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台鉄嘉義駅前から約60km、3時間足らずの間バスに揺られると「阿里山國家森林遊樂區」という別世界に到着します。
台湾には国家が保護管理している自然公園が北から南まで全部で18ヶ所ありますが、その中でもっとも有名なのが阿里山國家森林遊樂區です。
実は、「阿里山(アリシャン)」という山はなく、18の山々(阿里山山脈)の総称、或いはそのエリア(郷)の名称です。
昔から台湾は美麗島(メイリーダオ)と表現されますが、阿里山はまさにそれを象徴するような場所です。
この一体は、日本統治時代から国立公園に指定されており、当然現在も国立公園(国家風景区)で、風光明媚という言葉がこれほど似合う場所はそうそうないでしょう。
この記事では、阿里山国家森林公園内の交通事情や歩き方、見どころやホテル、そして注意点などについて詳しく説明します。
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- 可愛い阿里山森林鉄道
- 神秘的なご来光と悠々の夕日
- 幻想的な雲海
- 時空を超えた檜の森
- 映画のワンシーンのような霧世界
- 険しい地形が創造したたくさんの滝
- ソメイヨシノと八重桜のお花見イベント
などのように高山の阿里山だからこそ目にすることができる絶景があなたを待ってますよ。
尚、阿里山への行き方(交通関係)については別記事↓で詳しく紹介しています。
阿里山轉運站、阿里山火車站そして旅客服務中心周辺
台鉄嘉義駅前から、或いは高鉄嘉義駅前から、または台北からの直行バスもありますが、何れも終点は同じバス停「阿里山轉運站」です。
阿里山轉運站より奥が目的の阿里山國家森林遊樂區です。名称が長いので、この記事では阿里山森林公園にします。
阿里山轉運站でバスを降りてから取る行動は・・・
- ご来光を見に行く
- ハイキングをする
- ホテルに行く
この3つのどれかでしょうが、何れにしても、初めて来た場合は当然土地勘がありません。
なので、まずはバスの終点、阿里山轉運站から、その周辺を説明します。
阿里山轉運站のバスターミナル
阿里山轉運站にはバスターミナル施設があります。


ここには7-11が入っていてお弁当その他の食べ物を調達できるし、帰りのバス乗車券も購入できます。

また、施設の上階には「展示空間」になっていて、木を使った可愛い創作物がたくさん並べられているので、帰りのバス待ち時間に立ち寄られてはいかがでしょうか。

送迎バスのあるホテル
阿里山賓館と阿里山閣大飯店はバスターミナルまで送迎バスが来てくれますので、ダイレクトにホテルまで行くことが出来ます(これメチャ楽)。
阿里山国家森林遊楽区入口售票亭
ターミナル施設の裏側をぬけて歩くとすぐ先に阿里山国家森林遊楽区入口售票亭があります。

ここで入園料というか入山料を支払います。
大人は300元ですが、バス下車時に運転手さんが紙切れをくれるのでそれを渡すと150元になります。
私が台湾記事で散々宣伝している悠遊カードを持っていれば、バス乗車料金もこの遊楽区入口售票亭も電子決済ですみます。
さあ、阿里山森林公園内に入りましょう。
阿里山火車站
阿里山国家森林遊楽区入口售票亭のすぐ横から木の陸橋を渡って更に上に約250m歩くと、右手に阿里山森林鉄道の阿里山火車站が出現します。

駅舎はとても立派で環境にマッチした美しいな建物で、最上階は展望フロアになっています。
展望フロアから線路の方を見ると、汽車や客車の止まっている風景が見られ、反対側に立つと阿里山旅客服務中心のエリアが見えます。

このあたりで標高約2200mです。敏感な方はくれぐれも体調に気をつけてください。
阿里山旅客服務中心前の広場
道の右手に阿里山火車站が見える位置で、反対側の左手には阿里山旅客服務中心が見えます。


マップアプリを見てもわかりませんが、阿里山轉運站から登ってきて、阿里山火車站は道路より上、阿里山旅客服務中心は道路よりかなり下という上下関係になります。
阿里山旅客服務中心の広場にはたくさんの食堂・レストランとお土産屋さんが軒を連ねています。
そして、ここにも7-11があります。
- 食堂・飲食品・お土産
ハイキングはもちろん、宿泊の場合もホテルの事情がわからない場合は、ビールなどをここで調達しておきましょう。

ちなみに、飲食物が買えるのは、ここと沼平駅と阿里山森林公園の奥の方にある阿里山受鎮宮という廟の3箇所です。
☆☆祝山駅にご来光を見に行く場合は、そういう人達対象の早朝屋台もあります☆☆
阿里山森林鉄道
ここで阿里山森林公園のシンボルとも言える阿里山森林鉄道のお話を少ししておきます。
阿里山森林鉄道はダージリン・ヒマラヤン鉄道・アンデス山鉄道と並び、世界三大登山鉄道の一つです。
汽車を走らせるために、三重ループ・八の字走行・複数のスイッチバックなどを駆使しており、つまり線路を敷けない場所なのに、無茶苦茶をしてでも開通したかったということですね。

なんでか?っていうと、当時の日本は台湾紅檜の群生を発見し、何が何でもこれを日本にもって行きたかったのです。
今でも日本の寺社仏閣の多くで、当時使用された台湾紅檜がそのまま残っています。
例えば、橿原神宮・明治神宮・東大寺大仏殿・靖国神社・薬師寺などが挙げられます。こういう事実について、私は今でも大きな違和感を抱いています。
さて、現在の阿里山森林鉄道ですが、2009年8月の台風水害(八八水害)によって線路が寸断されてしまい、嘉義駅から十字路駅まででその先は通行止めです。
その向こうには屏遮那駅と二万平駅があります。二万平駅の向こうは神木駅ですが、神木駅と阿里山火車駅間は今も運行されており、一日12便です。
その他、阿里山森林公園エリアには幾つかの支線があって、現在も運行されているのは以下のとおりです。
- 阿里山火車駅 ー 沼平駅
- 阿里山火車駅 ー 祝山駅
阿里山火車駅→沼平駅→祝山駅と一つ続きの路線なのですが、阿里山火車駅ー祝山駅は日の出専用列車のみで毎日1便のみです。
対して阿里山火車駅ー沼平駅は阿里山火車駅-神木駅同様、一日12便です。

一方、阿里山森林公園エリアには、別の支線として過去、水山線と眠月線がありましたが、いずれも現在は運行されていません。
また現在、祝山駅が工事中(外観は完成しているように見える)なので、日の出専用列車は、一つ手前の對高岳駅行きに変更されています。
對高岳駅にもご来光を見るスペースは用意されています。
いつから祝山駅が再オープンするのかは不明です。調べても明確な事情がわかりません。(見た目の完成具合から今年中に再オープンと予測)
15年ぶりの全線開通決定!!
この記事作成時は全くわからなかったのですが、フォーカス台湾に嬉しいニュースが掲載されてました。
もう無理かも、と思っていただけに喜びも一入です。
阿里山電動遊園車

阿里山国家森林公園内の交通手段は、阿里山森林鉄道の他にもう一つあります。
それは阿里山電動遊園車という電気小型バスです。

先ほど紹介した遊客中心広場を起点として以下のように3路線が運行されています。
- ブルーライン:遊客中心站-沼平站(片道60元、往復100元)
- レッドライン:遊客中心站-香林站(片道60元、往復100元)
- イエローライン:遊客中心站-祝山站(片道150元、往復300元)
電動遊園車は通常のルート運行の他に、日の出・夕日・星空を見る場所までの運行、或いはイベントに合わせての臨時運行なんかもやってるみたいです。
阿里山森林公園内ハイキングの注意点
阿里山森林公園の観光とハイキングはセットであり、ご来光を見ることのみに目的を限定しないかぎり、ハイキングが前提でしょう。
そこで注意点を幾つか挙げます。
遊歩道はほぼ完璧に整備されている
そもそもが高山であること、標高が一番低い神木駅(約2200m)から一番高い祝山駅(約2500m)の差は約300mとそこそこ落差もあること。
なので、高原散歩というイメージとはかけ離れています。
とはいえ、遊歩道はびっくりするくらいキレイに整備されており、かなり急な斜面が多い場所なのにとても歩きやすいです。

その上、遊歩道が整備されている = そこからははみ出せないという事になり、しかも、原生林ではなく間伐が行き届いているので迷うことがありません。
仮に迷ったとしても、現地調達の観光マップを持っていれば、とにかくまっすぐに歩けば判断できるポイントに到着し、観光マップを見てどこなのかが理解できます。
ポイントからポイントまで、どこもそんなに長くないのも安心な点です。
濃霧とシューズ
特に4月〜9月は阿里山は雨季で、かなり濃霧が発生しやすいです。快晴の朝であっても午前の10時ころから霧は発生し始めます。
ホテルのスタッフに確認したところ、下界が暑い時期ほど霧が発生しやすいとのことです。
しかし、ずっと五里霧中というか「やばいかも」と感じるような濃霧が続くことは少ないはずです。
濃くなったり薄くなったり、ほんの少し青空がのぞいたり、というような状態の繰り返しが多いです。
ただ、霧に包まれると湿度がものすごく高い状態になり、手のひらが湿ってきます。湿度100%ですね。

さて、ここで注意点すべきは足元です。高湿度の影響で、雨が降ってなくても、歩道が濡れて滑りやすくて危険です。
底のすり減った靴は特に危険です。滑りにくい靴の用意はマストです。
役に立たないスマホのGPS
山中を歩いているときは、そもそもスマホの電波状況は悪いわけで、当然マップアプリも当てになりません。
私自身の経験からすると、それを当てにしていると逆に迷います。
じゃあどうするの?って話ですが、現地調達できる観光マップを信じることが一番であると思います。

そう思う最大の理由は、先程も述べた通り、遊歩道がしっかりと整備されていることに尽きます。
だから、ガイドマップ通りに遊歩道を歩いて、そして点在している観光ポイントを確認しつつまた歩く、ということを繰り返している限り、迷う事態にはならないでしょう。
もし不安になったら先にも述べた通り、あれこれ考えず、今歩いている道をそのまま歩き続けることです。
遊歩道があるということは必ずどこかにたどり着きます。
たどり着いたポイントに立ててある案内板と観光マップを照らし合わせて確認すればいいのです。
観光マップのダウンロード先
高山の服装
阿里山は二千m超えの高山なので服装も要注意です。
直近で私が行ったのは9月の終わりでしたが、嘉義駅周辺は最高33℃であったのに、阿里山は日中16℃〜21℃くらいでした。
個人差があるので一概には言えませんが、私の場合は無類の暑がりで、そしてほぼ歩きずくめだったので、16℃でも半袖Tシャツ一枚でした。
ただ、休憩中に体が冷えることも想定して、薄いパーカーもリュックに入れてましたが、結局使わずじまいでした。
一方、道中すれ違う台湾の方の中には、結構ガッツリと着込んでいる方もおられました。
ということなので、それぞれの体に合わせて用意をしてください。
観光とハイキングのスポット
この記事で紹介するスポットをザッと並べてみます。
- 祝山観日歩道と祝山展望台と小笠原山展望台
- 沼平駅と沼平公園と櫻の道
- 水山線歩道と水山巨木
- 櫻王と三代木と象花木
- 千歳檜と香林神木と樹霊塔
- 阿里山博物館と慈雲寺
- 巨木郡棧道1と神木遺構と神木駅
- 神怡流瀑と巨木郡棧道2と28号巨木と阿里山吊橋
- 舟之橋と受鎮宮
- 姉妹潭
巡り方
どういう順番で、そして何処を巡るのかは、あなたのスケジュール次第です。
宿泊する場合は、一番標高の高い祝山展望台から低い方へ順番に回るのがいいと思います。
宿泊しないなら、祝山展望台と水山線歩道は捨てて、沼平駅より下側(ガイドマップの沼平駅と神木駅の間)を巡るのがいいのではないでしょうか。
阿里山に到着したら列車かバスで沼平駅まで移動して、そこからハイキングするといいです。
阿里山森林公園は結構な高低差のある場所ですが、、、
- 遊歩道が非常に整備されている
- 観光ポイント間がさほど長くない
という理由で、そして、森林が間伐が行き届いているおかげで鬱蒼としておらずとっても巡りやすいです。
一方、宿泊する場合は時間に追われる必要はないので、観光ポイント巡りとともに、阿里山特有の森や花をゆっくりと楽しめます。
ご来光と祝山観日亭
以前、台湾人の知人に「一生に一度は阿里山でご来光を見たいと台湾人は思っている」と言われたようなそうでないようなw。
兎に角、祝山観日亭は超人気スポットです。祝山観日亭を正面に見て左奥に少し進むと第二観日亭のような場所もあります。

祝山観日亭で標高が2450mくらい。公園内で我々がよく歩く場所としてはこのあたりが一番標高が高い場所です。
逆に一番低い場所は神木駅で標高は2140mくらいです。結構高低差がありますね。
祝山観日亭
阿里山観光でもっともポピュラーな場所はご来光を見るための祝山観日亭でしょう。
祝山観日亭は阿里山森林鉄道の祝山駅に隣接していますが、駅とは落差があるので少し登ります。

しかし駅にはエレベーターもあるので万人に優しいですね。

行ってみると実感しますが、まさに視界を遮るもののない展望台で、遥か向こうには台湾の最高峰、富士山より高い玉山3952mがもうね本当に見事に見えます。

未明に起きてご来光をという欲求は私にはなかったので体験してないのですが、それでもどうしてもこの展望台に立ちたかったのは、玉山連峰を一目見たかったからです。
まさに息を呑むような心揺さぶる壮大な美しさで、心から「ここまで来てよかった」と感動しました。
朝日用列車しか祝山駅には行かないので、私はホテル(阿里山賓館)から歩いていきました。
頑張って起きて玉山に昇るご来光を見るもよし、私のように玉山連山を見るもよし。
もし、ご来光を見に行くなら、寒さ対策はしっかりしていってくださいね。
祝山駅から祝山観日亭に向いて左側には、ご来光目的の人たちのみを相手にする屋台の列があります。つまり、その短い時間帯だけオープンしているんですね。温かいスープなんかを飲めるので助かります。

ご来光列車の乗車券手配
乗車券については、できるだけ前日までにネット予約をしておきましょう。
実は阿里山駅1Fに自動券売機があって、当日発車30分前まで購入可能なのですが、買えないリスクがあるので、そんな冒険はしないほうがいいです。
電子チケットではなく紙チケットなので、必ず事前の受け取りを忘れないでください。
また、日の出時刻が変わる関係で列車出発時刻も変わるので注意が必要です。
ネット予約概要
- 乗車日の15日前から前日の正午まで購入可能
- 一予約で6枚まで購入可能
- 料金:大人120元、子供(6才〜11才)60元
- 予約後二日以内に阿里山林業鉄道各駅か7-11のibonで支払いと受取りを済ませる(嘉義駅か周辺の7-11が現実的)
- 翌日の阿里山火車駅発車時刻は前日の4:30PMころに公式サイトに表示される(リンク先ページの右下)
- きっぷの予約サイト
- 日の出時刻年間一覧表
ご来光が見える確率
ホテルのスタッフに聞いたところ、冬季が一番だとかなり強調されてました。
それ以外は「週に3日ないし4日くらいかなぁ・・」だそうです。
日中に祝山展望台に行く方法
バス利用
先に紹介した阿里山電動遊園車のイエローラインを利用すれば、乗換なしに祝山駅に行けます。
半分ハイキング
沼平駅までバスか列車で来て、そこからハイキングする方法もあります。
- 沼平駅からほんの少し阿里山駅側に歩くと踏切があるので渡ると車道に出ます。
- 右折して車道をほんの少し歩くと「祝山観日歩道」という道標があるので入っていきます。
阿里山観日歩道
- 約900m登ると車道に出るので、左側に歩いていきます。
- ほどなく踏切が出現するので渡ってそのまま線路を右手に見て歩くと迷うことなく祝山駅に到着します。
有るきはじめて到着までの間、ず〜っと登りです。
もし祝山駅まで歩くつもりがなくても「祝山観日歩道」という遊歩道はお勧めです。阿里山独特のよく手入れの効いた森林の中を歩けます。
小笠原山展望台
ハイキング好きの方は、祝山駅から更に奥に約470m登ると小笠原山観景台に行けます。
道は整備されていて一本道なので迷うことはありません。
ニイタカヤマノボレ
1941年12月8日、戦艦長門から「ニイタカヤマノボレ1208」という、太平洋戦争開戦を指示した暗号電文が発信されました。
この文中の「ニイタカヤマ」とは、ここで私が絶賛している「玉山(3952m)」のことです。
日本一高い山は富士山で標高は3776mですが、台湾統治後に、台湾には富士山より高い山が存在していることがわかりました。
「新たに発見した日本一高い山」という意味で、明治天皇により「新高山」と命名されたそうです。
蛇足ながら、日本の統治にもっとも長く抵抗したのは、玉山周辺に住むブヌン族でした。
沼平駅と沼平公園

沼平駅には列車かバスで行ける

阿里山森林鉄道の列車が阿里山火車駅から祝山駅へ行くのは早朝だけで、それ以外はすべて手前の沼平駅止まりです。
沼平駅には、阿里山火車駅や阿里山旅客服務中心から来るのであれば、列車とバスの両方が利用できます。
阿里山旅客服務中心から歩く場合は約2kmくらいですが、なんせ遊歩道がよく整備されているので、健脚な方なら全く無問題です。
駅舎

現駅舎は日本人建築家によって設計建築されたもので、一本の釘も用いない工法など、様々な工夫が施されています。何か賞も取ってましたね。
行ったらせっかくなので素敵な駅舎をじっくり見て回るのもいいかと思います。

また、駅舎の一部にはお土産や飲料などの店舗が入っているので(桜花老街)、ここで休憩したり調達するのもいいでしょう。

沼平駅周辺ですが、とても良く整備されていて気持ちいいし、背後の山々もとても美しいです。
今の駅舎は2013年4月に建て替えられたもので、元の駅舎は1914年に建設されました。
駅周辺の状況
一方周辺の見所としては、阿里山賓館から登ってくる「阿里山詩路」という遊歩道が、短いですが整備が行き届いた印象的な林間遊歩道です。

沼平公園から谷に突き出している「天空步道」はユニーク。インスタ映え用に作られたような場所です。

また、沼平公園周辺には桜の木が沢山植えられていて、桜まつりの頃に行ける人は本当にラッキーです。
実は、ここ以外にも阿里山森林公園には桜のきれいな場所が幾つもありますよ。
水山線歩道と水山巨木
水山線の歴史
日本統治時代の阿里山鉄道の支線は、改めて、台湾のwikipediaで確認してみると全部で16もあったみたいです。
長いものは玉山の麓まで伸びていたようで、なんというか、どれほど台湾の檜が欲しかったのか?と非常に否定的な気持ちになります。
さて、この章で説明する水山線は現役時代は香雪山線と称されていたようです。

ややこしいのが、伐採時代には別の水山線が存在していたことですね。それなら香雪山線のままでいいじゃんと思うのですが。
香雪山線時代は全長2.1kmあったのが、今の水山線は1.6kmです。つまり、途中で途切れており、そこから先は草に埋もれています。
現在の水山線
沼平駅から分岐している水山線は、現在は運行されておらずハイキングルートになっています。
「時の流れに抗えず姿を消した思い出深き古びた線路」
な〜んてね。なんともノスタルジックではあるのですが、これがなんというか見た目よりも歩きにくいのですよ。
ただ、割と平坦で勾配のないのが救いかも。
とはいえ線路の上を歩いていると、映画のワンシーンでこんなのがなかったかな?なんてふと思ったりもしました。
歩きにくいけど、廃線ってなんか独特のパワーが宿っている気がして、進むほどにイヤじゃなくなってくる。

やがて駅が見え(多分最近観光用に作ったと思われる)、駅のすぐ向こうの小さな鉄橋(近づくと木製だった)を渡るとそこで途絶えています。

水山巨木
次に右側の山道に入っていきます。この一体は自然の森らしい風景かもしれない。

とはいえ何度も説明してますように間伐が行き届き、遊歩道が整備されているので無問題。
迷うこともありません。
山に入って歩くこと数百m、山道は線路とは違い、流石に少し登ったり下ったりがありますが大したことないです。
このあたりで標高約2300mくらいです。
そんなに歩いた感も出ないうちに目的の「水山巨木」に到着します。この水山巨木ですが、なんと樹齢2700年。

2700年前というと卑弥呼時代よりももっともっと前ですよ。はるか昔ですね。
悠久の時を経て、太古から続く命の息吹をその身に宿す巨樹は、天を衝く威風を纏っています。切られなくてよかった。
沼平駅から僅か1.5〜2km程です。二千年を超えて続く雄大なる自然の記憶を是非ご自分の目で!
帰りは線路を戻ってもいいし、水山巨木の横から道なりに歩くと「水山療癒歩道」に続くので、ここを歩き車道に出て下ってもいいです。

姉妹潭と受鎮宮そして舟之橋
姉妹潭
また沼平駅を起点とします。

例によって整備された遊歩道を約700mほど歩くと大小一対の湖、姉妹潭(ズーメイタン)に到着します。2つの湖は人造物ではなく自然に出来たものです。

桜の頃の沼平駅-姉妹潭間の遊歩道は特に美しいはずです。
湖の面積は、姐潭(姉潭)が160坪、妹潭が20坪です。

兎に角ものすごく幻想的かつ魅惑的です。阿里山森林公園はどこも穏やかで美しいのですが、ここ姉妹潭は特別です。
郁郁葱葱たる森の中に幽玄な湖が2つ並んで有るさまは、例えようもない景色です。
姉妹潭の水位は季節により変わるそうで、一番高いのが梅雨の時期、一番低いのが冬季だそうです。
日本のテレビで阿里山森林公園が紹介されるときは、ほぼ間違いなく姉妹潭も映し出されています。
もし訪れたなら忘れずに歩いてほしいのが姉潭(大きい方)の裏側の遊歩道です。
200m足らずの檜で作られた遊歩道は「環潭棧道」と名付けられていて、歩けば、きっといい写真が撮れますよ。

姉妹悲話
姉妹潭には古くから語り継がれている悲話があります。
山に暮らしていた姉妹が同じ人を愛してしまい、お互いに傷つけ合うことを避けるため、それぞれの湖に身を投げて命を絶ったというものです。
事前にこういう物語を知った上で訪れると、姉妹潭の美しさもまた特別なものと映るかもしれませんね。
受鎮宮

姉妹潭から道なりに450mほど歩くと受鎮宮(ショウゼンゴン)に到着します。
途中に、沢山の種類の木蘭が咲く「木蘭園(ムーランユアン)」という場所が有るのですが、私は事前によく調べず通り過ぎてしまいました。
受鎮宮物語
阿里山森林公園の奥に位置する受鎮宮の歴史は日本統治時代に遡りますが、今では阿里山の信仰の中心になっています。
日本統治時代、この場所には軌道敷設や檜伐採のための多くの作業員がいました。
ところが交通の便が極めて悪く、また、医療設備の大幅な不足などの要因で大変な思いをされたそうです。
そこで彼らは安全を祈願して玄天上帝の香火を迎え、後に受鎮宮が建立されたのです。

主に玄天上帝を祀り、福德正神や註生娘娘なども祭拜されていますが、異なる神格が同じ廟内で崇拝されることは台湾では一般的なことです。
奇霖製茶所の阿里山コーヒーは絶品
受鎮宮は阿里山森林公園の中の飲食品やお土産が調達できる数少ないポイントの一つです。もちろんトイレもあります。

ここまで歩いてきたら、まあゆっくりと一息入れてください。
で、是非飲んでいただきたい、私が大絶賛するのが「奇霖製茶所」の阿里山コーヒーです。

店主がその場で豆を挽いて粉にして、じっくりじっくり入れて(淹れて)くれるコーヒーは絶品です。
日本語は通じませんが翻訳アプリでなんとかなります。
私が立ち寄ったときは、飲み終わった後、なんと別種の阿里山コーヒーをサービスでもう一杯入れてくださいました。こちらも酸味が特徴的な上品な味でした。
本当に穏やかで優しいご主人です。
受鎮宮のバス停
受鎮宮前には阿里山森林公園内走行の電動バスの停留所(香林站)があるので、阿里山旅客サービスセンターにもどる時は便利です。
舟之橋

受鎮宮から120mくらい歩くと「舟之橋」という木造の橋が現れます。
頭とおしりが狭く、お腹が大きい舟のような形をしているところからの命名らしいです。
下を流れる小川もなかなか美しく、特に夜の街灯の温かい光に照らされたここの情景は別世界の美しさだそうです。
香林拱橋

舟之橋の側には、2010年に嘉義林業管理処が制定した阿里山新八景の一つ、香林拱橋があります。
すっかり周囲の自然に溶け込んで、実にいい味を出しています。水量の多くなる季節は更に見ごたえが増すということです。
阿里山吊橋と巨木郡棧道(第二期)と28号巨木

受鎮宮から舟之橋に行かず、廟内左裏側の道(Googleマップでは表示されないがAppleマップでは表示される)を通ると、すぐに巨木郡棧道(第二期450m)に出ます。
左に少し行くと阿里山吊橋があって、これを渡ってすぐ右側には、ドラクエに出てきそうな福徳万古樹があります。


そこを抜けると目の前は順寶福德廟という小さな廟です。

28号巨木
バックして再び阿里山吊橋を渡り巨木郡棧道(第二期)に戻り半分ほど歩くと28号巨木が登場です。

この一帯最大の紅檜です。
阿里山賓館の説明によると、幹周囲13m、高さ43.5m、樹齢約2000年です。
ところが、実物横の説明板を読むと、幹周囲4m、高さ45m、樹齢1087〜1103年です。
え〜っと、とりあえず、太くて高くて古い立派な檜でOK?
他の古い檜同様、台湾固有の植物が28号巨木の上でも生活しています。「樹上植生」という理解でいいのでしょうか? 寄生ではないんですよね。
それから、28号の意味ですが、この辺の檜には番号が振られていて、この檜は28番目に番号が振られたみたいです。
この巨木郡棧道(第二期)一帯が台湾で最も古い生態系で最も見事な天然檜木林が生息している、というようなことが現地の案内文に書かれています。
棧道

この辺一帯に整備された棧道(遊歩道)は、土壌や木の根を保護するために作ったんだ、と案内板で説明されています。
美しく整備された木製の棧道のお陰で、我々は安全に迷子にならずに林の中を散策できるのです。行けば実感しますが、めちゃくちゃ助かります。
***
巨木郡棧道(第二期)の終わりは神怡橋で、真横に阿里山森林鉄道の神木駅があります。
神木駅と神怡流瀑と阿里山神木遺跡
沼平駅からだいぶ下ってきましたね。阿里山森林公園内では、ここは結構低い場所で2240mくらいです。
神怡流瀑
神怡橋の上から下流を見るとこんな感じです↓。これを「神怡流瀑」というのですが、なんか大げさな気がしなくもない。

しかし、もう少し水量の多い時期に下から見ると↓こうなる。

現地の説明板を読むと、急流を緩和させるための工法が用いられているとあり、川底のコンクリートの段々がそうなのでしょうね。
神木駅

さて、神怡流瀑の横には阿里山森林鉄道の神木駅があります。
神木駅は実は阿里山森林鉄道の嘉義駅へと続く本線の一駅です。
神木駅からストレートに嘉義側に進むのではなく、この駅でスイッチバックします。
実は、2009年8月の台風水害(八八水害)によって線路が寸断されてしまい、現在は阿里山駅-神木駅間が運行されています。
一方、寸断の向こう側は、嘉義駅-十字駅間が運行されており、十字駅間-屏遮那駅-二万平駅-神木駅、この間がもう長い間不通状態です。
神木遺構

神木駅の側には神木遺構があります。
遺構と言っても巨木が横たわっているだけですが、この檜の樹齢が3000年以上と言われ、日本統治時代に発見され阿里山神木と命名されました。
ところが近年、落雷にあってしまい、しかも腐食が進むなど危険な状態になったので、1998年6月に切られたました。
***
さて、神木駅からは帰りとなるのですが、道が巨木郡棧道(第二期)以外に4本あります。
駅付近は結構斜面でどれがどの道かを判別するのは、初めてだと少し迷うかもしれません。
しかし、どの道を登っても同じ場所に到達するので安心です。現地の案内板と観光マップを照らし合わせながら歩きましょう。
先にも述べましたが、スマホのマップアプリは役に立たないし、無理にGPS機能を使うとかえって混乱を招く可能性があります。
巨木郡棧道(第一期)、慈雲寺周辺そして桜王周辺

ここまで沼平駅を起点として観光案内をしてきましたが、改めてこのあたりの散策の起点を考えると、
もし宿泊していないのであれば・・・
- 神木駅:阿里山森林鉄道に阿里山駅から神木駅まで乗ってくる
- 香林駅:阿里山森林公園内を走る遊園車で旅客中心駅から香林駅まで乗ってくる
- 沼平駅:阿里山森林鉄道に阿里山駅から沼平駅まで乗ってくる
以上の三か所の何れかにするのが無難でしょう。
つまり、嘉義駅からバスに乗って終点の阿里山轉運站で下車し、すぐ上側にある阿里山森林鉄道の阿里山火車駅に向かうか、阿里山火車駅の下側にある遊客中心広場に向かうかですね。
巨木郡棧道(第一期)

神木駅から千歳檜までの約600mにわたって続く棧道で、何度も書きますが、遊歩道がが森林にマッチして本当に美しいんですよ。
この辺りを歩くことを阿里山森林公園に行く目的にしてもいいくらいです。
阿里山森林という現風景を鑑賞しながら、日本統治時代に多くの人々がここで木を切り出していた情景を思い浮かべて歩く事が、個人的にはとても幸せでした。
さて、巨木郡棧道を登りきったエリアに観光スポットが集中しています。
千歳檜

日本統治時代の林務官が万歳檜と命名しましたが、1976年に千歳檜と改名されました。
巨木は途中から二股になって、まるで空に両手を伸ばして万歳をしているようだという理由で「万歳檜」になったとか。
しかし、樹齢が約2000年(?)なのに「万歳は違うだろ」と謝東閔省首席が「千歳檜」に改名したということです。
なんか「万歳」の解釈が違うようなw。
香林神木

千歳檜の直ぐ側に立っている檜です。
神木という名称の由来は横にある説明パネルを読むと、、、
先に紹介しましたように、神木駅横には神木遺構がありましたね。これが落雷で結局は切られてしまったので、代わりとなる神木を探したらしいのですよ。
そして二代目として選ばれたのがこの檜で「香林神木(シアンリンセンムー)」と命名されました。
「香林」はこのあたりが香林村だからでしょう。
- 高さ:45m、幹周り:12.3m
正直、どの檜も立派すぎて、どれか一本が特別だ、という思いがそれほどしなかったかも。
旌功碑

この碑は1933年に建てられたもので、東京帝大の林学博士、河
合鈰太郎教授の功績を記念したものです。
博士は、阿里山には30万株以上の檜があると推測していたようです。
博愛亭

千歳檜の横には「博愛亭」があります。
日本統治時代は阿里山神社があった場所で、1956年に解体され孔子亭に代わったが、その後博愛亭に改築されました。
阿里山博物館

すべて檜で造られた可愛い博物館です。
阿里山檜伐採の様子や阿里山鉄道の模型というかジオラマ、そして、その他書物なども展示されています。

檜の建物が素晴らしく、これとジオラマだけを見るだけでも価値ありです。
慈雲寺

日本統治時代に阿里山寺として建立された寺で、1945年に慈雲寺に改められました。
説明パネルによると、インドの「靈鷲山」聖地をヒントに建立し、タイの千年の歴史を持つ釋迦牟尼古佛像を奉納したとあります。
新八景 慈雲観景

慈雲寺の側のスポットで、阿里山森林公園の新八景の一つに数えられています。
この場所自体はどうってことないのですが、ここから見える夕日や雲海が絶景だそうです。
ただ、私が訪れた時は濃霧で何も見えませんでした。阿里山と霧は大の親友です。
三代木と象鼻木
この章で紹介している観光スポット群のそばに香林国民小学校があります。周辺の事情を何も知らない私は「え〜こんな場所に小学校があるの?」とたいそうびっくりしました。

その横を下り香林橋を渡るとすぐに次の観光スポットです。

写真を見てください↓、このとき私は説明のイラストと目前の木を見て全然似ていないと感じてました。

これが大ボケで、目前は三代木で、隣りにある象鼻木は写真に写ってはいません。本当に我ながらぬけてる。
象鼻木はそういう風に見えるというだけの話で、ここでは三代木の説明を少しします。
案内板によると、、、
初代檜は樹齢1500年です。枯死後数百年がたち、たまたまその上に落ちた種が枯れ木の水と養分で第二世代に成長しました。
やがて第二代も枯死しましたが、その数百年後に三代目が育って現在の姿になっています。
初代はまだ生きているという説もありますが、どこからどう見ても枯れてます。
櫻王

香林橋から阿里山賓館のほうに歩いてくると桜園があります。
ここの櫻王という木が有名です。
この木は1918年に奈良県吉野から移植されたものでソメイヨシノです。樹齢は100年、木の高さは約6mで毎年花を咲かせているそうです。
真っ先に咲くので桜開花の指標になっています。周辺の桜は櫻王の開花からだいたい一週間内外で一斉に開花します。
桜の季節に来たなら、先に説明した沼平駅から阿里山詩路を通って阿里山賓館の横から櫻王のあたりまで歩くのが最高。
ホテルの紹介:阿里山賓館

阿里山森林公園の中にはたくさんの宿泊施設があります。なんせ台湾を代表する観光スポットですからね。
そんなたくさんある宿泊施設の中で一つだけ紹介するとすれば、これはもう迷いなく「阿里山賓館」(四つ星)です。
なぜなら阿里山賓館は、阿里山林業の初期からあった宿泊所で100年以上の歴史を持ち、だから知名度も高く、阿里山のホテルと言えば阿里山賓館です。

歴史と変遷
阿里山森林鉄道の開通は1912年で、同時に伐採活動も盛んになりました。
多くの人たちが山に入ってきたので、そういう人達の休憩施設や宿泊施設も鉄道沿線にたくさん造られたんですね。
こんな時代背景の中、阿里山賓館は1913年に建設され、当時は「阿里山俱樂部」という名称でした。
沢山の施設には、政府高官や役人あるいは管理職などの泊まる施設があって、それとは別に作業員用の施設もありました。
「阿里山俱樂部」は前者用だったみたいです。同一敷地内に、作業員用の別館があったという記述もありますが真偽は不明です。
また、かつてこの地を訪れた日本人台湾総統や蒋介石も阿里山俱樂部を利用したとのことです。
1965年には林務局が阿里山俱樂部の大改修を行い、スイート16室、和室7室の宿泊施設となり、名称も「阿里山賓館」に変更されました。
やがて現在に至り、檜の香り高い「歴史館」と現代建築の「現代館」で運営されており、全141室です。
歴史館はアンティーク館

歴史館の6階は当時の総檜のフロントが再現されており、また当時のダンスフロアもコーヒーショップとして開放されています。

7階はレトロな空間で、伐採した檜を乗せて走る汽車の写真などの展示スペースになっています。
私が宿泊したときは歴史館が工事中で、残念ながら直接見ることは出来ませんでした。

歴史館の中の当時の様子を示す資料や貴賓室などを見て回ることに大きな価値があると思っています。
そんな思いの中で、特に6階のコーヒーショップに身をおいて淹れたての阿里山コーヒーを飲むことを楽しみにしてたのでとても残念です。

宿泊に関して
宿泊費については、周辺のどこよりも高いです。
私は9月の終わりに泊まりましたが、現代館で2泊し約12万円くらいでした。
阿里山森林公園の歴史は、良くも悪しくも日本が造った歴史であり、そういう事実が詰まっているという理由もあって阿里山賓館に宿泊しました。
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私が泊まった部屋は後ろ側というか山側で、すぐ目の前には美しい林が見えます。

が、反対側はかなり遠くまで見渡せて、阿里山の夕日も拝めるのではないのかなぁと想像しています。
ホテルスタッフによると、阿里山で一番美しい夕日を見る事ができる場所は阿里山賓館の7階だそうなので。
部屋はある程度の年季は入っているものの当然清潔で広くて過ごしやすいです。

アメニティに関してはそもそも関心が薄いので特段のコメントはありません。

部屋での印象を一つ上げるとすれば風呂ですね。この湯船がそこそこ大きくて深くてとても好印象でした。
山歩きから帰ってきて、湯船に浸かり窓越しに木々を見ていると、この上なく幸せな気分になったのを思い出します。

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食事はバイキングですがうまいです。
私は何でも食べますが、本当に美味しいと感じることは稀です。しかし阿里山賓館の食事はうまかったです。
品数はそんなに多くないのですが、どれも外れがありません。

ただ、日本食はほとんどありません。台湾・中華料理:西洋料理:日本料理=7:2:1くらいです(若しくは6:3:1くらい)。
お客さんもほとんど台湾人でしたしね。

バイキングの品数で勝負するなら、私の知っている限り、最南端に有る墾丁凱撒大飯店は圧倒的です。しかし味は阿里山賓館とは比較にならない。
宿泊費もぜんぜん違うから、ここはここ、向こうは向こうですね。
阿里山賓館のHPは充実している
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