台湾新幹線(台湾高鉄)の周遊券がトクすぎる件

台湾高鉄周遊券

高鉄周遊券がおトク

どこの国でも観光客誘致に知恵を絞っています。日本も各国に出て行ってプレゼンやイベントを打ったり、観光地での特典をアピールしたりと様々です。

もちろん台湾も頑張っています。その一つが今回ご紹介する台湾高速鉄道の周遊券です。

これはTHSR Passあるいは高鉄パスとも呼ばれ、一定期間内に台湾新幹線(以後「高鉄」)を何度乗り降りしても料金は最初に支払った高鉄パスの代金だけ、というものです。

ただし、この制度は台湾人には適用されないので、もし台湾の方とご一緒される場合はお気をつけください。

じゃあ、どれくらいおトクかっていう話ですが、高鉄パスのなかで最もリーズナブルな「高鉄3日パス」を例に挙げると

高鉄3日パスの代金は2,200元(最新レート)。対して、普通に乗車券を買うと・・

台北ー左営間の場合

  • 早割35%  片道 965元
  • 早割20%  片道1,190元
  • 早割10%  片道1,340元
  • 一般    片道1,490元

 

台北ー台南間の場合

  • 早割35%  片道 875元
  • 早割20%  片道1,080元
  • 早割10%  片道1,215元
  • 一般    片道1,350元

乗車料金の確認

台湾高鉄のHPで、実際にいろんな乗降車駅を指定して列車検索をしてみてください。料金が確認できます。
→切符検索

 

往復割引はない

なお、台湾高鉄には日本でいう往復券という概念はありません、従って往復割引もないのです。

 

ということは、台北と高雄(左営)間を往復すれば

  • 普通料金:2,980元
  • 最安料金:1,930元(最大早割35%)

ですから高鉄3日パス2,200元は相当得だということになりません?

もし、あなたが短期間で台湾の北から南まで欲張り観光をしようって計画なら、これは相当に美味しいと思うのですよ。

 

厳密な価格比較は難しい

なぜなら・・

  • 高鉄パスと交換するEチケットを購入する代金の通貨は日本円です。
  • 一方、当日高鉄に乗る場合に支払う通貨は(既に両替した)台湾ドルかクレジットカードです。

従って同じ土俵ではないので厳密な価格の比較は難しいです。

 

さて、高鉄パスには4種類がありますので、次にその内容をご説明します。

 

 

高鉄パスの種類

高鉄3日パス

高鉄3日パス
  • 連続して3日間、どの区間でも何度でも高鉄を利用できます。
  • 代金:2,400元

 

高鉄フレキシブル2日パス

高鉄フレキシブル2日パス
  • 高鉄パスの利用開始日を含む7日間の内任意の2日を選択します(当然、連続しなくてもいい)。
  • 選択した2つの日に高鉄パスを使って高鉄を利用できます
  • 指定してない日には高鉄パスを使って高鉄に乗車することはできません。
  • 代金:2,500元

 

固定してしまう?

2日を最初に申告して固定してしまうってところがちょっと改善の余地があるような気がします。例えば「利用開始日から連続する7日間の内任意の2日間」とすれば、つまり7日間の間であれば申告なしに自由に2日を選べるよにすれば、もっと人気が出るような気がします。

 

 

高鉄・台鉄標準5日間ジョイントパス

高鉄・台鉄標準5日間ジョイントパス
  • 高鉄パスの利用開始日から連続して5日間利用できます。
  • 期間中は在来線の特級以外の各列車に乗り放題です。
  • 高鉄パスの引き換え時に申告した(5日中の)2日間で高鉄を乗り放題となります。
  • 代金:2,800元

 

高鉄・台鉄特級5日間ジョイントパス

高鉄・台鉄特級5日間ジョイントパス
  • 高鉄パスの利用開始日から連続して5日間利用できます。
  • 期間中は在来線の特級指定席を含む各列車に乗り放題です。
  • 高鉄パスの引き換え時に申告した(5日中の)2日間で高鉄を乗り放題となります。
  • 代金:3,600元

 

利用日の固定が・・

2つのジョイントパス高鉄フレキシブル2日パスと同様で、高鉄の利用日を最初に固定しなければならないところが少し使いづらい気がします。

 

どうでしょうか、4つの高鉄パス。上手に使えれば、スケジュールにうまく組み込めれば、かなりお得になることはわかっていただけたと思います。

台湾高鉄HPの周遊券紹介ページ → 台鉄周遊券

次は、申し込みから高鉄パスを手にするまでの手順や注意点についてご説明します。

 

 

購入手続き

購入は旅行代理店で行います。JTB台北では窓販もできるようですが、出発前にできることを、わざわざ時間使って現地で行う人はいないと思うので、日本での購入方法を解説します。

旅行代理店ネット販売でのみ購入できます。利用できるのは以下の3社です(もしそれ以外にもあったらゴメンなさい)

 

3社の特徴

JTBMybus

  • 「高鉄3日パス」の大人用しか取り扱いがない
  • ページのフォームが専用ではなく文章がわかりにくい

 

TAIPEINABI

  • 「2種類の高鉄パス」の取り扱いがある
  • メールでの質疑応答が旅々トラベルと比べると返答の有無・速度に難あり。急に何らかの返事が欲しい時は焦る。

 

旅々トラベル

  • 説明文が一番わかりやすい
  • 唯一「高鉄・台鉄特急5日間ジョイントパス」の取り扱いをしている
  • メールでの質問に対する返答が早い

 

旅行代理店と販売商品

高鉄パスは「4つの高鉄パス」でご説明した通り4種類の商品があって、それぞれに大人料金と子供料金があります。また料金は2016年9月11日現在のものです。

JTB Mybusの取り扱い商品

  • 高鉄3日パス 料金:大人2,200台湾ドル(子供版は取り扱いなし)
  • 料金:最初の表示は2,200台湾ドルだが実際の支払いは日本円で8,250円

 

TAIPEINAVIの取り扱い商品

  • 高鉄3日パス 料金:大人8,200円・子供4,100円
  • 高鉄フレキシブル2日パス 料金:大人9,300円・子供4,650円

 

旅々トラベルの取り扱い商品

  • 高鉄3日パス 料金:大人8,250円・子供4,100円
  • 高鉄フレキシブル2日パス 料金:大人9,300円・子供4,650円
  • 高鉄・台鉄特級5日間ジョイントパス 料金:大人15,000円・子供7,800円

 

販売価格について

実際に購入される場合はお使いになる旅行代理店サイトでその時の価格を確認してください。価格は変動します

さてお気付きの方もおられるでしょうが、旅々トラベルが唯一取り扱っている「高鉄・台鉄特級5日間ジョイントパス」の価格が15,000円と、台湾高鉄表示の3,600元と比較すると少し高いです。

確認したところ、利幅が薄いのと購入数が非常に少ないことが理由だそうです。

台湾高鉄のホームページからも購入が可能になりました

但し行けばわかりますが、「周遊券購入」をクリックし出てくる次の画面から日本語表示ではなく英語か中国語になります。

周遊券購入

 

代理店販売との価格比較

例えば「高鉄3日パス」を台湾高鉄で買うと2,200元ですが、これをVISA決済すると・・・

2,200元×3.6373円(書込時レート)×1.0163(VISAカードのレート)=8,132円

かたや8,200円か8,250円なので100円前後の差です。仮にレートが極端に変わったとしても、円建て価格が変更になるでしょうし、まあ、使いやすいところで買ってくださいということでしょうか。

 

次に手続きについてご説明します。

 

 

手続きの流れと注意事項

どの旅行代理店で手続きしてもほぼ同じです。航空券やホテルをネットで予約された方であれば、さしたる困難なく手続きできると思います。

  1. ご利用になる旅行代理店のサイト(上記)に行って手続きをしてください。個人情報の入力が中心ですね。
  2. 決済はクレジットカードのみです
  3. 支払い手続きを含めた全手続きが終了すると、「Eチケット」(高鉄パス引換証)というPDFがメールの添付書類として送られてきます。
  4. Eチケット」を印刷して台湾へ持参してください。
  5. 駅に行ったら適当に並ばないで、下記紙を見せて、交換窓口を確認しましょう。
  6. 台湾に行ったら高鉄の窓口で「Eチケット」とパスポートをを提示して「高鉄パス」を受け取ってください。
  7. 窓口は特に週末・休日は混み、手続きは下記の座席指定手続きも含め案外時間がかかったりしますので、余裕を持って行きましょう。特に交換即乗車の場合は余裕を持って行きましょう。

 

Eチケットでは乗車できない

ちょっとクドイですが知り合いで誤解していた人がいたので再説明ですが

Eチケットはパスではありません。単なる引換券です。

 

 

 

高鉄パスについての注意点

  • Eチケット」購入の翌日から89日以内に「高鉄パス」と交換しなければなりません。
  • その際、「高鉄パス」の使用開始日(「高鉄パス」の交付を受ける日から30日以内)を申し出する必要があります。もし窓口で何も言わなければ、「高鉄パス」を受け取った日が使用開始日になります。
  • ジョイント・パスに交換した場合は、使用開始日とともに、。高鉄を利用する日を利用期間の中から2日間(バラバラでいい)指定します
  • 高鉄の指定席を利用できます(要パスポート)。その都度窓口(電話・ネット予約は不可)で予約してください。ビジネスクラスは利用できません。自由席に乗ることはもちろん可能です。
  • ジョイント・パスは高鉄の利用に加え在来線乗り放題です。
  • 特級ジョイント・パスは在来線特急の指定席を利用できます。その都度窓口で予約してください(要パスポート)。ビジネスクラスは利用できません。
  • 特級ジョイント・パスは太魯閣号、普悠瑪号を除き座席指定をしなくても乗車でき、空席があればに座ることができます。
  • パスの現物を見ればすぐにわかりますが、自動改札に対応はしていません。指定席明細もパスに手書きされます。必ず職員のいる改札口を通ってください。パスとパスポートが必要です。
  • 高鉄・在来線特級の座席指定は条件内であれば何度でもできますが、座席を確保しているという意味ではありません。特定の列車の指定席が満席であれば、当然別の列車で座席指定をしなければなりません。

 

意思表示用に紙の用意

何度か意思表示をしなければならないので、必ず紙に書いて必要に応じてそれを見せましょう。

  • 何番の窓口に行けばいいですか?→「去几号的窗口就行了碼?
  • 使用開始日を告げる→(例)「利用開始日 3月3日
  • 高鉄利用日の指定→(例)「高鉄利用日1:3月3日、高鉄利用日2:3月6日
  • 高鉄指定席の依頼→(例)「列車番号645 台北ー台中

困った経験はないのですが私の北京語もいい加減なので、もしちゃんとした北京語を希望される場合はホテルのフロントで確認してくださいね。

高鉄にせよ在来線の特急にせよ座席指定をするためには列車の指定が必要です。駅に行って電光掲示板を見て決めるのは慣れてないとちょっと戸惑ったりするので、予めスマホのソフトを見てゆっくりと決めておくのがいいと思います。

参考記事:スマホの便利アプリで台湾旅行を3倍楽しくしよう

 

 

365日【最低価格保証】台湾・台北の人気&おすすめホテル☆

 

まとめ

ということで今回は台湾高鉄周遊券の紹介でした。

 

台湾の大きさは九州くらいとよく言われます。台北から高雄(左営)まで距離にして345km。ここを我らが700系の兄弟が僅か1時間30分で走るのですよ。

当然、台中や台南までならもっと短時間でいけます。一昔前のことを考えると、ずいぶん欲張りな旅行が可能になってきました。

ホテルを転々とすると荷物と手続きで結構融通がきかないんですよね、時間もうまく使えない。

だから台北でも台南でも高雄でも、ホテルは一か所にしておいて、身軽に高鉄であっちこち観光するのもアリだと思います。

もちろん普通に移動していってもいいわけですし。

そういう意味では、今回ご紹介の高鉄パスはうまくハマれば費用面で大きな効果があります。

特に一番割安感のある「高鉄3日パス」の料金は、台北・左営を往復する高鉄普通料金よりも安いんですからね。超お得です。

あなたも安くて快適な旅行の手段として是非使ってみてください。

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6件のコメント

2017年5月時点で購入し使用しての修正点をいくつか

・今は高鉄公式サイトからでも4種類の周遊券全て直接購入予約できます。
但し公式サイトの日本語対応は周遊券を選択するとこまでと中途半端です。支払い画面から先は台湾語、もしくは英語のみですが、公式サイトから購入予約すれば為替相場にもよりますが約1500~2000円安く買えます。(支払いはTWD)
公式サイトからの予約の場合は購入予約した日から90日間の間に使用開始をする事(支払い期限は別にあり、支払い期限を過ぎると予約無効)
支払い完了日の次の日から使用開始可。(使用予定日に購入、引換えて使用する事は不可)
公式サイトから購入した場合は引換券は無し。支払い完了画面を印刷するかスクショ、または予約確認画面から支払い済みの画面に飛び画面を見せればOK。

・指定席の予約は予定が決まっていればまとめて一気に取る事も可、勿論有効期間内の別の日の指定席が混じってても可。
但し、明らかに重複して乗れないと分かる予約は出来ない。(乗り遅れた時の為に次の列車も!とかその日高雄に行くか台北に行くか未定だから同じ時間帯で上りも下りも押さえておこう等)

・5dayexpressジョイントパスの場合、台湾東部の台湾鉄道の駅で指定席予約は会話出来ないと困難な場合が多い。(この周遊券の存在を未だに知らない、分かってない駅員が多い為自強号の指定席も乗れるexpressジョイントパスと自強号乗車不可のスタンダードジョイントパスを混合する人が多数)
台北や高雄(または左營)等大きな駅なら違いを分かってる人ばかりなので比較的簡単に自強号指定席を取れる。
台北、高雄、左營以外の台湾鉄道で駅の改札口を出る時にパスを見せても??????と何これ?って反応される時が多い。自強号が止まらないような小さな駅なら尚更。
そんな時には購入の際に周遊券の最初にパスポート番号や名前を印刷したシールを貼られるので、そのシールの真ん中あたりに

Valid Data  有効搭乗日期
・Taiwan Railways(5day)台鉄(5天)
何月何日 至 何月何日
の欄がある。(早い話が台鉄に5日間乗れますと書いてある欄)そこを
指差してあげれば、この周遊券を理解してない小さな駅の駅員さんもすぐ理解してくれる。

GEROPPI様、ご指摘と詳しいご説明ありがとうございます。
私も高鐡サイトで確認をしようとしているのですが、なぜかサイトへ行くことができません。
繋がったらキチンと確認をして、記事に追加情報として載せます。

GEROPPI様のご説明を読ませていただいた感じでは、台鉄の指定券購入方法とほとんど同じですね。
決済画面が日本語になってないところも同じですね^^

あと、ローカルな駅の駅員の認識と対処方法についても丁寧な情報をありがとうございます。
よく理解できました。こちらも追加情報として早晩載せます。

GEROPPI様の書き込みを読んでいて、自分が全く北京語を喋れない頃を思い出しました。
でも最終的にはなんとかなってるんですよね。台湾の人は親切です。

GEROPPI様、この度は本当にありがとうございました。助かりました。
今後ともご指導をお願い申し上げます。

今、次の台湾旅行の為に高鉄のホームページを見てまして、そう言えばコメント承認されてるかな?と思い出し、また来てみてびっくりしました(笑)
承認どころか、取り入れてくれてる…(笑)

改めて自分のコメントを読み直してみたらうわぁ~w
全ての周遊券が公式サイトの方が安く買えると書いてるのも同然な書き方だ(笑)と自己嫌悪…
はい、特級ジョイントパスの1万5千円って代理店の手数料高くね?と思ったのが他に売ってるとこないか調べるきっかけになりましたので、大きく安くなるのはジョイントパスだけです、誤解するような書き方すみませんでした!

なるほど、代理店の1万5千円って値段設定そんな理由だったのですね。
確かにジョイントパス使ってる外人さん他にいませんでした。
高鉄3日間乗り放題の切符はチラホラ見かけたのに…(笑)

戴いた返信の後半の部分は全くその通りで、日本語と簡単な英単語しか話せないのに海外一人旅を決行しちゃう馬鹿にでも親切な方々でした。
一番印象的だったのが、免税店で煙草を探している時見つからなくて「メビウスメビウスメビウス…」と呟きながら探してたら若い女性の方が手を引っ張ってメビウスの棚まで連れて行ってくれました(笑)
お礼を言うとき中華民国のパスポートを片手に持っているのが見えましたので台湾の方は優し過ぎる!と一人で感激したものです。

GEROPPIさま、お世話になります。
記事を現状に合わせて変化させていくことはなかなか大変です^^

ご承知のように・・・
台湾の価格はあれもこれもしょっちゅう変わるし、
サイトリンクはしょっちゅう切れるし。

でも、台湾旅行初心者の方に少しでもお役に立てれば、
そういう思いは変わらないので、
できる限り気がついた時点で更新していきます。

今後ともよろしくお願いします。

初めまして。
台湾旅行は次で3回目なのですが今回は3泊のうち1日は高雄まで日帰りをしてみようと思っていたのですが正直、海外で新幹線に自力で乗る事ができるのか不安でした。
でもこちらのサイトの説明がとても判りやすくて、コレなら出来る!と早速
新幹線3日間パス、予約させていただきました。
eチケットをパスに交換する事もこちらを見ながら出来そうです。
とってもとっても感謝しております。

コメントありがとうございます。
高鉄(新幹線)デビューですね。おめでとうございます。

何でも自分でこなすのも旅の楽しみです。
前向きに楽しもうという意欲が文面からよく伝わって来ます。

ちょっと弾丸な気もしますが、今回は下見で、
気に入ったら改めて高雄でゆっくりされるのでしょうか。
高雄は人情味豊かでいいですよ〜。

道中一回は台湾の駅弁を味わってくださいね。
車内よりも駅の方が選択肢が多いです。
価格は100〜130元くらいが安心の美味しさですね。
お米が美味しくて温かい台湾の駅弁を食べたら、きっとファンになりますよ^^

高雄については記事を2本ご用意していますので参考になさってください。

では、思い出深い良い旅をされますように祈念いたします。

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