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「生理的に無理」は極端な心理の表れ
この記事は、女性の男性に対する「生理的に無理」という言葉について考えてみるために作成しました。
単純に言えば「好き嫌い」の「嫌い」を表す表現の一種なのでしょうが、「生理的に無理」というのは特別な独特の響きがあります。絶望的とも言えるような響きが。
何故そう聞こえるのか? つまり・・・
もはや理屈ではなく、直接感覚的に動物として本能的に受け入れられない。要するに、そう思う相手の如何なる反論も説明もあなたにとっては意味がなく、完全否定をする表現なのです。
「生理的に無理」が意味することとはそういう事です。
日頃、あなたはここまで極端な表現を用いることはないでしょう。いろんなタイプの性格があるとはいえ、こんなに極端な想いに至るのは余程のことに違いないのです。
そうであれば、「生理的に無理」という心理に隠された、ひょっとしたらとても重大かもしれない何かを認識し理解することは決して無駄ではないはずです。
ということで、一緒に考えていきましょう。
・・・とその前に、改めて「生理的に無理」・・・これ、もし面と向かって言われたらどうでしょうか? 相手にどれほどの影響を与えてしまうでしょうか。
そこのところを先に確認します。
「生理的に無理」を口にしてはいけない理由
「生理的に無理」と感じた相手は、彼氏か夫か社内の男性か同級生か・・・
いずれにしても、その意味するところは「あなたを受け入れられない」を、これ以上ないくらいの強烈な負のエネルギーを込めて言っている事です。
それは、一切の接点や妥協点がないことであり、従って話し合いの可能性もないし、完全にスパ〜〜ンとぶった切ってしまってるのです。
だから告げられた方は、努力や反論の余地がなく、心にも体にも矢を撃ち込まれるだけ撃ち込まれ、全くなすすべなく消える他はないことになります。
あのですね、思うのは自由です。どう思っても、思うだけなら罪はないです。しかし、今後一切の接点を持たない強い意志があっても、それでも相手に告げる言葉は選ぶべきです。(具体性を持たせるべきです)
勿論もろにズバッと言っても、相手によっては平気で倍返ししてくる男性もいて、予想外の反撃を食らうこともあるでしょう。でも基本的には、やっぱり言葉は選ぶべきです。
そういう心得を備えていないと、長い人生においては必ず自分に返ってきてマイナスの影響となります。一事が万事です。
それに余談ながら、あまりに自分の感覚に頼りすぎるのも時に考えもので、そういう人間関係を構築すると、かなりバランスの悪いものになる可能性もあります。
何故「生理的に無理」と感じるのか
上で口にしないほうがいいと申し上げましたが、これは「生理的に無理」という感覚を否定するものではありません。
むしろ、「生理的に無理」と感じる心が発するシグナルは時により重く見たほうがいいとさえ思います。
なので、「生理的に無理」という意識の発生源は何にあり、それに対してどう考えどう理解すればいいのかを考えて見たいのです。
無意識でいるより、自分の内を意識して行動できるほうがいいに決まってます。
では、何が原因で「生理的に無理」という感情が湧くのでしょうか?
理屈じゃなくて生理的なのですから、おそらく五感から受ける情報に対する感覚的判断と理解すればいいのかもしれません。
視覚や聴覚や嗅覚。それぞれ別々に見ていきましょう。
視覚的な「生理的に無理」
視覚的な「生理的に無理」、つまり、視覚情報に対し「理屈ではなく感覚的・本能的に無理」だと反応する場合、女性は男性の何を見てそう感じるのでしょうか?
いろいろありますね。
- 洗濯していない汚い服を着ているのを見て
- 肩にフケが一杯積っているのを見て
- きちっと着こなさない如何にもだらしない服の着方を見て
- 耳垢や目ヤニや長い鼻毛を見て
- 手入れが行き届いてないボサボサの髪の毛や髭を見て
- 太っている容姿と満面の汗を見て
- 食べる様が汚いのを見て(口を閉じないで食べる、口に物が入っているのに喋る)
- 誠実さに欠ける顔を見て
- 熊のような厳つい顔を見て
- 蛇のような性的に執念深そうな顔を見て
- 噛んでるチューインガムを平気で道端に吐き出すなど自分の持っている道徳観では受け入れられない行為を見て
いっくらでもありますね。いくつも書き連ねて改めて読んでみると、「生理的に無理」になる心が生理的に理解できるような^^
まずは「不潔さ」です。
そもそも「よく見られたい」というのが、気がある女性に対する当たり前の心理ですからね。それを上記のような有様だと何を考えてるんだこの男は?となるのは当然です。
ただ一般的には、いきなり「この人はダメだ」とはならないでしょう。好意を持って接しているとしたら、余程のことがない限り、まぁ一二度は注意して様子見でしょうね。
それで改善されれば、あなたの話を聞いて、理解して、行動で示す男だとわかるので、いろんな面で今後期待が持てます。
逆に、全くの無視状態なら見切りをつけたほうがいいかもしれません。もし結婚でもしたものなら余計に気になり怒り心頭になる可能性大です。
(・・いやいや、生理的な拒絶反応だからね・・ひょっとしたらこういうステップもないのかな?)
次に、太っていて汗かきに対する生理的反応ですね。こういうのは難しい。
ふっくらしているのがそれほど気にならなかったはずが、満面の汗を見て「生理的に無理」となるなら・・どうなんでしょう。一度くらいはダイエットを進言しますか。
でも最終的には変化なしで無理な可能性が高いです。
次に、食事の作法が出来ていない件ですが、これはかなり多くの女性にとって「生理的に無理」と感じるところです。
でも他に気になる点がないのなら、それが改善されれば済む話ですから、やっぱり一度は改善をお願いすべきでしょうね。
顔つき目つきですが、これは単独判断すべきではありません。時間とともにはっきりしてくる「性格」情報の蓄積で、印象は容易に変わるものです。
しかしですね、見たまんまで、会うと触りたがる抱きたがる、会話に中身がない等というようなケースは・・・。
気持ち悪いという感情もあるでしょうが、こういうタイプは女性を取っ替え引っ替えという場合も多いので、そういう意味でも要注意です。
あと目に余る素行ですが、これは恐らくあなたの気づかない部分も含めて広範囲に及ぶので改善は難しいかもしれません。う〜ん、でもやっぱり一度はお話をしたほうがいいのかな。
聴覚的な「生理的に無理」
聴覚的に「生理的に無理」と感じる理由として、付き合っている男性がなす以下のような行為、つまり・・・
- 日頃から会話の中に出現する汚い言葉遣い
- すぐにカッとなって発する喧嘩口調な言葉遣い高圧的な物言い
- コンビニやレストランで店員への乱暴な物言い
- 食事を取る時に口を閉じずにクチャクチャ音を発する
上記言葉遣いに対する「生理的に無理」は全面的に信用すべきです。危ない。
また食事中のクチャクチャ音は先の述べた通りです。せっかくいい雰囲気で付き合っていても、一発アウトとなる可能性大です。
このクチャクチャ音を立てないのはマナーの中でも特に基本なのでしょうか。昔、母が私に物凄く煩く注意していました。
嗅覚的な「生理的に無理」
子孫を絶やさないための条件
次に嗅覚情報から湧き上がる「生理的に無理」についてですが、これは視覚聴覚以上に原始的本能的な反応だと捉えています。
太古の昔から子孫を絶やさないための相手を選ぶ有力な手段として身に備わった機能であると考えるからです。
具体的に、それが嗅覚とどう関係するのかは後で説明するとして、その前に、「子孫を絶やさない」条件を考えて見ます。
そのための条件は何ですか?
そう、生まれてくる子が病気に強いことです。では、どうすれば病気に強い子が生まれるのでしょうか?
答えは「正常な機能として働く免疫システム」を備えることです。これが正常に機能しないと、ウイルス・細菌・カビなどで囲まれた環境では健康に生きてゆけないのです。
というわけで感染症に打ち勝ち続けることが「子孫を絶やさない」ためにどうしても必要な条件ということになります。(感染症だけではないけれど)
嗅覚と免疫
Tシャツの匂い
ではどこで免疫と臭いとの接点が生じるのか?ということですが。
かなり以前に、NHKの今の『ガッテン!』の前身番組(ひょっとしたら違うかも)でやっていた実験の話です。
(細かいところは覚えてないのですが)五人の男性にTシャツを着てもらって運動をして汗を一杯かいてもらい、そのTシャツを回収しました。
次に、五人の女性に5枚のTシャツの匂いを次々嗅いでもらい、その感想をヒアリングしました。
さぁどんな感想がでたでしょうか? みたいな進行でした。
で、強烈に覚えているのは、「別になんとも」或いは「好感の持てる臭い」と言われたTシャツの匂いを嗅いだ別の人が、強烈に突き上げてきてゲロ吐き寸前になって顔をとんでもなくしかめたシーンですね。
全く同じ匂いに対して、これだけ極端に違う反応をするわけです。何か明確な原因がなきゃおかしいでしょ。
HLA遺伝子
誰の体内にも免疫に関わるHLA遺伝子が存在しています。そして、HLA遺伝子は数多くの型(抗原の組み合わせ)を持っています。
非常に多くの型を持つ理由ですが、細菌やウイルスなどが宿主たる我々に「異るものである」と認識されないために変異をしていくからです。
ところで、この世に生を受けた子のHLAの型は両親から一つずつもらって一対になっています。
ということは、免疫の観点から見ると、両親それぞれのHLAの型がよりバラバラであれば、より感染症にかかりにくい子になるということになります。
逆にいうと、あなたは自分とは違うパターンのHLA遺伝子を持つ男性と結婚することにより病気に強い子を持つことが可能になります。
問題は、どうやってそれを判別するのかってことです。
異性の匂いと免疫
実はHLA遺伝子の型とその個体の持つ匂いには関連性があります。
上で、汗いっぱいのTシャツの匂いに対し、+もしくはフラットな反応を示す女性がいた一方で、強烈にーの反応を示した女性もいましたね。
この意味するところは、女性は、異る型のHLA遺伝子を持つ男性の匂いを好む傾向にあるのに対し、似た型のHLA遺伝子を持つ男性の匂いには嫌悪感を示す傾向があるということなんですね。
(ある年齢になると父親の体臭を臭いと感じるってよく聞く話ですね)
実は、HLAにしても匂いにしても、まだわからないことはたくさんあります。
しかし、100%自分の判断で選んだと思っている彼氏が、実は人類の長年の歴史の中で積み上げられてきた動物としての本能に支配されているとすると、ちょっと神秘的じゃないですか?
多分BSだったと思うのですが、発情期に猫は自分が属するグループの雄を避けて別グループの雄と交尾をする傾向にあるいうお話でした。
これも先に述べた話と全く一緒で、要は少しでも強い子孫を残したいという本能なのだそうです。
生理的に無理じゃない男性
女性にとって生理的に無理じゃない男性とは、今まで述べてきた例の反対の男性ということになりますね。
- 体臭に違和感不快感がない事
- 爪や耳、目・髭・髪の毛、それに口周りが清潔で見た目も悪くない事
- シャツの襟元や袖口などが汚れておらず全体的にだらしない身なりではない事
- 食事時のマナーをはじめ社会人としての当たり前のマナーを守れる事
- 暴力的な物言いや乱暴な言葉使いをしない事
- 趣味や思考に共通点が多い事
- 両親・兄弟・姉妹から大きな反対をされない事(自分が気づかない危険を察知してくれている事がある)
まとめ
最後に述べた「生理的に無理じゃない男性」の条件を改めて読むと、なんて事ないじゃないですか。
ようは当たり前のことを当たり前にできるのであればOKということでしょ。しかも、その気にさえなれば簡単に直し習慣化できる(はず)。
ただし、体臭や顔の形・パーツの配置具合、体格などが「生理的に無理」な場合は、これは努力とは関係がないので無理ですね。無理なもんは無理。
無理だと感じる女性は、おそらく遺伝子レベルで男性を「NO」だと判断しているのでしょう。
最後にもう一つ。
付き合うプロセスで幾つものことを納得して、勿論「生理的に無理」な部分もなく、そしてめでたくゴールインしても、「その後」はまた別なんですね。これが難儀なところ。
いくつか原因があって、例えば・・・
- 臭くなかったのに臭くなる。加齢によるのかあなたの生理的な変化によるのか。
- 身体も服装もきちっとしていたのに結婚後真反対になる。きっと男性が無理していたんだね。
要するに時とともに変化してマイナス要因が出てくるわけで、これは男女どちら側からも大小を問わず出てくる或いは気がつくものです。
そういったマイナス要因が「生理的に無理」なことでなければいいのですが・・・一生添い遂げるって難しいものです。
最後に蛇足ですが・・・
打算な条件(勤務先や年収)で付き合い結婚を目論むならば、それは「生理的に無理」と同程度に「無理」な結果に終わる可能性大です。
ひょっとしたら、「婚活でそれ以外に何を見るのよ?」と反論されるかもしれませんね。それはそれで結構です。
でも、打算な気持ちに潜む危険性を理解される方は覚えておいて損はありませんから、そっと記憶の棚に置いておいて何かの時に思い出してください。
なんでこんな事が頭に浮かんだかと言うと、「打算」的な判断の基準位置は「生理的に無理」的な判断基準の位置と真逆な気がしたので。
・・やっぱり蛇足だったかな・・・
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