目 次
墾丁という別世界
台湾は北半分が亜熱帯、南半分が熱帯の海洋国なのに、あんまりビーチリゾート・マリンリゾートっていうイメージがないですよね。
そうでしょ、そもそも何度台湾に旅行していても、思い浮かぶのは老街や夜市のグルメ、そして清朝から日本統治時代にかけての建物。
もちろん台東の東海岸や花蓮の美しい海岸線もあるにはあります。
でも、どれも海水浴やサーフィンなんかと結びつくイメージがない。不思議・・・
いやいや、実は台湾には素晴らしい思いっきり海と戯れることができる屈指のビーチリゾート・マリンリゾートがあるのです。
それが墾丁です!!
屏東県の南側には恒春半島がありますが、その半島でも一番南に位置しているのが墾丁です。そして、台湾でもここは別世界です。
理想的なビーチがいくつもあって、そして、サンゴ礁岩でできた断崖から見渡す海岸線と恆春半島の緑の美しさ。
この記事では、墾丁を余すところなく盛り沢山に紹介しますよ。
でも、ホテルや墾丁の夜市・グルメなどの紹介は字数の関係で別記事とさせていただきます。
Let’s go!
(私が今回行ったのは11月初旬の平日で、ビーチはかなり閑散としており、掲載する写真はちょっと寂しいのでご了承願います。)
行き方
行き方は、台湾新幹線(台灣高鐵)の南側終着駅である左営から、或いは、高雄空港からバスでいきます。
乗車時間は2時間10分くらいで結構長いです。
また、車内トイレはないので乗車前に済ましておいて、そしてお水は持っていきましょう。
以下の別記事に詳しく説明をしていますのでご一読ください。↓
また、ダイビングやサーフィンが目的で、高雄からのバス路線から宿泊施設が外れている場合は、恒春で地元のバス(墾丁街車)に乗り換える必要があります。
ビーチとダイビング・サーフィンスポット
流石に台湾随一のメッカ墾丁だけにスポットは沢山あります。下の絵地図に代表的な場所を示します。
ちょっと狭いところに文字が多くなりすぎて見にくいので拡大して見てください。
上の絵地図に示した白砂・南湾・墾丁(墾丁海水浴場)・小湾は、いずれも墾丁を代表するビーチです。
ピークは7〜8月で凄く賑わいます。一方、オフシーズンでも遊ぶことは可能ですが、特に平日はガラガラで、ジェットスキーやバナナボートも休憩状態です。
私の行った11月初頭で海につかっていたのは欧米人(多分)ばかりでした。
白沙湾海灘
台湾人に圧倒的人気があえるビーチです。ビーチ幅は約450mで割と可愛いほうです。
石灰質の貝殻が砂の主要素なので白くて綺麗で細かくて、そして海は割と遠浅で透明度が高く、そんなところが人気の秘密かもしれません。
また、ビーチが西向きなので夕日が美しいことでも知られています。(告白場所としていいかも^^)
バス:恆春街車305・・白砂下車
小巴里島岩←穴場
ここはサンゴでできた岩礁と砂浜が同居しているので、また、小さな入江構造になっていて、子供と一緒に海水浴や水辺の遊びをするのに適してます。
実は、入り口から歩いてきて見渡しても全くわかりませんが、右側のマングローブの中を歩いていくと、そこには知る人ぞ知る秘密の楽園が待っています。
周囲をサンゴ礁で囲まれており浅いので、その造形が美しいだけじゃなく安全ですね。子連れにもカップルにも安全で最適な場所です。
- 住所:恆春鎮大光路79-66号
- バス:適当はバスはありません
南湾
オンシーズンは最も賑わう墾丁屈指のビーチで600mの白い砂浜は良質な砂質を有し、遊泳のほか多くのマリンアクティビティを楽しめます。
ビーチ周辺にはシャワー施設やレストランなどもあり、また周辺にはたくさんの民宿があって、若い人が夏遊ぶには最高の場所でしょう。
ただし、墾丁老街までは約5kmくらいあるので夜市には歩いては行けないでしょう(ミニバイクかバス利用)。
日本統治時代は捕鯨基地として農村があった場所なんですよ。
バス:恆春と墾丁の間に位置するのでバスの系統は沢山ある
墾丁海水浴場
墾丁老街のすぐ前に広がる海水浴場で、砂浜の長さは南湾を遥かに超えて約1.5kmほどもあります。
ただ、南湾がメッカという位置づけであらゆるマリンレジャーが楽しめるのに対し、墾丁海水浴場は名称の通り海水浴をする砂浜です。
シーズンや週末は結構混雑するそうですが、でも若者はやっぱり南湾でしょう。
バス:高雄からの9189・9188・臨918
小湾
私が絶賛推奨する最高のビーチ。
地形的にいい感じに周囲から独立しておりプライベートビーチの様相を呈しています。
ビーチ内は墾丁凱撒大飯店(シーザーパークホテル墾丁)宿泊者用の着替えやシャワーのできる施設があり勿論無料で利用できます(非宿泊者は有料)。
また、ビーチには墾丁凱撒大飯店のBARが設置されており、風景を見ながらゆったりと飲むことができて贅沢です。
このBARが本当に気に入ってしまって、4泊の期間中、ほぼ毎日ここで飲んでました^^
いや〜小湾最高!!
バス:高雄からの9189・9188・臨918
観光スポット
次に観光スポットを紹介していきますが、墾丁は本当に風光明媚です。西側から見ていきましょう。
国立海洋生物博物館
東南アジア最大の海洋生物博物館です。いつも申し上げてますが、台湾の「国立」の施設はどれも半端ないです。「国立〜」は行って損しないところです。
さて、広大な敷地に展開する台湾水域・サンゴ王国・世界水域の三つのエリアを壮大なスケールで楽しませてくれます。
下の記事で詳しく説明しています。
阿信巧克力農場←穴場
巧克力とはチョコレートの当て字です。ここはカカオ豆を栽培している農場なのです。
別料金になりますが、チョコレート作りを体験することもできます。
それから、台湾にのみ生息する梅花鹿というニホンジカ亜種の生育区を設けてあり、様子を見ることができます。
また、元首狩族であった原住民のパフォーマンスが一定時間ごとにあり触れ合うこともできます。
お土産店もあり、思いの外楽しい場所です。
- 住所:恆春鎮萬里路 (悠活那裡的萬里桐)
- 営業時間:9:00〜17:00
- 入場料:200元
- バス:墾丁街車橘線・・下萬里桐(悠活)下車
- ホームページ:阿信巧克力農場
龍鑾潭
龍鑾潭という湖は台湾の代表的な渡鳥パラダイスで秋から冬に多くが飛来します。
辺りには鳥類生態展示館があり、そこには、湖に戯れる野鳥を観察するための小型望遠鏡が設置されています。
- 住所:恒春鎮草潭路250巷86号
- 開放時間:8:30〜17:00
- 料金:無料
- バス:墾丁街車藍線・・龍水下車
瓊麻工業歷史展示区
瓊麻とはサイザル麻の事で、日本統治時代の1901年からここで生産されるようになり、ナイロン繊維に取って代わられるまでの約50年間生産が続きました。
再整備されて残る当時の建物には製作機械などが展示されており、日本統治時代を偲ばせる鳥居なんかも残っています。
いつも申し上げていますが、こんな形で残っているのは台湾だからこそです。お時間が許せば是非行ってみてください。
- 住所:恆春鎮南光路23号
- 開館時間:8:00〜16:50
- 料金:無料
- バス:墾丁街車藍線・・瓊麻館下車
関山景観区
関山からの夕日があまりにも美しく、恆春八景或いは南部台湾八景の一つと呼ばれている場所です。
南部台湾どころか、世界の夕日が美しい場所の一つとしてグランドキャニオンなどと並び選ばれたこともあります。
関山はサンゴ礁が隆起してできた場所で海抜が152mあります。
弓の中心のような場所なので、水平線が綺麗に見渡せるだけでなく、海岸線の美しさも味わえます。
最適鑑賞期間は6月から10月にかけて。
ところが私は未だ夕方日没時に来たことがありません。西に沈みゆく宝石のような夕日を一度は見てみたいね。
福徳宮←穴場
関山展望台のすぐ横にある福徳宮があまり日本人に知られていない穴場です。
福徳宮はその地域の守神である土地公を祀っており、台湾人の信仰が厚く各地にその廟があります。
日本人旅行客の感覚からすると「こんなに不便なところ」なのに不思議なくらい多くの台湾人が訪れています。
あなたもこのパワースポットでがっつりと幸運を引き寄せてください。
もう一つ、福徳宮で是非見て欲しいのは、地質に起因する沢山の祠です。祠巡り、これなかなかのものですよ。プラス、不思議な大石もあります。
- 住所:春鎮檳榔路9之11號
- 開場時間:24時間(関山展望台9:00〜19:00)
- 料金:関山展望台60元
- バス:恆春街車306・・高山巌下車
貓鼻頭公園
バシー海峡の北端で且つ台湾海峡の東端でもある場所がここ貓鼻頭です。
台湾の南端にある二つの小さな半島の一つの南端が貓鼻頭で、もう一つの半島の南端が鵝鑾鼻です。貓鼻頭・鵝鑾鼻の「鼻」は突き出した岬の事で、地元ではそう呼ばれています。
ここも典型的なサンゴ地質で、海水が侵食してできた複雑な地形が自然の造形美になっています。
展望台からは、眼下の景色が素晴らしいのともう一つ、左前方には、南湾から墾丁、そして最南端の方まで綺麗に見渡せます。
- 住所:恆春鎮下泉路100號
- バス:恆春街車102・・猫鼻頭下車
潮音寺
観光スポットではないのですが日本人に縁の深い場所なので紹介します。
バシー海峡に眠る全ての英霊を祀るために日本人と共鳴してくれた台湾人によって建立され、毎年慰霊祭も行われています。
それこそ何もない緑広がる中にポツンと佇んでおり非常に不便な場所ではありますが、もしご意志があるなら赴いてください。
- 住所:恆春鎮下泉路72号
- バス:なし
船帆石
ヨットの帆のように見えるので「船帆石」、またニクソン元大統領のようにも見えるので「ニクソン頭」とも呼ばれている高さ約18mのサンゴ礁岩で、墾丁の代表的な撮影スポット。
熱帯海洋生物が沢山生息していおりシュノーケルポイントでもあります。
バス:恆春街車101B・101F、8249、9188・9188A・・船帆石下車
鵝鑾鼻公園と台灣最南点碑
日本統治時代に台湾八景の一つと言われたのが台湾の一番南にある鵝鑾鼻公園です。
ここも墾丁を代表する観光エリアで売店も沢山あります。また休日にはここならではの貝などを使ったアクセサリー屋台も出るので、やっぱり来るなら休日がいいかもしれませんね。
小高い丘の上にあり、一面が草地のなっていてそして周りには灌木が茂っています。
少し高いところに登ると、丘の緑の向こうに青い青いバシー海峡が広がります。視線を右にやると墾丁老街から遠く貓鼻頭の方まで見えて壮大なスケール感があります。
改めて墾丁の自然の美しさに見惚れます。
鵝鸞鼻燈台
公園入り口から左の方へ登ってゆくと1875年に作られた鵝鸞鼻燈台があります。この灯台には色々と歴史があって知ると面白いです。
大東亜戦争時に爆撃破壊されましたが、1947年に再建築されそれから更に新しくなっています。私が行った時は全面修復作業中で、完成すれば見学も可能です。
高さは21.4mで台湾一の強光を発し「東アジアの光」とも呼ばれています。まさに鵝鑾鼻のシンボル!
- 住所:恆春鎮燈塔路251號
- バス:8249・・鵝鑾鼻下車
いったん公園から出て約1.5kmほど南下したところに台湾本島の最南点のモニュメントがあります。
もうこれ以上南下することはできません。本当の南の端です。そこに意味やロマンを感じるならば歩いてでもいく価値はあります。
目前のバシー海峡には対戦中にアメリカの潜水艦に沈められた日本の多くの輸送船が今もなお手付かずで海底深く眠っています。
龍磐公園
かなり高低差のあるというか凸凹の丘陵草原です。サンゴ礁でできた石灰岩大地で複雑な地形を作っています。
遠くに延びる海岸線と地形が織りなす景観は絶品です。恆春て、どうしてこんなに美しいのでしょう。
恆春半島の秋から春は毎年猛烈な季節風が吹くのですが、私の知っている限りこの辺りで一番それを感じることができます。風の威力は半端なく、海を見下ろす崖っぷちには危なくて立てません。
またここは日の出の太陽と夜空の星がむちゃくちゃ綺麗な事でも有名です。
- バス:8249・・龍磐公園下車
風吹砂
夏期に降る大量の雨水と秋〜冬期の猛烈な季節風がこんな砂丘風景を作り上げました。
- バス:なし
佳楽水風景区←穴場
元々台湾語の音訳である「佳洛(ルオ)水」(「滝」の意味)と呼ばれてましたが、蒋経国が訪れた時に「佳楽(ラオ)水」と改名しました。
海岸の層状砂岩は長期間の風・波・雨によって侵食変形され、様々な奇岩怪石となって楽しませてくれます。
この記事で何度か出てきた恆春半島南側のサンゴ礁地形とは異なります。
ここが素晴らしいと一押しするのは、海岸線沿いに「あれがウサギ石」とか「これが海亀石」とか紹介しながら電気自動車で案内してくれる点で、これが言葉なんかよくわからなくても楽しいのです。
佳楽水風景区のような奇岩夕景は台湾の別の場所にもあるのですが、車で案内してくれるのはここだけです。
もう一つ見落とさないで欲しいのは、恆春半島最大の山海の滝でこれまた凄く綺麗です。特に水量の多い季節は感動すると思いますよ。
複数の場所を観光する方法
観光をする場合は、1日で複数のスポットを巡りたいという要望が多いでしょうから、ちょっと作戦を考えなければいけません。
海水浴やサーフィンやダイビングが目的なら、どこでもだいたいバス一本で行けるのですが。
例えば、墾丁大街を歩くと「半日コース」とか「一日コース」という看板が沢山あります。これは乗用車かバンで乗り合いで観光してもらおうというサービスです。
また別の方法として、レンタルのミニバイクも結構お店があるので、これを利用するのもいいですね。車の通行量が少ないので、かなり快適に運転できます。
今回私の取った方法は上記のいずれでもなく、kkdayという台北に本社を置く旅行会社の提供する商品で、いわば運転手付きの車チャーターです。
商品名は「【台湾南部】墾丁エリア・貸切チャーター車1日ツアー」です。
この商品は、1日8時間を使い墾丁の観光スポットを巡ってくれるもので、ホテルに迎えにきてくれてホテルに送ってくれるので非常に楽です。
また、一人でも可能で、しかもそれでも料金が11,000円強なので非常にリーズナブルです。
自分のスマホにアプリをいれてそこで管理すれば、ボタン一発でいつでも通話(日本語で)が可能でこれは非常に優れものです。
現地の運転手は当然墾丁の人で日本語ができません。そういう時に困ってもボタン一発で相談できるので助かります。
私は、コースを自分で設定しそれをリクエストするというわがままをお願いしたのですが、全く問題なく受け付けてくれました。
運転手とのやりとりはGoogle翻訳で半分くらいはなんとかなります。ただし使い方には充分慣れておく必要があります。
以上、私が使った方法の紹介でした。
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