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0570から始まる電話番号の正体
あなたもきっと経験があるでしょう、購入したデバイスの使用方法に関する事、或いは役所に住所変更について不明な点、などを電話で説明してもらおうとしたこと。
そして、電話をするためとナンバーの確認をしたら「0570+6桁」となっていたが、特に気に留めることなくダイヤル。
すると「○秒毎に△円課金されます」とアナウンスされました。
記憶では、0120+6桁という番号がありました。でもあれって確か無料だったはずですよね。なぜ0570+6桁に変わり、有料になったのでしょうか。
改めて調べてみると、どの法人も対応電話の番号は「0570+6桁」になっている。
0570はナビダイヤル
「0570」から始まるダイヤルは、NTTコミュニケーションズのサービスの一つで「ナビダイヤル」と呼ばれています。
ナビダイヤルは「0570+6桁」の番号で構成され、電話番号の頭は必ず0570です。したがってナビダイヤルには市外局番がありません。
なので例えば、ある企業のコールセンターが全国に分散していても、その全てにおいて市外局番がなく必ず「0570〜」となるわけです。
なるほど。
それがなんで最近0570ばっかりなの?
答えは簡単、通話料金が「0120〜」は着信側支払い、「0570〜」は発信側支払いという根本的にして大きな違いがある、つまり0570契約にしておけば通信費用の負担がないという点が大きいのでしょう。
スマホユーザーが激しく怒る理由
昨今、固定電話を置いているお家は少なく、通信手段はスマホのみという場合が多いですね。そしてその大部分の方が「かけ放題」に加入していると思われます。
ここでは、「かけ放題」に入っているスマホユーザーが、なぜ0570ナビダイヤルに怒っているのか、その理由を列挙します。
怒りの理由その1<かけ放題の例外を作っていること>
「かけ放題」契約をしていても0570ナビダイヤルへかけると有料、つまり通話料を取られるのです。
0570ナビダイヤルはNTTコミュニケーションズが提供しているサービスですが、一方、スマホの「かけ放題」もNTTコミュニケーションズ(だけではないが)のサービスです。
例えば、「すべての料理が一皿千円です」と美味しそうな写真付きで宣伝するレストランに入ったとします。
座ってメニューを見て愕然。
なんと、無料なのは当たり前に千円が妥当と思われる料理ばかりで、多くの人が食べたいと思う料理はすべて「例外」で高い。
これ、文句出ないわけがない。「高い」からという理由だけで怒るんじゃないのですよ。
怒りの理由その2<相手と通話できる前から料金が発生していること>
2番めの怒りは、0570ナビダイヤルの通話料が発生するタイミングにあります。
じゃあどのタイミングで?って話です.
NTTコミュニケーションズの「よくあるご質問」の一番上「ナビダイヤルに電話した際に流れるガイダンス中は通話料はかかりますか?」を読んでみてください。
- 「●●秒ごとに、およそ●●円でご利用いただけます」が流れた後から通話料が発生いたします。
こう明記されています。
これってオペレーターに繋がる前に通話料が発生するという意味です。
しかも、最初の案内からオペレーターが電話口に出るまで相当待たされることもあって、その待ち時間の無駄な通話料は全部発信者持ちです。
更に、待たせた挙げ句「ただいま混雑しています」って、「私は詐欺師です」という自己紹介みたいなもんでしょ。
通話料発生から実際通話ができるまでどんだけ時間が経ってるんですか。その間全く目的が果たせてないのですよ。
仮にオペレーターと話ができても、その多くが専門知識が希薄なので、回答を得るために更に待たされるなんてこともザラです。
そう、近年のオペレーターはそこで仕事をしている理由が不明なほど、全く専門的知識のない素人(と言われてもしょうがない人)が非常に多くなっています。
発信者にとっては無駄以外の何物でもない時間にぜ〜んぶ課金されるのですよ。
怒って当然です。
怒りの理由その3<繋がらない>
契約解除の窓口は0570ナビダイヤルだけ、返品やキャンセル受付も0570ナビダイヤルだけ。しかも、これが繋がらない繋がらない。
いつから日本の企業ってこんな悪徳だらけになったのか?
誰だって頭にきて当然です。
怒りの理由その4<禰子も釈氏も0570ナビダイヤル>
営利や自己都合を優先する民間企業がこぞって0570ナビダイヤルに走るのは、納得はできないまでも、それでもまだある程度の理解はできる。
しかし、官公庁や公的サービス或いはそれに準ずる業務を行っている組織までもが0570ナビダイヤルって、いったいどういうつもりなのでしょうか。
すべての部署ではないにしても役所、税務署、警察署、更にはコロナ関連コールセンター、挙句の果てには、いのちの電話受付センターまでもが0570ナビダイヤル。
いくらなんでもおかしいし怒って当然でしょう!
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と、ここまではスマホユーザー目線で語ってきました。勿論私もスマホユーザーの一員として上記には大いに共感します。
しかし何故こうも、あっちもこっちも0570ナビダイヤルなのか?は少し冷静に見たほうがいいかもしれません。
多くの方は法人で働いており、私も既にリタイヤしてるとはいえ20年間は銀行員でした。
少し法人の立場も考えてみましょう。納得するかどうかは一先ず置いておいて、とりあえず知りましょう。
法人が挙って0570ナビダイヤルを導入する理由
少し前まではサポートセンターやコールセンターと呼ばれる電話窓口は0120フリーダイヤルが主流だったのに、いつの間にか、どこも0570ナビダイヤルに変わりつつあります。
もちろんNTTコミュニケーションズの猛烈な売り込みが招いた結果ではあるのでしょうが、それにしても0570ナビダイヤルに偏りすぎています。
なにかそこには必然的な理由があるのでしょうか?
有料は「気軽に電話」を防ぐ効果がある
通話料が発信者持ちなのは、受信者たる法人側の経費節約になるから歓迎されるという側面はもちろんあるでしょう。
しかし本質はそこではなく、法人側からすれば「できれば応対したくない理不尽な長電話」や「不要不急で意味薄な長電話」を相当排除できるところが最大のポイントなのだと思います。
とにかく、全く筋の通らない、裁判で争いたくなるような理不尽なクレームが、通話料無料だとたくさん来ます。しかも一本あたりの時間がめちゃくちゃ長いです。
そこに加えて、時間を持て余している人たちが退屈しのぎと取られても仕方がない電話を多数かけてきて、これも一本あたりの通話時間が無駄に長いです。
深刻な問題と無駄なコスト
有効な改善策を見いだせないまま時が経過した結果、人件費などのコストが膨大になり、病んでしまう担当者も多数出て、しかし、エンドユーザーとのラインを失くすわけにも行かず。
それほどに0120フリーダイヤルで通話料が受信者持ちだと、コストがかかるだけでは済まない状態になったのです。
通話料が無料なせいでこういう人たちが始終ラインに居座ると、本当に通話で解決を求めている人に電話が繋がりにくくなるというマイナスポイントもあります。
以上の説明についてですが、実際そういう部署を統括している方の話を直接聞いていました。
それに私自身が銀行員時代に、個人にせよ法人にせよ時間が無駄なだけの数多くのクレームに対処してきている経験もあります。
だから0570の契約企業の立場もわからないではありまん。
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とはいうものの、、、
0570ナビダイヤルと契約するだけではなく、担当部署の人数をごっそり削ってしまっている法人が多く、その結果、やっぱり繋がりにくい(=不要な料金を発信者に負わせている)というケースも多いみたいです。
繋がるまでの待ち時間の通話料までも発信者に持たせる合理性は流石にないはずです。
この点についてはNTTコミュニケーションズは、御託を並べてないでさっさと改善すべきです。
さて0570ナビダイヤルには、契約法人に対しその他のメリットも沢山あるということですが、、、
技術的なメリットは0120フリーダイヤルも同じ
多くの記事では0570ナビダイヤルのメリットとして
- 音声自動対応ができる
- 適切なルーティングが可能になる
- 市外局番がなく事務所移動で番号変更をする必要がない
などなど説明されておりますが、それは0120フリーコールでも同じで、特に0570ナビダイヤルだからということでもないでしょう。
なんでこういうところが0570独自のメリットであるかのように強調されているのかわかりません。
NTTコミュニケーションのマッチポンプ
スマホのかけ放題というサービスはNTTコミュニケーションズ(だけではないが)が提供しており、また、掛け放題の例外である0570ナビダイヤルもやはりNTTコミュニケーションズが提供しているサービスです。
一方、NTTコミュニケーションズはスマホで利用できる050 plusというIP電話サービスも提供しており、これを利用し0570ナビダイヤルに1時間電話すると、なんと180円程度で収まるのです。
因みにもし、普通にスマホで0570ナビダイヤルに1時間電話すると、なんと1,800円程度もかかるのですよ。
これをマッチポンプと表現せずしてなんと言えばいいのか?
0570ナビダイヤル問題を安くすませる方法
諸々説明してきましたが、あれこれ愚痴も吐いてきましたが、結局私達はその時その時のフレームワークの中で、少しでも損しない方法を見つけ実践する以外はありません。
なので、ここでは今可能な節約策について説明します。
0570ナビダイヤル利用を回避する
アクセスしたい相手への方法を、電話以外にするというのがまずは頭に浮かびます。
実際、企業側もそれなりの手段を用意している場合が多いです。チャット、メール、問い合わせフォーム、よくある質問など
例えば、、、
実際に、私はどれも経験しています。
メールや、問い合わせフォームは、しっかりした企業だと高速で返事が帰ってきます。コツは、必ず下書きして、知りたいことを簡潔に文章化し、不要なことを書かない事です。
また、チャットも相手のオペレーター次第ですが、文字打ちが苦手でないなら、即応性の点では一番良い方法かもしれません。
チャットのコツも基本的には同じですが、論点を整理して質問を箇条書きにし、それにそって話をすすめると相手にも意思が通じやすく、かつ期待する回答が来る可能性が高いです。
050plusを利用して0570ナビダイヤルに電話する
先で説明した050plusを利用するとうんと安くなります。
050plusはネット回線を利用したIP電話で、ここでは細かい説明は省きますが、同じアプリ同士なら無料なので、テレワークや在宅勤務などで重宝されています。
ただし、通話料とは別に毎月330円がかかります。
じゃあ050plusを使って0570ナビダイヤルにかけると料金どうなるの?って話ですが、実に8分3円という激安ぶりです。
なので、050plusの毎月定額とのからみでどう判断するか?ですね。
0570ナビダイヤル以外の番号を探す
企業によっては市外局番から始まる電話番号を0570〜と併記している場合もあるので、これを見落とさない事が大事です。
例えば、、、
- 「JRおでかけネット お問い合わせ、ご意見・ご要望」では↓
- 「東京ディズニーランド・インフォメーションセンター」なら↓
まとめ
0570ナビダイヤルについて以下の通り説明してまいりました。
- 0750ナビダイヤルとはどういうサービス?
- スマホユーザーが0750ナビダイヤルに怒っている4つの理由
- 0570ナビダイヤルを契約する法人が増える理由
- NTTコミュニケーションズに対する批判
- スマホユーザーが0570ナビダイヤルに対処する方法
一部、理解促進のためにやや膨らませて表現しているところもありますが、意図をくんでいただければ幸いです。
スマホユーザーが怒っている理由のところで詳しくお話しましたが、一般論としては、怒るのも最もだという認識は強いです。
ただ、これもお話したとおり、消費者の中には「とんでも」な人や「明確な疑問・意図」を持たない人がたくさんいて、これが法人を悩ませる大きな要因となっています。
双方に悩ましい問題であり、四方満足な解決策はあるのでしょうか?
そして、最後に私達が今できる対応策を3つ紹介しました。これらを上手に利用すれば、怒る前に、問題をある程度納得できる形で解決できる可能性が高いのではないでしょうか。
そこでこの記事ではスマホユーザーに向けて、以下のことについて詳しくお話をしていきます。
全部を読み終えれば、とりあえずつっかえてたものは消えるでしょう。知ることは何にも増して大切です。
それでは本編スタートです。