目 次
スマートEXとエクスプレス予約の同じところ
差異について説明をする前に、まずはどちらも同じ部分のお話です。サービスの全体像を把握してこそ上手に使えるので。
はい、では両サイトの同じ部分を一覧にしてみました↓
特に補完説明することはないのですが、
- 駅に行かず
- 窓口で並ばず
- 好きなときに
- 好きな席を予約できて
- 割引商品も全く同じで
- 交通系ICカードで乗車できる
これらは両サイトのどちらも全く同じです。
もっともな疑問です。
それでは次に、2つの予約サイトの異なる点の一覧を作成しましたのでご覧ください↓。
ね、相違点って結構あるんですよ。では順番に詳しく解説していきましょう。
と、その前に2つの予約サイトとスマホアプリのリンクを貼っておきます。
予約サイトと予約アプリ
EXアプリ
Central Japan Railway Company無料posted withアプリーチ
申込可能なクレジットカード
申込可能なクレジットカードとは、決済に使うカードのことで、それを申込時に登録するのです。
9割以上の方は五大国際ブランド(Visa、Mastercard、JCB、American Express、Diners Club)で登録するでしょう。
加えて、スマートEXではDiscoverでも可能です。が、日本で使っている方はほぼいないでしょう。
さて、登録をするにあたり、
スマートEXへの登録の場合は、、
また、エクスプレス予約への登録の場合は、、
夫々を読むなり確認するなりしておいてください。
プリペイドカード・デビットカードは使えるか
エクスプレス予約では使えませんが、スマートEXでは使えるものがあります。もし利用をお考えであれば、事前にカード会社にお問い合わせください。
JRのクレジットカードカード
- スマートEX:J-WEST(ベーシック)、ビューカードが登録可能
- エクスプレス予約:J-WEST(エクスプレス)、JR東海エクスプレス、ビューカードが登録可能
2種類のJ-WEST
気が付かれた方もいるでしょうが、
- スマートEXではJ-WEST(ベーシック)が登録可能
- エクスプレス予約ではJ-WEST(エクスプレス)が登録可能
となっています。その違いをサイト上では以下のように↓説明しています。
結論
- スマートEXの申し込みの過程でJ-WESTカードを選べば自動的にベーシックになる
- エクスプレス予約の申し込み過程でJ_WESTカードを選べば自動的にエクスプレスになる
JR東海エクスプレス
JR東海のクレジットカードでエクスプレス予約専用です。
ビューカード
JR東日本のクレジットカードです。もしこれで申し込みをされるなら、先に以下↓を一読してください。
JRカード登録と国際ブランドカード登録は何が違うのか?
- JRカードは元々予約サービスがついているカード
- 国際ブランドカードは予約サービスを申込時に申請付加するカード
という違いですが、ユーザーサイドからすれば使用上の違いは全く有りません。
エクスプレス予約申込で送付されるEX-ICカード
エクスプレス予約を申し込むと、2〜3週間でEX-ICカード↓というのが送られてきます。
これを使うのは、
- 自動改札機を通過する時
- 発券機で紙の切符を受ける時
ですが、結論から言うと両方ともEX-ICカードは不要です。つまり送られてきても意味がないのです。
何故なら、
- 自動改札機通過には最初に登録した交通系ICカードでOK
- 紙の切符を受けるときは受取コードと予約サイトのログインパスワード入力でOK
でも「意味がない」は言いすぎかもしれませんね。交通系ICカードを作らない方がおられる可能性もあります。
JRカードを作るメリット
なるほど。
確かに、スマートEXの場合はクレジットカードが一枚増えるだけです。しかも、年に一度ショッピングに使わなければ1,100円取られるし。
対して、エクスプレス予約用に作ったJRカードは、国際ブランドカード登録に対し一つだけメリットがあります。それがグリーンプログラムです。
なので、以下に説明するグリーンプログラムに価値を見出す方はJRカードを作ってください。
グリーンプログラム
JRカードを登録している会員がエクスプレス予約で予約・乗車すると、手続き不要で自動的にポイントが貯まります。
このポイントを使うと、普通席の指定料金でグリーン車に乗車が出来ます。
つまり、エクスプレス予約で新幹線を使っていると、いつの間にかポイントが貯まり、何回かに一回は、普通指定料金でグリーン車に乗れるんですね。
詳細は、以下の通りです。
年会費
両サイトの差異を示した上の比較表の通り、年会費に関しては・・
- スマートEX:無料
- エクスプレス予約:1,100円/年
でしたね。
以降、両予約サイトの取扱商品について詳しく説明してゆきますが、結論から言うと、サービス内容はほぼ同じです。
しかし両サイトは、予約するきっぷの価格が違うのです。また、早特商品用に用意されている席数も差異が設けられたりします。
この2つは予約サイトの差としては非常に大きいです。
結局、スマートEXとエクスプレス予約のどちらがあなたに向いているかは、年間1,100円があなたにとって損なのか、はたまた、それを上回るメリットが有るのか?で判断が分かれるのでしょう。
では、予約商品の価格差その他について解説します。
一般商品(予約きっぷ)
予約サイトの最も大きな存在理由は「ネットできっぷの予約が完結する」事にあります。
この最も基本的な部分で、スマートEXとエクスプレス予約はどういう違いがあるのでしょうか?
結論を言いますと、基本的なサービス自体は一緒なのですが、価格構造が全く異なります。
- スマートEXの指定席予約価格:窓販よりも常に200円安い(窓販は繁閑に応じて、+200円、±0円、-200円と価格が動くので、スマートEX予約のきっぷ価格もそれに伴い上下する)
- エクスプレス予約の指定席予約価格:窓販価格の変動に関係なく、常に一定の会員価格
上の比較表で、東京-大阪間の価格を例に出しましたが、
スマートEXでの指定席予約価格は14,320円〜14,720円(のぞみ)と上下するのに対し、エクスプレス予約の指定席予約価格は常に13,620円で一定です。
「のぞみ」価格
スマートEXの指定席予約価格は窓販価格に連動するので、のそみは「のぞみ価格」になります。
一方、エクスプレス予約の指定席料金は、会員固定料金であり、のぞみ・ひかりのどちらでも同一価格です。
これではっきりしましたが、東京-大阪間をのぞみで一往復するだけで、お釣りが来るほどスマートEXよりもエクスプレス予約のほうが得なのです。
自由席の価格
自由席の価格については以下の通りなので注意してください。
- スマートEX:窓販価格と同じ値段(200円安くならない)
- エクスプレス予約:指定席と自由席は同じ値段(自由席がより安くなることはない)
実は、そうとも言えないケースがあります。
そのケースとは、次に説明する「早特商品」のみを使い続けると仮定した場合です。
早特商品
「早特〜」或いは「〜早特」という、早く予約すると安くなるオトクな商品を取り揃えており、それは以下の通りですが、スマートEXもエクスプレス予約も全て同一商品同一価格です。
- 普通指定予約お得商品:早特(3日前までに予約)、早特21ワイド(21日前までに予約)
- グリーン席予約お得商品:グリーン早特ワイド(3日前までに予約)
- こだま利用家族お得商品:こだまファミリー早特(3日前までに予約)、こだまグリーン早特(3日前までに予約)
- のぞみ利用家族お得商品:のぞみファミリー早特(3日前までに予約)
それは正しい認識です、確かに。
がしかし、その認識オンリーでは、実はダメなんですね。落とし穴があります。
- 早特商品は繁忙日には使えない
- 早特商品の確保席数はエクスプレス予約のほうが多い
まず1.についてですが、JRでは通常期・閑散期・繁忙期・最繁忙期とカレンダーで分けて、きっぷ料金を上下させています。
最繁忙期はJR東日本だけの設定ですが、ニュースを読んでいると早晩他社も追随しそうです。
そして、繁忙期と指定している期間は早特商品の取り扱いはしていないのです。
ね、あなたが一番新幹線に乗りたい時期に、早特商品はないのですよ。
2.についても重要ですが、これ↓の早特21を見てください。全く同じ条件で、2つの予約サイトで予約検索したのですが、エクスプレス予約だけが購入可能でしょう!?
そうなんです。同じ早特商品には違いないですが、エクスプレス予約のほうが確保席数が多いのです。
ところが予約サイトのどこを探しても説明されていません。だから、またもや電話で確認しました。
質問に対する答え「アナウンスはしていないけれど仰るとおりです」。
ということで、どちらがあなたに向いているか以下にまとめました。
- 年一回短距離の利用をするかどうかという方(1,100円のこっちか向こうか)
- 早特商品のみを予約対象とし予約出来なかった場合は諦めてもよい方
- 年数回以上は乗車する方
- 長距離移動に新幹線を利用する方
全くの私見ですが、予約サイトは早晩一本化されると予想しています。ただし、サイトの枠組み問題の他に、JR東海とJR西日本の思惑が絡んでいるので直線的ではないかもしれません。
e特急券
エクスプレス予約のみのサービスとして「e特急券」というのがあります。
両予約サイトとも、乗車券と特急券は一体なのですが、e特急券はこれを切り離し、特急券のみを販売するというサービスです。
何らかの理由で、乗車券を別に手に入れる手段を取るか、或いは、乗車駅と降車駅の関係で、乗車券のみを駅で買ったほうが得な場合もあります。
一つ注意点があって、e特急券のみ、乗車前に必ず発券機で紙の切符を受け取る必要があります。
以上でスマートEXとエクスプレス予約の違いについては終了です。
ここで、新幹線の、乗車・降車駅と乗車日・乗車時刻を入力したら、全ての商品、つまり窓販からサービス商品までの価格が一覧できる、便利なサイトを紹介します。
続いておまけですが、これ以下は、両予約サイト利用上多い質問について解説していきます。
S-Work車両
これは東海道・山陽新幹線ののぞみ7号車両に設定されているサービスで、建前は、車内で仕事されるビジネスパーソン用です。
結論から言いますと、普通車指定席とるならS-Work車両が断然いいです。両サイトどちらからでも予約でき、以下のような特徴があります。
- 一般の普通指定席と同じ料金(当然エクスプレス予約利用が安い)
- ビジネス用という建前なのでパソコン打鍵OK・ネット会議OK
- Shinkansen Free Wi-Fiの2倍の通信容量を持つWi-Fiを無料利用可
- のぞみ専用のサービス
- 駅では予約出来ない(ネット専用)←ここポイント
- 列車発車時刻の4分前まで予約可能で発車前まで変更も可能
- 複数名の予約は出来ない(大人一人のみ可)
- 繁忙期におけるS-Work車両の有無は今の所都度設定
ビジネスパーソンでなければダメ、ということではないので、静かに読書して移動したい方にもピッタリ。
とにかく静かなのですよ。酔っ払いの大声や赤ちゃんの鳴き声とは無縁の世界です。
もし、のぞみの普通指定車両の乗って、静かに移動されたいなら、S-Work車両の利用をおすすめします。しかもネット予約限定なので(今のところ)確保しやすい!
きっぷの受け取りについて
両サイトとも、新規入会登録時に交通系ICカードの登録をし、乗車降車は基本的にこれを利用するので、紙きっぷの発券を受ける必要性はありません。(e特急券は例外)
でも、交通系ICカードを持たない方、或いは、持っていても複数枚を予約した場合は、少なくとも他の方の分は紙の切符を発券する必要があります。
で、駅に設置してある発券機の操作手順ですが、両サイトどちらで予約しても、発券機は一緒、手順も一緒です。
両サイトともに説明があるのでリンクを貼っておきます。
- (EX予約)きっぷを受け取って乗車する
- (スマートEX)きっぷでの乗車方法
受取時、発券機に入力する番号とは
発券機に入力すべき番号は2つあって(上のリンク先で詳しく解説)、
- 受け取りコード
- 予約サイトログイン時のパスワード
受け取りコードは予約アプリから、紙きっぷ受け取り直前に発行できる↓ので、迷うことは有りません。QRコードと16桁の英数字が表示されるので、QR利用がかんたんですね。
問題が起こるとすれば「予約サイトログイン時のパスワード」を忘れてしまうこと。
忘れてしまったらどうするの?
大丈夫、窓口で受け取ることが可能です。しかし、みどりの窓口は混んでることが多いし、それが原因で乗り遅れることにもなりかねません。
パスワードの管理
多くのアプリやサイトを利用する今日、ログインIDや各種パスワード、その他沢山の覚えておくべき番号記号は管理しておかないと、上記のようにいざというときに困ります。
過去、実世界でも都度お話してますが、驚くほど多くの方が管理意識を持っていないです。この際きちっと管理するようにしましょう。
ここで、永らく私が愛用している歴史あるパスワード管理ソフトを紹介します。ご存じの方も多いでしょうが。
これ一つあれば、Mac・iPad・iPhone・Android・Windows,すべてのデバイスのID・パス、その他の番号が、月間僅か3ドルで安全に管理できます。
きっぷの領収証
3タイプの領収証が用意されています。
領収証表示サービス
スマホ・アプリかパソコンサイトのトップ画面(メニュー画面)の「ご利用履歴・領収書の発行」で画面に領収証を表示します。
自動改札機
ICOCA等事前に登録している交通系ICカードで乗車する場合は自動改札機から発行されます。
指定券発券機
発券機からきっぷを受け取るときは、一緒に「ご利用票兼領収書」が出てきます。
尚、宛名付きの領収書をご希望の場合はJRの窓口で発行します。
- (スマートEX)Q、領収書がほしいのですが
モバイルSuica
モバイルSuicaにせよiPhoneに入れているSuica(Apple Pay)にせよ、どちらも、スマートEX・エクスプレス予約の両サイトで(登録さえしておけば)利用できます。
例えば私の場合、エクスプレス予約に登録しているSuicaをApple Watchに入れてます。
そして、このSuicaを使えば、次のような乗り方が出来ます。
- 山手線の上野駅で乗車
- 東京駅で新幹線に乗り換え
- 新大阪駅で下車、東海道本線の乗り換え
- 大阪駅で下車し改札を出る
この間6回自動改札を通りますが、全てApple Watchをかざすだけです。Apple Watchの操作は皆無です。本当に、ただ、かざすだけです。ね、便利でしょう!!
できた!(2022年12月27日追記)
モバイルSuicaね、記事にしたときは何回も調べてJRにも電話して確認しているので「間違っているはずはない」とは思ってました。
しかし心のどこかで「本当にこんなことが可能なのか?」という疑問というか不安があったのも事実です。
で遂に今日、実際にApple Watchに入れているSuica使って上記の乗り方を実践しましたよ。
全く何の問題もなく最初の改札inから最後の改札outまで、全てをApple Watchを自動改札にかざすだけでできました。
いや〜マジで凄い時代になったもんだ。そう実感するとともに、嘘ついてなくてよかったと大きな安堵感も。
全国のJR予約サイトの解説
この記事には親記事がありましす。よければそちらも読んでみてください。
まとめ
JR新幹線のネット予約サイト、スマートEXとEX予約。この2つについての比較を記事としてまとめました。
大きくまとめるとポイントは4つあって、、
- 取扱商品は両方ともほぼ同じ
- 販売価格が違う
- 早特商品の用意している席数が違う
- 年会費が違う
ということでした。
エクスプレス予約は年会費が1,100円かかるのですが、のぞみで東京-名古屋を一往復するだけで元は取れます。
それ以上利用するか否かが判断の分かれ目です。
その他、両予約サイトを利用する上で、ネット上に多かった質問についても説明しました。
この記事を全部読んでいただければ、スマートEXとエクスプレスEXについての疑問点は、あらかた解消したのではないでしょうか。
ただですね、JRのネットサービスは過渡期であり、しょっちゅう変動するものだと覚えておいたほうがいいと思います。
両サイトのサービスは非常によく似ている部分が多い上に、
なので、具体的なサービス内容もさることながら、感覚的な差異も含め分かりづらいことは否めません。
そこでこの記事では、夫々が持つ特徴と違いをく詳しくわかりやすく解説しました。