現行モデルの概要を把握し、スペックと予算のバランスを見つける方法を知ることで賢い選択ができるでしょう。
目 次
スペックとパフォーマンス
なにはともあれ、スペックとパフォーマンスを一覧表で示しますので、じっくりとご覧ください。
MacBook Airのスペック一覧
MacBook Proのスペック
全MacBookのベンチマーク
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とにかく、何よりも先にスペックとパフォーマンスを見たいですよね。
そう思って一番に出したのですが、でも、いくらこれを眺めても、あなたに最適なMacBookが見えてくるわけじゃないのですよ。
ほとんどの人はM2 MacBook Airで十分
先に結論を書きます。
もう、ほとんどの人にとって、M2 MacBook Airで十分です。
チップ自体は比較表にあるようにM3が上位で、その最高峰がM3 Maxです。
ただ、無理して不必要な高性能機を買っても、高いし持て余すし、自慢したいわけでもないでしょう。きっと後悔すると思いますよ。
MacBookの魅力
さて、あなたに最適なMacBookの話をより詳しくする前に、少しMacBookのスペックと特徴を説明しておきます。
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MacBookは、そのデザイン、性能、そしてエコシステムとのシームレスな連携により、多くのユーザーに支持されています。
特に、Appleの最新のMシリーズチップ(M2およびM3)は、パフォーマンスとエネルギー効率に優れており、日常の作業から高度なクリエイティブタスクまで幅広く対応できます。
macOSは多くの機能を提供し、ユーザー体験を向上させています。
現行モデルの概要
2024年のMacBookラインナップは、以下の通りです:
MacBook Air
- 13インチ:M2およびM3チップ搭載モデル。ポータビリティとコストパフォーマンスに優れたモデル。
- 15インチ:M3チップ搭載。より大きなディスプレイと性能を求めるユーザー向け。
MacBook Pro:
- 14インチ:M3、M3 Pro、M3 Maxチップ搭載モデル。プロフェッショナル向けの高性能モデル。
- 16インチ:M3、M3 Pro、M3 Maxチップ搭載。最大性能を求めるプロユーザー向け。
これらのモデルはすべて、リサイクル素材を多く使用し、環境に配慮した設計となっています。
また、各モデルは、
- 高輝度ディスプレイ
- 高速Wi-Fi 6E
- 長時間のバッテリー寿命
を提供しています。
チップのコア数とやりたいことの関係
さあ、あなたに最適なMacBookを見つけていきましょう。
そこで、どのMacBookがあなたに最適かを見極めるために、シングルコアの仕事と複数コアの仕事の違いを知ります。
シングルコアの仕事
- Webブラウジング:通常のウェブサイト閲覧やオンラインショッピングなど。
- ドキュメント作成:Word、Pagesでの文章作成。
- メールチェック:日常的なメールの確認や返信。
- 軽い写真編集:簡単なフィルターやトリミングなどの写真加工。
- 表計算ソフトの基本操作:NumbersやExcelでの簡単な表作成やデータ入力。
複数コアの仕事
- ビデオ編集:Final Cut ProやAdobe Premiere Proでのビデオ編集。
- 3Dモデリング:BlenderやAutoCADでの3D設計やモデリング。
- 大規模なデータ解析:ExcelやPythonを使用したデータ処理。
- マルチタスク作業:複数のアプリケーションを同時に使用する場合(例:PhotoshopとIllustratorを同時に開く)。
- 表計算ソフトの高度な操作:大量のデータ処理、複雑な関数やマクロの使用。
冷却ファンの必要性
MacBook Proにはファンが搭載されており、これがAirとの決定的な違いです。特に負荷の高い作業をされる方にとっては見逃せない大切な点です。
冷却の大切さ、そして、ファンがないとどんな事が起こるのか?
パフォーマンスの低下
サーマルスロットリング
MacBookは過熱を防ぐために、CPUやGPUの動作速度を自動的に低下させます。
これにより、処理速度が遅くなり、作業効率が落ちます。特にビデオ編集や3Dレンダリングや高負荷ゲームの長時間プレイなどの高負荷作業では、顕著にパフォーマンスが低下します。
操作感の変化
遅延やラグ
アプリケーションの起動や切り替え、ファイルの保存や読み込みが遅くなります。特に複数のアプリを同時に使用する場合、遅延が発生しやすくなります。
ファンの音
MacBook Proのファンが高速で回転し始めると、ファンの音が大きくなることがあります。
これは冷却のために必要な動作ですが、静かな環境での作業に影響を与えることがあります。
システムの安定性
強制終了や再起動
極端な過熱状態が続くと、システムが強制的にアプリケーションを終了したり、再起動することがあります。
これにより、作業中のデータが失われるリスクがあります。
デバイスの寿命
ハードウェアへの影響
長期間にわたり過熱状態が続くと、バッテリーの劣化や内部コンポーネントの寿命が短くなる可能性があります。
これらの点を考慮すると、特に高負荷作業を頻繁に行うユーザーにとって、冷却ファンが非常に重要であることがわかります。
やりたい事とチップ性能
次はチップのお話です。M2とかM3とかってやつです。
あなたの選択にどう影響してくるのか?
AppleのMacBookには、さまざまなチップオプションがあります。どのチップを選ぶかは、あなたの使用目的に大きく依存します。
M2チップ
日常的な作業(ウェブブラウジング、文書作成、メールチェック、軽い写真編集、表計算ソフトの基本操作)を行う場合、M2チップで十分です。
省電力でありながら十分なパフォーマンスを提供します。
M3チップ
より高いパフォーマンスが必要な場合(ビデオ編集、3Dモデリング、大規模なデータ解析、複数のアプリを同時に使用、表計算ソフトの高度な操作)、M3チップを選ぶと良いでしょう。
ただし、M3チップ搭載のMacBook Airでこれらの高負荷作業を行うと、サーマルスロットリングが発生する可能性があります。
これを避けるために、これらの作業にはMacBook Proを選ぶのが賢明です。
M3 Pro、M3 Maxチップ
非常に高いパフォーマンスが求められるプロフェッショナル向けの作業(4Kビデオ編集、複雑な3Dレンダリング、大規模なデータ解析、ゲーム開発など)には、M3 ProやM3 Maxチップが適しています。
これらのチップはさらに多くのコアを持ち、最も重い作業でもスムーズに処理できます。
軽い作業ならMacBook Air・重い作業ならMacBook Pro
ここまで読んでいただいたなら、あなたにピッタリなMacBookは大凡イメージ出来たでしょう。
以下、少しまとめてみましょう。
軽い作業に適したMacBook
- ウェブブラウジング
- 文書作成
- メールチェック
- 軽い写真編集
- 表計算ソフトの基本操作
などをを主に行う場合:MacBook Air
重い作業に適したMacBook
- ビデオ編集
- 3Dモデリング
- 大規模なデータ解析
- 複数のアプリを同時に使用
- 表計算ソフトの高度な操作
などで利用する場合:MacBook Pro
追加説明
- ウェブブラウジング:何十ものタブを同時に開く場合、メモリ使用量が増加し、CPUの負荷も高くなります。このような使い方をする場合は、MacBook Proが適しています。ファンによる冷却でパフォーマンスが安定しやすいからです。
- 複数のアプリを同時に使用:例えば、Zoomでビデオ会議をしながら、ブラウザで調べ物をし、さらにWordでドキュメントを編集する場合、複数コアと十分なメモリが必要です。このような使い方にはMacBook Proが向いています。
- 動画視聴やゲーム:高解像度の動画を視聴したり、軽いゲームを楽しむ場合、MacBook Airでも十分ですが、高画質のゲームや複数の動画編集を行う場合はMacBook Proが優れています。
- 表計算ソフトの使用:簡単な表作成やデータ入力程度であればMacBook Airで十分ですが、大量のデータ処理や複雑な関数、マクロを使用する場合はMacBook Proが適しています。
これで、読者は自分の使用目的に応じて適切なMacBookモデルを選ぶことができるでしょう
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ここまでで、あなたの欲しいMacBookが明確になったなら、先を読む必要はありません。
そうでなければ、少し見方を変えてお勧めの話をするので、もう少しお付き合いください。
あなたが学生なら
学生にとってノートパソコンは学業を支える重要なツールです。学生であるあなたにとって、は次の用途で利用することが主になるでしょう。
- ノートテイキング
- レポート作成
- オンライン授業
こういった用途で用途で、あなたはMacBookに何を求めたらいいでしょうか?
軽量で持ち運びやすい
学生は講義室や図書館、カフェなど様々な場所でノートパソコンを使用するので、軽量で持ち運びやすいモデルがいいでしょう。
MacBook Airは、この点で非常に優れています。
13インチモデルは約1.24kgと非常に軽量で、小さなバッグに入れてもじゃまにならず、通勤や通学にはうってつけです。
一方、15インチモデルも重量が1.51kgとそこまで重くはないので、持ち運ぶのが苦痛というほどではないです。
かつ、ディスプレーが広いので、大規模なExcelシートや詳細なグラフィック作成作業に適しています。
バッテリーの持ち
長時間の授業や勉強に耐えるため、バッテリー寿命も重要です。
MacBook Airは、18時間のビデオ再生と15時間のウェブブラウジングが可能な、長いバッテリー寿命を誇ります 。
これにより、充電を気にせずに一日中使用することができます。
コストパフォーマンス
学生の多くは予算が限られているため、コストパフォーマンスも重要な要素です。
MacBook AirのM2チップ搭載モデルは、基本的な作業に十分な性能を持ちながら、比較的手頃な価格で提供されています。
特に、M2チップの13インチモデルは148,800円(税込)からスタートするため、学生にとって非常に魅力的な選択肢ですしょう。
推奨モデル
MacBook Air 13インチ (M2チップ搭載)
理由:軽量で持ち運びやすく、バッテリー寿命が長い。また、予算内で購入しやすい価格設定。特別に重い作業でない限りはほぼどんなアプリでも問題なく使え、価格とのバランスがいい。
- スペック:8GB RAM、256GB SSD、M2チップ、13.3インチLiquid Retinaディスプレイ。
- 価格:148,800円(税込)から。
あなたがビジネスパーソンなら
ビジネスパーソンには信頼性が高く、移動中でも効率的に仕事ができるノートパソコンが求められます。
基本的には、学生のニーズと被るところが多いのですが、なので、かなり重い作業をするのでなければ同じ目線で良いと思います。
ただ、学生よりは予算を投入できる前提で、M2チップを最新のM3チップに変更したいです。
- 出張中の作業
- プレゼンテーション
- リモートワーク
モバイルオフィスの実現
ビジネスパーソンはしばしば外出先での作業が必要となるため、軽量で持ち運びやすいノートパソコンが重要です。
そういう意味では学生のニーズと同じ考え方でよく、MacBook Airは魅力的な選択肢です。
信頼性と長時間のバッテリー
ビジネスの現場では、長時間にわたって信頼性の高いパフォーマンスが求められます。
MacBook Proは、MacBook Airよりも長く最大21時間のバッテリー寿命を持ち、長時間の会議や出張にも対応可能です。
また、アルミニウムボディの堅牢性により、耐久性が高く、長期間の使用にも耐えられます 。
セキュリティとビジネス向け機能
ビジネスパーソンにとって、データのセキュリティは非常に重要です。
MacBookには、AppleのT2セキュリティチップが搭載されており、データの暗号化やセキュアブートを提供します。
また、macOSは定期的にセキュリティアップデートを行っており、常に最新のセキュリティ対策が施されています。
ビジネス向け機能としては、Appleのエコシステムとのシームレスな連携が挙げられます。iPhoneやiPadとの連携により、スケジュール管理やファイル共有が簡単に行えます 。
これらの点については、AirでもProでも同様の機能を持ち合わせています。
推奨モデル
MacBook Air 13インチ (M3チップ搭載)
理由:軽量で持ち運びやすく、ビジネスに必要な基本的な性能を持っている。M2タイプと重さは変わらす、処理能力のみが上がっており、まさにビジネスパーソン向き。しかし、重い作業をしないのであれば、MacBook Air 13インチ (M2チップ搭載)でも全く問題はありません。
- スペック:8GB RAM、256GB SSD、M3チップ、13.3インチLiquid Retinaディスプレイ。
- 価格:164,800円(税込)から。
MacBook Pro 14インチ (M3 Proチップ搭載)
理由:一層高性能なので、複雑なビジネスタスクやマルチタスクをこなすことができる。長時間のバッテリー寿命と堅牢な設計。ごく一部の特別重い作業を要求する方に最適。
- スペック: 16GB RAM、512GB SSD、M3 Proチップ、14.2インチLiquid Retina XDRディスプレイ。
- 価格: 328,800円(税込)から。
これらのモデルは、ビジネスパーソンにとって最適な選択肢であり、モバイルオフィスの実現やセキュリティ、長時間の使用に対応する性能を提供します。
あなたがプロフェッショナルなら
プロフェッショナルユーザーには、高性能な作業環境が求められます。
特に、動画編集やプログラミングなどの重い作業を行う場合や、大画面での作業が必要な場合が多いです。
また、長時間の使用にも耐えうる堅牢性とバッテリー性能も重要です。
- 動画編集
- グラフィックデザイン
- 3D関連
- 音楽制作
高性能が求められる作業
動画編集、プログラミング、グラフィックデザインなどのプロフェッショナル向け作業には、高性能なCPUとGPUが不可欠です。
MacBook Proは、M3 ProやM3 Maxチップを搭載しており、これらの作業をスムーズにこなすことができます。
特に、M3 Maxチップは最大128GBのRAMをサポートし、大規模なプロジェクトやマルチタスク環境で優れたパフォーマンスを発揮します。
大画面の魅力
また大画面は、複数のウィンドウを開いて作業したり、詳細な編集作業を行う際に非常に便利です。
MacBook Proは14インチと16インチのモデルがあり、16インチモデルは特に大画面を必要とするユーザーに最適です。
16インチのLiquid Retina XDRディスプレイは、極めて高い解像度と広色域を提供し、正確な色再現が求められるクリエイティブな作業に最適です。
長時間の使用に耐えうる
プロフェッショナルは長時間連続してノートパソコンを使用することが多いため、バッテリー寿命と耐久性も重要です。
MacBook Proは、最大21時間のバッテリー寿命を提供し、一日中の作業にも耐えうる性能を誇ります。
また、堅牢なアルミニウムボディは耐久性に優れ、長期間の使用にも耐えられます。
推奨モデル
MacBook Pro 14インチ (M3 Proチップ搭載)
理由:高性能なチップと適度な画面サイズのバランスが良い。動画編集やプログラミングに最適。
- スペック:16GB RAM、512GB SSD、M3 Proチップ、14.2インチLiquid Retina XDRディスプレイ。
- 価格:328,800円(税込)から。
MacBook Pro 16インチ (M3 Maxチップ搭載)
理由:最大のパフォーマンスと大画面。高度なクリエイティブ作業や複雑なプロジェクトに最適。
- スペック:32GB RAM、1TB SSD、M3 Maxチップ、16.2インチLiquid Retina XDRディスプレイ。
- 価格:554,800円(税込)から。
これらのモデルは、プロフェッショナルユーザーにとって理想的な選択肢であり、高性能な作業環境を提供します。
まとめ
MacBookはMシリーズチップを搭載して以来、驚異的なスペックを叩き出すようになりました。
もう30年近くMacとともに歩んできた私からすれば夢のような話です。
あの重くてでっかくて高いMac Proはなんだったのだろう?
今回私が推し推しのM2 MacBook Airも、11インチとして発売された最初のモデルと比較すれば、嘘のような高スペックに進化しています。
アプリが遅くて引っかかったり、いきなり落ちて保存してないから焦りまくったり、通信速度が遅くてイライラしたりって、そういうストレスを感じることはほぼ皆無です。
それに静かです。昔のMacBookはすぐにファンが回ってうるさかった。
円安で価格が大きく底上げされてしまってますが、予算と相談して、あなたにとって一番のMacBookを決められたらいいですね。
この記事が少しでもお役に立てれば幸いです。