに近い味です。餡はP100%ながら酸味をかなり抑えており「これくらいがいい」と感じる人も多いでしょう。
全体的には素材の個性を抑えているというより非常にバランスが取れている気がします。ですから、非常にお茶には合うでしょう。
しかし反面、一つのお菓子と考えた場合、上品でバランスが良すぎてちょっと没個性的とも感じます。この点AMOとは好対照ですね。
微熱山丘
HP:www.sunnyhills.com.tw
住所:台北市民生東路五段36巷4弄1号1F
電話番号:(02)2760-0508
営業時間:10:00~20:00(年中無休)
東京店:東京都港区青山三丁目10-20
日本語:少し可能
料金: 420元/10個入、630元/15個入
支払:クレカ可能
ホテルオークラ プレステージ台北 The Nine
過去何度もあちこちのパイナップルケーキを食べてきましたが、実はあまり印象に残らなかったのです。なので正直なところ、おみやげのナンバーワンと言われてもピンと来ませんでした。
ところが事態は一変。偶然食べたオークラの土鳳梨酥のまあ美味しいこと。これは中華菓子というよりも洋菓子ですね。お茶請けにもいいですが特に紅茶請けには最高です。
変な嫌味や癖やパサパサ感が全くなくて純粋で上品なパインとバターの香りが口の中に広がり、その甘酸っぱさや舌触りは絶妙です。
もう一つの特徴はなんといっても包装紙です。写真でご覧になってどうです? 綺麗で日本的でしょ。見ていて飽きない素晴らしいデザインだと思います。
店の雰囲気といい、商品の味・デザインといい、小さいお店なのに「流石オークラ」。もう手放しの褒めようです^^
これは誰に贈っても喜ばれるとかなり自信たっぷりに申し上げます。一番の推薦品です。
それともう一つ、The Nineはパン類がまた美味しい。「値段が値段」という声も聞こえてきそうですが、高いから必ず美味しいとも限りません。
もしチャンスがあれば、一度買って帰ってホテルで食べてみてください。きっと「うん、うん」と頷かれるはずです。
The Nine
商品販売ショップ:The Nine
住所:台北市南京東路一段 9号 オークラプレステージ台北1階
電話番号:(02)2181-5138
営業時間:10:00~20:30
日本語:可能
料金: 50元/ 1個 480元/12個入 780元/20個入
支払:クレカ可能
ザ ・アンバサダー台北 le bouquet
外からお店に入ると、パーナップルケーキは左奥に積んであります。
この一品も人気があります。オークラの土鳳梨酥よりも更に洋菓子ぽくなったオシャレで上品な味です。紅茶請けにはオークラ以上によいかもしれません。
皮はきめ細かくしっとりとして非常に滑らかです。そんなに主張はしませんが結構チーズの風味はしっかりしています。餡の味を際立たせるように控えめな味付けですが、チーズ必要かなぁ・・?
餡は美味しいです。ザクザクとした噛み応えが楽しく、パインの酸味の効いた抑え加減の甘さがとても上品です。成分表を見ると、餡には冬瓜が入っているとありますが、全然わかりません。
味のバランスが取れていて美味しい商品ではありますが、個人的には買いではありません。
尚、コストパフォーマンスは悪いですが、バラ売りもしてくれるので、とりあえず一つだけ買ってホテルで味見してみるのも悪くないと思います。
包装や袋のデザインは上品で高級感がありますね。でも、個人的にはオークラのセンスを買います。
le bouquet
HP:le bouquet
住所:台北市中山北路二段63号 台北アンバサダーホテル1F
電話:(02)2551-1111
営業時間:10:00~21:00
日本語:可能
料金: 55元/1個 270元/ 6個 450元/10個入 880元/20個入
支払:クレカ可能
台北犁記餅店
一世紀を超える業歴がある中華菓子もしくは月餅の老舗中の老舗です。ですから、当然多くの支持があり、それを裏付ける伝統があるわけです。
何せ創業が1894年と言いますから、なんと日本が台湾を統治する1年前からスタートということになります。すごいですね、120年以上ですよ。
ということは、当時台湾に住んでいたたくさんの日本人も犁記餅店のおまんじゅうを食べていたわけで、何か感慨深いものがあります。
そんなにも長期にわたって支持される理由とは・・
現在に至るまで絶えず高品質の原材料と美味しい商品の探求に尽力されてきたようです。更に全て手作りというこだわりも守られています。
緑豆を原料とした「綠豆椪」は代々伝わる犁記餅店の看板商品です。その他犁記餅店ならではの商品があり、ホントありきたりのお菓子屋さんではないです。
ということで、もしこちらに出向かれたら、あんまり鳳梨酥にはこだわらず、店員さんに聞いて、お店の自信の品を買うというのも有力な考え方だと思います。
実は、犁記餅店はもともと台中発祥で、台北犁記餅店は支店ではなく暖簾を分けられているようです。
さて、パイナップルケーキですが全部で7種類もあります。で、そのうち1つを除き、全てに冬瓜が入っています。
唯一パイナップル100%の商品ですが、原材料が小麦粉・牛乳・バターなので、それらしい味がするのは勿論ですが、かなり特徴的な点として・・
甘い! 相対的にも甘いです。それからパイナップルの酸味と風味がほとんど感じられません。
なんどもパイナップルケーキを食べてジャムの感触を知っているから「あ〜パイナップルの食感がする」とは感じますが・・
残念ながら私の口には合いませんでした。
あくまでも個人的感想です。「それが美味しい」と感じる人が大勢いるからいつもお客さんがいっぱいなわけです。
もう一つの冬瓜が入っている定番のパイナップルケーキは、皮は同じで、餡もよく似ています。ブラインドテストをされたらどちらがどちらはわからないかもしれません。
その他の5種類も全部食べましたが、それぞれ、それなりには美味しいのですが、やっぱり正直私にはもう一つピンときませんでした。
犁記餅店
HP:https://www.taipeileechi.com.tw/#home
住所:台北市長安東路二段67号
電話番号:(02)2506-2255
営業時間:9:00~21:00(旧暦の大晦日から五日間は休業)
日本語:少し可能
料金: 300元/12個入、500元/20個入(詰め合わせの種類が多いのでHPでご確認を)
支払:現金のみ
佳徳糕餅
現地の方に大人気で店はいつもお客さんで一杯です。数々の賞を受賞していることも実力の証と言えるでしょう。いや〜本当に台湾の人には人気があって、もう業界の顔と呼んでもおかしくない存在です。
こちらは微熱山丘と違い多くの種類のオリジナル中洋折衷菓子と呼べるようなお菓子を揃えています。なので、かならずしも原味パイナップルケーキに拘る必要がないかもしれません。
パイナップルケーキ自体もパインの代わりにクランベリー・いちご・梅パイン・など新しい味を求めてアレンジしたものがあります。上の写真のようにばら売りしているので、その下の箱に自分で好きなのを詰めてレジに持っていく方法もあります。
方向性としては、台北犁記餅店と同じですね。色々変化があって、中華菓子と西洋菓子の折衷したような商品が沢山陳列されています。
さてパイナップルケーキのお味ですが、サクッとして脆い噛み応えで、まずバターと卵の香りが口に広がります。やがて噛み進むと餡の味がしてきますが非常に甘いです。
パイナップルの繊維質は感じるので入ってはいるのでしょうが酸味はほとんどしません。冬瓜も入っており、どちらかといえば昔ながらの冬瓜餡の味に近い気がします。
1個30元はいい価格なので、私としては「この味なら李製餅家の商品を推す」と言えば地元で袋だたきに遭うのかな^^
それからひとつ注意点として・・私のようにあれこれ種類を揃えた場合は、それぞれに賞味期限が違うので、それだけお気をつけください。
佳徳糕餅
FaceBook:佳德鳳梨酥
住所:台北市松山区南京東路5段88号
TEL:02-8787-8186
営業時間:7:30~21:30
日本語:少し可能
料金: 360元/12個 600元/20個入
李製餅家
李製餅家は林森北路と南京東路の交差点をほんの少し南に入ったところ、そう、とっても便利なところに店舗を構えています。
だから気軽に行けますが、店が小さいので見逃して通りすぎないようにしなければなりません。事前情報なしに店構えだけを見ると、購入意欲が湧かないかも・・それくらい可愛いお店です。
お店の看板にも大きく書かれている通り本店は基隆にあるのですが、この3坪に満たない小さな小さなお店が100年の歴史を背負った中華菓子を販売し続けているのです。大したものですね。
実際に行けばわかりますが、ひっきりなしにいろんな商品が購入されています。もちろん月餅もたくさんの種類が揃っています。
パイナップルケーキは・・
皮はポロポロっとはならない弱い独特のサクサク感があり、餡はねっとりしています。口に入れて噛むと結構個性のある香りが広がります。 奶油と奶粉の風味なのか。
いわゆる台湾に昔からある冬瓜主体の鳳梨酥ですね。今、台湾では本物志向というか、台湾産のパイナップルが主張する鳳梨酥が流行ですが・・
でも、李製餅家の鳳梨酥を食べていると、その辺のこだわりに意味があるのかな〜とも思うのですよ。改めて食べてみると伝統の味も全然悪くない。
味の特徴は、パイナップルの強い酸味甘味繊維感がなくて、もっとま〜るい柔らかい甘さと食感です。
しかも、1個16元程度(めちゃ安い!)と極めて安価なのが嬉しいです。安かろう悪かろうじゃないから1世紀も続いているんですよね。
金額と味のバランスで考えればトップクラスです。ほんと、この味でこの値段で文句言ってたらバチが当たるレベルです。
とにかく便利な場所なので一度行ってみてください。
そして、月餅を含む多種のお饅頭があるので、直感で気に入ったものを幾つかバラで買ってホテルで食べてみて、本当に気に入れば鳳梨酥と共に買えばいいと思います。
李製餅家
住所:台北市林森北路156号
電話番号:(02)2537-2074
営業時間:10:30~21:30(年中無休)
日本語:少し可能
料金: 15元/1個
支払:現金のみ
紅櫻花食品
2015年の秋、淡水を歩いている時に偶然見つけたのが紅櫻花食品の店舗です。これがキティちゃんパッケージ商品の専売店だったので、結構記憶に残ってました。
そして2016年秋、ちょうど一年後に永康街でまたまた紅櫻花食品の店舗を見つけ「これは食べるしかないな」という思いで商品を買ったのでした。
当社は1991年10月に台中で設立された、この業界としては比較的若い、中華菓子製造販売会社で、元々の主力商品は「奶油酥餅」という中華バターケーキです。
近年、台北周辺にも積極的に展開するようになり、またハローキティ商品専門店もオープンしています。
商品のラインナップは非常に多彩です。どちらかといえば犁記餅店的な展開か?
パイナップルケーキは1種類だけで、餡はパイナップル100%です。(後でパンフを見たら、もう一種、竹炭鳳梨酥 というのもありますね)
昔懐かし冬瓜餡のはないの? と聞いたら「国民が納得しない(日本語)」と言ってました。多分、冬瓜餡は時代に合わなくなってきていると言いたかったのでしょう。
店員さんの感じがとてもよくて、忙しいのに、小さくカットされたパイナップルケーキをお茶とともに出してくれました。
皮はサクッとクッキー仕立てで割と薄く、上手に食べないとポロポロっと溢れます。味は甘さをよく抑えて牛乳プラス卵の味がふわっと口に広がります。
噛んでいるとやがて少し繊維質なジャムの甘酸っぱさが出てきて、それでもすごい主張に感じないのは、やはり甘味と酸味を程よく抑えているからだと思います。
キャラクターに頼っているので大したことないと思っていたのですが、十分に美味しいです。それをキティちゃんの紙バッグに入れてお土産にしたら、それは喜ばれるでしょう。
証明するように、私が店に行った時の客は全員日本の若い女性でした。入れ替わりで入ってくる客もやはり若い日本の女性ばかりでした。そして買うのはキティちゃん^^
しかし、それ以上に看板の奶油小酥餅が抜群にうまいです。
紅櫻花食品
facebook:https://www.facebook.com/redsakurafood/
住所:台北市信義路二段184号
電話番号:(02)2394-5988
営業時間:9:30~22:20(年中無休)
日本語:少し可能
料金:210元/50g 6個入、250元/35g 9個入、キティ型120元/3個
阿默典藏蛋糕(Amo)
Amoは昔ながらの中華菓子屋さんではなくケーキ屋さんです。
経営者の周さんは、日本で食べたケーキの美味しさに感銘を受け、台湾でも作って見たいと考えたのが事業の出発点です。
そして最初にできたお店が今回お伺いした台鉄萬華駅の前のお店です。
お店は大きくはないですが、オシャレで垢抜けていて、店員さんも含めてとてもいい感じです。そういえば、箱も紙バッグもシンプルでオシャレです。
また、早期から業界では珍しかった商品の宅配など非常な努力の甲斐あって美味しさが徐々に認められ、ついに確固たるブランドとして定着するまでに成長しました。
今では店舗数も増え、新光三越A4館に出店するまでに至っています。
Amoのケーキの特徴は、スポンジにたくさんデコレーションをして生クリームをかける、といったものではなく、スポンジそのものに美味しさを詰め込んだ、見た目非常にシンプルなケーキです。
開店当初より安易な商品開発はせず、材料や味を吟味し、今でも新商品は年に一つという拘りぶりです。
ですから、十分に成功し支店も多くある今でも商品種類は決して多いとはいえず、むしろ地味なくらいで、老板の変わらぬ精神というものを感じます。
さて、そういう経緯のあるAmoのパイナップルケーキです。期待が持てるでしょう!?
今回パイナップルケーキを購入した時に、Amoの主力商品であるケーキのサンプルをいただき公園で食べてみたのですが、滅茶苦茶においしかったです。
空気泡感を抜いたムッチリとした生地に独自の西洋菓子の味付けが最高です。日持ちがしないので辛いですが、これは是非持って帰りたい一品です。
パイナップルケーキについてですが、Amoでは2種類を用意しています。
皮はバター風味が凄く生きていて、クッキーほどパサパサしていないけれど、ホワッとした作りなので、食べるときは手を添えたほうがいいでしょう。しかし、そう重さは感じません。
いや〜、実にケーキ屋さんの味ですね。
金色パッケージ・・冬瓜入り
冬瓜入りの餡は完全に滑らかでパイナップルの風味はありません。皮との一体感がありよくマッチしています。実際に食べると、ここからが餡だ、という境目感がありません。
パイナップルとは関係のないお菓子、質感のないよく練られた餡の入ったしっとりクッキーという感じです。
えんじ色パッケージ・・パイナップル100%
それに対してパイナップル100%の餡入りは、冬瓜入りとは全く別のお菓子です。皮は一緒ですが、餡というかジャムにかなり酸味をもたせています。
パイナップルの繊維感は僅かに抑えてあり結構滑らかです。サクッと食べると、皮の味とジャムの味のコントラストがはっきりしていて、最初にバター・ミルク・砂糖味そして、酸っぱいジャムの味がきます。
そして再度申し上げますが、AMOのパイナップルケーキはホワッと柔らかいのが特徴です。
Amoは私の中ではベスト3に入っています。
阿默典藏蛋糕(Amo)
HP:http://www.amo.com.tw/jp/default
住所:台北市萬華区艋舺大道184号(萬華創始店)
電話番号:(02) 2306-3752
営業時間:08:30~21:00(月曜日~土曜日)、09:00~20:00(日曜日・祝日)
日本語:ほとんど不可
料金(ミックス): 280元/8個、420元/12個
支払:現金のみ
廣方圓茗茶
廣方圓茗茶はMRT雙連駅から歩いて4〜5分、松山北路から西に入ってすぐと、非常に行きやすい場所に店舗を構えており迷うことがありません。
1980年に創業し、1990年に「廣方圓」として中国茶の専門店として開業し今日に至っているお茶屋さんです。
入店した時に笑顔で、まず勧められたのが水出しのお茶で、これが非常に印象深くおいしかったので、全然考えてもいなかったのにさっさと買ってしまいました。
頂いたのは東方美人茶を水出ししたものだそうで、変な渋みやエグ味が全くなく、甘くて奥が深くて、久しぶりに「お茶」というものの美味しさを実感しました。
帰国して、教えられた通り「300ccに3gで一晩置く」をやってみました。やっぱり美味しくて、お店で飲んだ時以上の味に感じ大満足です。
いきなりのサプライズでしたが・・
店内はゆったりしていて落ち着いていて、どこかのギャラリーのようなおしゃれな佇まいです。全体的にとっても上品で、店員さんも雰囲気が柔らかく、本当に感じのいいお店です。
お茶屋さんとして信用のあるお店なので、茶葉や茶器の購入で訪れるのもいいですよね。
さて、パイナップルケーキですが、お茶うけとして考え出されたそうで、味がThe Nineとは非常に対照的です。
つまり、洋菓子っぽくないんですね。口に入れた時に広がる洋菓子特有の風味があまりしません。そして、お茶うけといっても昔ながらの冬瓜の餡ではなく、しっかりとパイナップルの餡です。
一箱に8個入っていますが、この8個でパイナップルを1つ丸々使っているそうです。お店の大きなこだわりの一つですが、味が上手にまとめられています。
強い酸味甘みというのではなく、適度に抑えられていて上品です。こちらは緑茶にも発酵茶にもよく合います。
皮はやや存在感がありますが、甘みが適度でバターの風味も「クッキーだ!」という感じではなく控えめで非常にまろやかです。
そして食べ終わった後、嫌味な甘さやしつこさや酸っぱさが全く残りません。
全体的に、とっても味の調和が取れたバランスの良い、それでいて深みのある、謂わばこのジャンルの一つの完成系ではないでしょうか。
今まではThe Nineが孤高だと信じていましたが、ちょっと甲乙をつけがたい味ですね。あえていうと、紅茶派にはThe Nine、お茶派には廣方圓でしょうか。
「廣方圓」と焼印が押されてますね。高級感がありますね。もちろんコストもかかってそうですが^^ なんせ1つ約56元ですからね。値段も王様級!
お茶好きで拘りのある方は是非一度覗いて見てください。
廣方圓茗茶
HP:http://www.kfytea.com/
住所:台北市中山北路二段72巷7号
電話番号:(02)2563-2851
営業時間:9:00~21:30(年中無休)
日本語:概ね大丈夫
料金: 450元/8個
支払:クレカ各種可能
最後に
台湾土産一番人気のパイナップルケーキを紹介してきましたが、どうだったでしょうか。
一口にパイナップルケーキといっても、メーカーの背景が違えば味も全く異なります。同じ名前の異なるお菓子ですよね。激戦ですから各社とも力が入るし、特に後発は知恵を絞っているのでしょう。
メーカーはまだまだ星の如く一杯あります。更に、今後も新星が誕生してくるでしょう
こんな中で、あなたの好みを見つけるのはなかなか大変ですよね。一つの考え方として、中華菓子店・洋菓子店・お茶販売店というようなジャンル分けの中で、合うと感じるお店に行くのもいいかもしれません。
また、この記事でも紹介していますが、パイナップルケーキを販売しているお店には、それ以外の魅力的な商品が結構ありますので、新しいお気に入りを探すのも悪くありません。
お口に合う最高のパイナップルケーキが見つかるといいですね。
では最後に私の選んだベスト3の発表です。
- 第1位:The Nine・廣方圓茗茶(双璧です)
- 第3位:阿默典藏蛋糕(Amo)
日本語とクレカ
各お店で日本語が通じるかどうかですが、基本的に、中山・雙連のあたりであればだいたい大丈夫です。それ以外は、カタコトOKのお店も多いですが、全ては従業員次第です。
あと、クレカについては不明な店については解説していません。
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