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特急の座席指定券は取りにくい
台湾鉄路(通称:台鉄)の特急列車は座席指定券が取りにくいので有名です。この問題を事前に解決しておかないと、せっかく台湾に行っても、最悪、スケジュール通りに動けず、困ってしまう可能性があります。
台中・台南そして高雄がある西側は、高鉄(新幹線)があって、これはいつでも、ほぼその都度座席指定券を購入することができるので心配する必要はありません。
しかし宜蘭・花蓮や台東といった都市のある台湾の東側はちょっと事情が違います。こちらは台湾のJR・台鉄だけで高鉄はなく、台鉄の特急列車を利用することになります。
ところがこの特急列車は需要に対する輸送能力が慢性的に不足していて、その結果、座席指定券がすぐ売り切れとなり、その都度購入は非常に難しい状態です。特に土日祝祭日はほぼ絶望的です。
もし台鉄のチケット販売窓口で北京語で交渉ができるならなんとかなる場合もあるのですが、ほとんどの方にとってそれは不可能です。
じゃあどうするのか? それを今回お教えしようと思います。
たまたま知り合いに、立て続けに、座席指定券のネット予約の方法を質問されたので、それもあって、この際記事にしておこうと考えたわけです。
そうです、現地で座席指定券を購入するのではなく、出発前の日本にいる間にネット予約・購入してしまうのです。
そうすれば現地では発券を受けるだけでよく、安心してスケジュール通り台湾旅行ができますよね。
ところで、ネット予約・購入は購入手順以外にちょっとした知識が必要になる場合もあります。
例えば・・・
- ネット購入は2週間前からできるのですが、そんなに前でもすぐに売り切れることも珍しくありません。じゃあ諦めるしかないのか?といえば、そうでもありません。ちょっとしたテクニックで購入できたりする場合もあります。
- また、順調に手続きが進んでも、決済手前で「別の列車に変更したい。予約を取り消したい」なんてこともあるでしょう。
今回はそういうことも含めて、できる限りわかりやすく丁寧にご説明します。
たくさん挿入しているスクリーンショットは、私が実際に(模擬)予約をした画面です。購入のための入力内容は以下の通りです。
- 予約日:5月9日
- 乗車日:5月12日
- 出発希望時刻:8時から15時頃
- 車種:特急
- 乗車駅:台北駅
- 降車駅:台南駅
ですからスクリーンショットは上記を思い出しながらご覧ください。東海岸側は取り辛いので、今回は台北駅から台南駅としました。
なお・・・
- 「クリック」はスマホの場合「タップ」と読み替えてください。
- 操作が単純ではないのでパソコンでの操作を推奨します。
- 同じサイトでもスマホの場合ちょっと違います
- パスポート番号や予約番号などは適当な記号番号に置き換えています。
予約
予約手順1
- ネット予約・購入のスタートは交通部臺灣鐵路管理局のトップページに入る
- まず希望日・希望時間帯の列車を探す
- 下段の緑枠部分に出発駅・到着駅・乗車日・時間帯を入力する
- 各入力スペース右側のアイコンをクリックすると必要情報の載ったプルダウンメニューが出る
- 全部入力するとこんな感じ
- 入力が終わったら「查詢(問い合わせ)」をクリックする
サイトの言語は日本語や英語が選択できますが、特定の駅名が指定できないなどバグっぽいので使えません。
単に読むだけならいいですが・・・
予約手順2
- 画面が「列車時刻/車次查詢」のページに変わる
- 「車種」を「對號(座席指定)」に変更し「查詢」をクリックする
予約手順3
- 画面を下にスクロールすると対象車種が並んでいるので希望するものを選ぶ
- ここでは一番上の車次(111)を選択するので、その列の右「訂票(予約)」のアイコンをクリックする
予約手順4
いよいよ予約画面です。
- 「身分證字號(身分証明書番号)」にチェックが入っているので「護照號碼(パスポート番号)」に変更する
- その下の空欄にパスポート番号を入力する
- 「我不是機器人(私はロボットではない)」にチェックを入れる
- 全部できたらこうなる↓
- 「訂票(予約)」をクリックする
予約手順5
新しいタブでページが出ましたが、中央に「無符合條件車次」とあります。これは「条件に合う列車はない」の意味で、つまり満席ということです。
そうですか、どうしましょ・・・。この場合二通りの考え方があります。
とりあえずそのページのタブを閉じて、
- 予約手順3に戻って別の列車を指定する
- 列車は変更せずに出発駅を「台北」から「南港(始発駅)」に前ずらし変更(調査開始時刻も早める)にするか、到着駅を「台南」から「屏東」あたりに後ろずらし変更する
到着時刻にゆとりがあれば①の手順になりますが、どうしても「この列車」ということであれば②という手順もあります。
当然料金は高くなりますが、上記の設定変更で予約できることがままあるので、覚えておいて損はないでしょう。
予約手順6
今回は列車を変更し自強号117号にしてみました。そしたら見事に予約が成功しました。成功すると、以下のような画面が出ます。
枠線で囲った「訂票代碼(予約番号)」は重要です。のちに予約内容を呼び出すときに必要なのは、パスポート番号と予約番号です。後日発券を受ける際に必要なのもこの二つの番号です。
次は支払い手続きへと進むので、内容を確認したら画面右下の「下一歩(次へ)」をクリックします。
予約の確認とキャンセル
今手続きした予約内容の確認方法を説明します。
- サイトの上側に並ぶタブのうち一番左側の「線上訂票(オンライン予約)」をクリックすると以下の画面になる
- その中に表示される項目のうち右上の「個人訂票記録査詢(個人予約記録の問合せ)」をクリックすると次の画面になる
- 「身分證字號(身分証明書番号)」にチェックが入っているので「護照號碼(パスポート番号)」に変更する
- その下にパスポート番号の入力と、右側の「訂票代碼」下に予約番号を入力し「査詢」をクリックする
- すると以下の画面になり予約内容が表示されるので確認する
★支払い未完の場合は左側赤く囲った部分が表示される。赤い数字は支払い期限を示す★
支払い
支払い手順1
予約手順6で出た画面右下の「下一歩」をクリックすると、以下のページが開きます。
ここは確認だけなので間違いなければ、また右下の「下一歩」をクリックします。
支払い手順2
次はクレジットカードの内容入力です。上から・・・
- カード番号
- カード裏面の数字下3桁
- カードの有効期限
- 左側に表示されている数字の入力(この場合は7295)
- 全部入力し間違いなければ「確認付款(支払い確認)」をクリック
- キャンセルしたい場合は「取消本交易(この取引をやめる)」をクリック(予約自体が取り消されるわけではない)
カード支払い手続きを進めていくと「3D驗證」という単語が出てきますが、これは3Dセキュアと呼ばれる本人認証のシステムのことです。台湾鉄路とは関係がありません。
- VISA
- JCB
- Mastercard
で採用されております。これら3つブランドを利用すると、次に3Dセキュアの画面に入ります。
ということで3Dセキュアの画面です。私は三井住友VISAカードなのでその3Dセキュア画面です。暗証番号を入れて「送信」ボタンをクリックします。
他の2ブランドも似たようなものなので、暗証番号を入れて次へ進んでください。
台湾で切符の受け取り
台湾に行ったら、予約した特急乗車券を受け取らなければなりません。ここではその方法について説明します。と言ってもめっちゃ簡単です。
① 発券機を見つける
- 主要な駅には必ず写真のような発券機が置いてあるので、まずは、どこにあるのか確認しましょう。
- 操作は写真に示したタッチパネルの操作のみです。
- 操作は、ほぼパスポート番号と予約番号の入力のみです。操作前に準備をしておきましょう。
② 最初の画面
写真で示した部分をタッチして操作を開始します。
③ パスポート番号の入力画面
- 入力をし、右下の「確認」をタッチします。
- 画面の右上に残り時間の表示があり、それを過ぎると最初からやり直しになるので気をつけましょう。
④ 予約番号入力画面
入力をして、右下の「確認」をタッチします。
⑤ 「復路切符を購入しているか」確認の画面
「没有」をタッチします。
⑥ 予約内容の確認画面
確認の上、右下の「確定」をタッチします。
⑦ 最後の画面
- この画面が出れば成功で、左下の排出口に切符が出てきます。
- 仮に失敗したりタイムオーバーになっても慌てることはありません。落ち着いて最初からやり直しましょう。
実際にやってみれば、とても簡単で有ることがわかります。後ろに人が並んでも、慣れないうちは一切無視して、焦らずに、一つずつゆっくりと確実に操作しましょう。
まとめ
どうだったでしょうか。
手順は多いのですが、落ち着いてここで述べている説明通りに一つ一つ慎重にこなしてゆけば、そんなに難しいことはないでしょう。
ただし、実際に教えている時の経験を踏まえて申し上げますと、よく確認せずに感覚的に操作するのは間違いの元です。
経験を積むまでは慎重に慎重に進んでください。
台湾では発券機を使って乗車券の発券を受けますが、説明を読まれて簡単なことがわかっていただけたと思います。そして、その際必要なのは・・・
- パスポート番号
- 予約番号
この2つだけでしたね。そういう意味では印刷はしなくてもいいかもしれません。窓口で発券してもらうにしても、予約番号とパスポート(コピーは不可)があれば大丈夫です。窓口発券の方が担当者にもよるけれど概ね早いです。
特急列車の切符の購入方法に慣れて、どんどん乗ってください。そして行動範囲が広がれば、今よりもっともっと知らない台湾に出会うことができます。
この記事は2017年4月に作成したものですが、最近(2019年5月)交通部台湾鉄路管理局のサイトが大きく変わったことを発見しました。
本当にここ一ヶ月くらいのことだと思います。いずれにしてもこの記事が全く役立たずになってしまったので、今般大幅刷新しました。
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