目 次
北投温泉と烏来温泉
温泉天国の台湾。台北市内から気軽に行ける温泉としては、南に烏来温泉が、そしてもう一つ、北には今回ご紹介する北投温泉があります。
行くのに要する時間は・・
- 烏来温泉がMRT+バスで約1時間強
- 北投温泉がMRT一本で30〜40分
くらいです。
さて、この2つの温泉地はそれぞれに全く別の風情を漂わせております。
実際に行けば実感できますが・・
烏来温泉

烏来温泉は急峻な山に囲まれていて、過去からそして今もタイヤル族の人たちが住んでいる場所です。
ですから、お土産や料理その他、素朴で美しく美味しいタイヤル族の文化に包まれてひと時を過ごすことになります。
烏来には老街があって、その中を歩いてみるだけで、料理も雰囲気もちょっと違うことがわかります。
お湯は無色透明無臭の弱アルカリ性炭酸泉で美白の湯として知られてますね。
北投温泉

対して、北投温泉は
MRTだけで行ける便利な立地で、山奥ではなく陽明山麓に位置しています。
北投はもともと平埔族の一つである凱達格蘭(ケタガラン)族という原住民族が住んでいる場所でした。
今は、烏来温泉とは違って民族色は消えており、むしろ日本統治時代の面影が強く残る場所です。
そうです。北投温泉は日本の温泉文化を受けて一時代を築いたので、その文化や建物が強く残っています。
次に、お湯の泉質は・・
- 青礦湯(酸性硫酸塩気化物泉)・・源泉は北投温泉にある地熱谷
- 白礦湯(酸性硫酸塩泉)・・源泉は北投温泉の2〜3kmほど東北東にある硫磺谷
- 鉄礦湯(中性硫酸塩泉)・・源泉は硫磺谷から更に1km東北東にある龍鳳谷
と、3つもあります。
料理に関しては、北投の料理・凱達格蘭族の料理というのはないはずです。
もう一つ覚えておいたほうがいい事は、北投温泉の中(北投公園から東側)には外食するお店がほとんどありません(ゼロではないけれど)。
烏来温泉のように老街もなく、ちょっと歩くと幾らでもある台北市の賑やかな場所とは違い、初めての方はちょっと面食らいます。
じゃあどこにそういう場所があるのか?というと、MRT北投駅(新北投じゃない)の東側、つまり北投区の中心部に集中しています。
なので、ホテルじゃなくて、どうしても外食派の方は・・
- 新北投駅前に少し展開している店に行くか
- 北投公園から1km足らず南にある北投区中心に行くか
そのどちらかになります。
では、じっくりと北投温泉をご案内しましょう。
「北投」の歴史
もともと今の北投区に当たる場所には、台湾原住民族・平埔族の一つである凱達格蘭(ケタガラン)族が住んでいて、その部落の一つがパッタウ(PATAUW)社という名でした。
パッタウとは巫女を意味し、源泉にモウモウと立つ白煙と硫黄の匂いが神秘的で、そう呼んでいたということです。
台湾原住民族は文字を持たない文化だったので、のちに「パッタウ」に対して「北投」と当て字をされたのが現在の地名です。
「タァカウ」→「高雄」
余談ですが、台湾の南の大都市・高雄の語源については、やはり原住民族の部落名「タァカウ」であり、のちにこれが「打狗」と当て字されました。
更に、日本統治時代に字面が悪いという理由で「高雄」と変更されて現在の地名になってます。
文字を持たない文化保存の難しさ
台湾には18世紀頃から漢族が多く入ってくるようになり、平地で原住民族と共存するようになりました。
そうすると時とともに血は薄まり、原住民族独自の文化は少しずつ消えゆく運命を辿らざるを得ません。
もともと台湾原住民族は文字を持っていません。ですから自らの文化を文章として残せないのです。
形あるものはまだしも無形文化は文字がなければ残しづらいですね。だから、なくなってしまって今はよくわからない言葉や文化がいくつもあると聞いてます。
現在は、台湾社会全体が「残す」というはっきりとしたコンセンサスを持っており、学術研究も進んでいます。
後述しますが北投にも凱達格蘭文化館という立派な原住民族文化センターがあります。
北投温泉の歴史
北投は古くから硫黄の産地として知られていました。17世紀頃から発掘調査や精錬に関する記録が残っています。
この北投に大きな転換点が訪れたのは1895年に日本が統治してからのことです。台湾にはなかった、湯に浸かる文化を持ってきたのです。
地元の人々は当然以前から温泉の存在を知ってはいました。しかし、硫黄の匂いがするお湯を忌諱していたのでしょう。
それ以後、台北中心地からの道路が整備され、1901年には鉄道・淡水線が開通し北投駅ができ、温泉地としても着々と整備されていきました。
この地に最初に温泉旅館を建てたのは、金採掘が目的で台湾にきた平田源吾という男で、1896年に「天狗庵」を建てています。
ほぼ同時期に他の日本人によって北投温泉に建てられた・・
- 「松涛園」
- 「保養園」
- 「天狗庵」
が台湾で最も初期にできた温泉宿だと言われています。
1911年には北投温泉に水道システムが完成し、さらに、1916年には北投駅から新北投駅まで一駅だけの「温泉線」が完成しました。
一方、1905年には初めての公衆浴場である慈善浴場が完成し、1913年には北投温泉公共浴場(現在の北投温泉博物館)もできました。
慈善浴場は、日本人にも人気の高い公衆浴場・龍乃湯温泉浴室の前身だと言われています。
温泉に馴染みがなかった地元の人たちにも、僅かの料金で手軽に楽しめる環境が整っていく中で、温泉というものが少しずつでも一般化していったのかな?と思います。
この「?」の意味は、実質的には、地元の人というより、台湾に大勢入り込んだ日本人の需要に応えていたのが実態かな、という気もするのです。
何れにしても、このようにインフラが整備されて一般旅館も数多く建って、更には、多数の寮なども出来るに及んで、北投温泉は一大温泉地として発展し賑わいを見せるようになりました。
また1921年には当時の最高クラスと言われた旅館・佳山旅館が出来ましたが、現在は北投文物館として残っています。
1923年には昭和天皇が皇太子時代にこの地に行啓され、今も「皇太子殿下御渡渉記念」と彫られた石碑が残されています。
皇太子殿下御渡渉記念は現存する
日本が去った後にやってきた国民党は当然「皇太子殿下御渡渉記念」の石碑を折りました。こんなものは昨日まで戦っていた日本そのもので、邪魔以外の何物でもないのですから。
しかし、実は今もちゃんと残っているのです。なぜか?
その理由は、当時の龍乃湯温泉浴室のご主人が折られた石碑を龍乃湯温泉浴室内に持ち帰り保管してくれていたからです。
有り難いとしか言いようがないです。
終戦後の北投温泉
さて、時は過ぎて1945年、日本は大東亜戦争に敗れて台湾を去り、入れ替わりに蒋介石・中国共産党が台湾に入ってきました。
北投温泉の運命や如何に?・・
国民党の人たちは中国人であり、入浴の習慣がなく価値もわかりません。それに日本人はこぞって引き上げて行ったので、日本人経営の旅館はなくなるでしょうし・・
なぜなくならなかったのでしょう?
キーワードの一つは公娼制度です。
日本統治時代から北投温泉には公娼制度はあったみたいなのですが、なんと国民党支配になってからもこれが復活し、1979年に廃止されるまで続いたのです。
なんで公娼制度?
この辺の事情は、台湾人の知り合いに聞きづらいこともあって、さっぱりわかりません。
しかしその当時、台北に遊びに行ったほとんどの日本人男性は、そういう目的で北投温泉に行ったのではないでしょうか。定かではないのですが、何人もの経験者から異口同音に聞いています。
さて、国民党の公娼制度廃止を機に、かどうかは不明ですが、北投温泉一帯はついに、次第に廃れて忘れさられていきました。
1988年には淡水線が廃止されたので、それも大きな要因かもしれません。(淡水港が浅くなり使えないので、代わりに基隆港が利用されるようになった)
では、現在の復活した北投温泉は何をきっかけに再び脚光を浴びるようになったのでしょうか?
再び復活した北投温泉
よく知られた事実ですが、国民党は1987年までの40年間という異常に長い期間、厳戒令を敷いていました。
台湾人が自由の光を浴びることができるようになったのは1988年以降です。
そんな背景下、自分たちの歴史などを自由に考え見直すことができるようになって、「史跡」つまり歴史的建物も再評価や保存をしようとする機運が高まりました。
1994年、北投小学校の教師と生徒が郷土校外学習で歩いている時に、偶然、ボロボロに朽ち果てた浴場(北投温泉公共浴場)を発見し、これを保存すべく陳情したのが事のきっかけです。
やがて北投温泉公共浴場は1997年2月に第三級古跡に指定され、翌年の10月には見事に修復されて、今の北投温泉博物館としてオープンしたのです。
地元民のパワーがきっかけで復活した北投温泉博物館は、自分たちが形作った文化財保存運動の象徴として、大きな大きな意義を持っています。
今の北投温泉は、以前の男中心の色彩が強い日本温泉文化をまとった温泉街ではなく、様変わりし、2011年には遂にミシュランガイドの三つ星観光地として認定を受けるまでに至りました。
さて、駆け足で北投温泉の歴史を見てまいりました。どうだったでしょうか。僅か100年にもならない近代史ながら、具体的にはよくわからない部分もたくさんあります。
もし、より興味をお持ちになったなら、本格的な資料なりを読んでくださいね。
ではいよいよ、実際に北投温泉を一緒に歩きましょう。
今回ご紹介する観光スポットと温泉施設は、すべて下の案内地図に○印を入れておきましたので、これを拡大して見ながら位置の確認をしてください。案内地図は「北」が下側で変ですが、実際現地を歩く場合はこの感覚でいいと思います。

北投温泉へのアクセス
台北市中心部から行く場合は、MRTに乗るのが一番だと思います。
バスやタクシーは、時間帯によって、芝山駅から基隆河の間あたりが団子になってなかなか進まなくなったりするので、おすすめしません。
尤も、道が空いていればタクシーだと20〜30分ですが。
MRT淡水線の淡水方面行きに乗ります。淡水方面行きは・・
- 終点の淡水行き
- 北投行き
の2種類がありますが、どちらに乗ってもいいです。

北投駅で新北投行きに乗り換えます。新北投線は1駅だけの盲腸線です。わずか1km強しかないので、乗ったら、もう終点です^^


この新北投線の列車が凝ってますね。乗車時間僅か数分ですが、楽しませてくれます。

運賃は台北車駅から35元。私がいつも利用推奨している悠遊カードを使えば僅か28元です。めちゃ安い!

下車したら、進行方向に出て、前方やや右に噴水があり、その後ろが北投公園です。そして、それより奥が温泉街であり、観光スポットが集まっています。


噴水に向かって・・
- 右側が光明路
- 左側が中山路
です。目的地によってどちらかを歩いてください。

でも、この両道は北投渓という小川を挟んで両側にあるだけなので、どちらを歩いても困ることはないでしょう。
凱達格蘭文化館

駅から歩いて噴水の左側・中山路に入ると程なく、道の左側に現れるのが「凱達格蘭(ケタガラン)文化館」です。
「北投」の歴史で述べた通り、凱達格蘭は一部族の名称です。その文化館がこの温泉街にあるのは、上述の通り、凱達格蘭族が住んでいたからでしたね。

そして「北投」という地名そのものが凱達格蘭族の言葉を当て字したものでした。

さて、凱達格蘭文化館は2002年にオープンし、広く原住民族の・・
- 歴史
- 生活
- 工芸品
- 衣装
- 祭祀
- 信仰
などについて、馴染みのない私たちにも理解できるように工夫して展示されています。

台湾原住民族を紹介した施設は他にもありますが、この文化館は、消滅した凱達格蘭族について研究紹介しており、その点で格別の価値があると思います。

建物は地下1階・地上10階建てで・・
- B1:不定期に原住民族の文化や芸術に関する展示をしています。
- 1F:ロビー、サービスセンター、お土産ショップ
- 2F:3F:常設展示
となっており、4F以上は学習・研究・舞踊教室など様々な用途に対応していますが、一般観光客は入ることはできません。

したがって、B1・1F〜3Fが私たちが立ち回れる範囲です。限られた空間であり、そんなに広くないので、よほど綿密に見るのでない限り、30〜40分もあればゆっくり見られるでしょう。

台湾の原住民族の問題は非常に複雑です。一般の台湾人が自分のルーツを辿ると、実は消滅したはずの平埔族だったので驚いた、というような話も聞きます。

まして私たちには理解しにくい遠い問題です。であればこそ観光で訪れた地にある、こういった文化館で少し時間を割くのは意義があると思うのです。
是非お立ち寄りください。
エピソード1
凱達格蘭文化館の館内は撮影禁止ですが、それを知らずにロビーで写真を撮ろうとしたら、服務中心(サービスセンター)の女性に「館内は撮影禁止ですよ」と注意されました。
そこで下手糞北京語を使って次のようなやり取りをしました。
- 私:日本でこの文化館の紹介をしたいので写真を撮らせてください。
- 女性:あなた日本人か?
- 私:はい、台湾大好きの日本人です。
- 女性:わかった。じゃあ許可するわ。
エピソード2
1階のお土産ショッップで。

このショップ、原住民のお手製もの、生活用品や芸術品など、なかなか充実しています。しかし中には・・
- 私:ここの商品は全部原住民の手作りや関係するものですか?
- 店員:全部そうです。
- 私:これもそうですか?(と、ディズニーキャラ商品を見せる)
- 店員:あっ、中にはそういうのもあるね。アハッハ。
こういった何気無い暖かい空気がいつまでも思い出として心に残るんですよね。ふれあい、大好きです。
凱達格蘭文化館の基本情報
住所:台北市北投区中山路3-1号
電話番号:02-2898-6500
営業時間:火曜〜日曜:9時〜17時
休館日:月曜と国定休日
料金:無料
ホームページ:http://www.ketagalan.gov.taipei/(日本語なし)
台北市立図書館北投分館

凱達格蘭文化館を出ると、すぐ左前、ちょうど中山路と光明路の間に木造でおしゃれな建物が見えます。

これが台湾国内で幾つもの賞を受賞している建物、台北市立図書館北投分館なのです。
とってもエコが意識されており、
- 太陽パネル
- 雨水の利用
- 構造的な室温対策
などなどで、総合的に電気や水の節約をしています。
そして何よりも、美しく個性的な外観が記憶に残ります。全体の形が美しいし、木の使われ方も美しいです。
世界的にも大きく評価されており・・
- Tech Insiderでは「世界でデザインが最も美しい図書館ベスト20」に選ばれ
- Flavorwire.comでは「世界で最も美しい図書館25」に選ばれ
その他多くのところで評価賞賛されています。
そんな台北市立図書館北投分館はB1•1F•2Fという三階構造で、合わせて約650坪もあり広々しています。
観光に来て、ここで本を読もうという方はいないでしょうが、世界が絶賛する建物を見てください。

そして、中に入ってどんなふうに図書が並べられているのか、台湾の人がどんな風に利用しているのか見てください。

更に、出入り口と反対側にあるベランダにも行って見て、そこから北投渓を眺めてください。いいですよ。
エピソード3

図書館の前は広場になっているのですが、写真見てください。結構人がいるでしょう。
推測ですが、ほとんどが台湾人です。みんな思い思いに過ごしているのでしょうか?
答えはノー! 実は全員ポケモンGOをやっているのです。私もそれに気づいた時は流石にびっくりしました^^
台北市立図書館北投分館の基本情報
住所:台北市北投区光明路251号
電話番号:02-2897-7682
開館時間:8:30〜21:00(日•月:9:00〜17:00)
休業日:各月第一木曜、国定休日
ホームページ:台北市立図書館(日本語あり:北投分館の詳しい説明はない)
北投温泉博物館

台北市立図書館北投分館のすぐ川上、松山路側に、歴史のところでも説明した北投温泉博物館があります。
上述の通り1913年に北投温泉公共浴場としてオープンした建物です。敷地は約700坪、2階建の和洋折衷洋館で、設計は、台湾の重要建築物をいくつも手がけた森山松之助です。

大雑把にいうと、1階が浴場、2階が休憩所という作りです。
2階

北投温泉博物館は地形上2階に玄関があります。

玄関には日本の風呂屋と同じ下駄箱があるので、その中に靴を入れて下駄札を持っていきます。スリッパは貸してくれます。

このフロアの目玉は何と言っても48畳の広さを持つ大広間でしょう。案内には「畳ホール」と書かれていますが、響がちょっと馴染み悪いかも。
日本統治時代の温泉として華やかなりし頃は、お湯から上がった人たちがこの大広間で、冷たいものを飲んだり食事をしたり、あるいは将棋を指し碁を打って楽しんだそうです。
2階の真ん中に障子で囲まれた純和風の空間はなかなか堂々としてますね。スリッパを脱いで、ど真ん中で大の字になっても誰も咎めたりしません。
そして目を閉じて寝てしまったらタイムトリップができるかも。一度やってみてください。気持ちいいですよ。

その他映像で当地の紹介をしていたり、かつて北投温泉が台湾のハリウッドと呼ばれた時代の映画も上映されています。

さて、1階に降りる前に右奥隅に行ってください。そこから見える北投渓は70〜80年前に湯浴み客が見た風景と同じでしょうか。
1階

1階には大浴場と小浴場がありますが、大浴場は男性客専用で、女性客とその家族は小浴場を利用しました。

しかし、大浴場と小浴場の大きさが違いすぎ! ひどい男尊女卑ですよね。当時の日本はそういう風潮でしたし、私の父母の関係もそんな感じでした。

もう一つ、大浴場で特徴的なのは深いことです。1m以上の深さがあって座って入ることができなかったのです。おそらく一度に入浴する人数を多くしたかったのでしょう。しかし、わざわざ温泉に来て立ち湯ってのもどうなんでしょう。
大浴場は縦横9m6mで、見たら小プールのようで、一度に50人程度が入浴できたそうです。浴槽や周囲を見ると、いかにも古代ローマ風という作りです。
こういう作りは学術的には価値があるのかもしれませんが、座れないこともあって、落ち着いて入浴ができたとは思われません。
私がいった時は大浴場の中には・・
雲があってお猿がいて雷様が睨んでいて
と、えらいことになってました^^
その他、1階には・・
- 北投温泉のジオラマ
- 北投温泉博物館の模型
- 旧新北投火車駅と列車のジオラマ
など、色々見て楽しめる展示物がたくさんあります。


北投石

1階右奥、大浴場の入り口前に、800kgという特大の北投石が展示されています。何千という鉱石の中で、唯一台湾の地名が使われた鉱石です。
どんな鉱石も結晶化するのには膨大な時間がかかるのですが、800kgって、一体どれくらいの時を経てこんなになったのでしょうね?
北投石は1907年に岡本要八郎という日本人が北投渓で発見し、翌年に放射線を含有する新鉱物として確認されました。
北投石はここ北投温泉と日本の玉川温泉でしか産出されず貴重です。
日本では1952年に特別天然記念物に指定され、台湾では日本統治時代の1933年に天然記念物に指定され、更に、2000年には台湾政府によって「自然文化景観」に指定されています。
ですから、何れにしても採取はできません。以前は、放射性ラジウムを多く含み高く売れるために、多く盗られていたそうですが、今はどうなのでしょう?
もしお越しになった折には、忘れずに貴重で巨大な北投石も見てください。
北投温泉博物館の基礎資料
住所:台北市北投区中山路2号
電話番号:02-2893-9981
開館時間:火曜〜日曜 9:00〜17:00
休館日:毎月曜、国定休日
ホームページ:北投溫泉博物館
北投公園温泉浴池(千禧湯)と龍乃湯温泉浴室

北投温泉博物館を出て中山路を150mくらい奥に歩くと、台北市政府が設立した大変有名な北投公園温泉浴池という公衆露天浴場があります。
公衆浴場といえばもう一つ、反対側の光明路沿いに、これまた歴史的遺産にしてもいいような瀧乃湯温泉浴室があります。
そう、瀧乃湯温泉浴室は日本統治時代の1907年にできたもので、ゆうに100年を超える歴史を有しています。
両方とも共同浴場なので、まとめてご説明します。


補足説明しますと・・
- 料金が違うのは、千禧湯は公営で瀧乃湯は民営だからです。
- 両方とも更衣室はなく、千禧湯のシャワー室は共用で混むと順番待ちになり、瀧乃湯の脱衣かごは浴槽の前になります。
- 千禧湯は2時間総入れ替え制+30分休憩(5:30~7:30,8:30~10:00といった流れ、最終19:30~22:00)、30分休憩の間は入場券販売もお休みです。
その他、千禧湯には監視員のような方がいて・・
- 足湯のような浸かり方をしたり
- 湯船の中で体をこすったり
したら注意されます。
以上、大まかに違いや特徴を述べました。
一番の難点は衣服の脱着です。
- 千禧湯はシャワー室で、足がびしょびしょになるのでサンダル・草履があれば助かります
- 龍乃湯は浴室で着替えて、脱衣かごは浴槽の前の棚に置きます。

台湾の温泉の一大特徴
上述を読んでいただけば、日本の温泉施設とは考え方に相当の違いがあることに気づくはずです。
今までご一緒した方の中で多かった意見は、汗が引かなくて困るという件です。これ人によっては、結構知っておくべき重要ポイントです。
温泉の気持ち良さは入っているときにだけ感じるものではないですよね。
汗を一杯かいて火照った体を、適度に温度調整された部屋に移動させ、徐々に汗が引いて心拍数が落ち着いてくる間も気持ちがいいものです。
ところが台湾では、入浴後の涼しい部屋はありません。全くないことはないのですが、圧倒的に少ないです。千禧湯も瀧乃湯温泉浴室もそうです。
それどころか、着替える場所も浴室の一部というところが多いです。
これが意味するところは、高温多湿の台湾で温泉に入ると、汗が引かぬ間に服を着ることになるので、また大汗をかくはめになるということです。
特に夏期は気分を悪くした人も知っているので、気になる方は覚えておいてください。
北投公園温泉浴池(千禧湯)の基本情報
住所:台北市北投区中山路6号
電話番号:02-2783-4988
営業時間:2時間ごとの総入替制+都度30分休憩(5:30から営業、最終19:30から2時間)
休業日:旧正月以外無休
料金:40元
フェイスブック:新北投千禧湯(日本語なし)
瀧乃湯温泉浴室の基本情報
住所:台北市北投区光明路244号
電話番号:02-2891-2236
営業時間:6:30〜21:00(最終入池時刻20:00)
休業日:無休
料金:100元
ホームページ:瀧乃湯
北投梅庭

北投梅庭は中山路に面して北投公園温泉浴池の上隣にあります。斜面に建っておる関係で2階が松山路に面しています。

一見して北投温泉博物館と同類の和洋折衷式の洋館、つまり日本統治時代の建物だとわかります。当時はこれが流行ったんですね。
HPには1930年代末期に建てられたとありますが、実は文献らしいものがなく詳細が、誰がいつ何の目的で建てたのかがよくわからないのです。梅庭という名称もいつ付けられたのかよくわかっていません。
梅庭と于右任
中に入ると、書がたくさん展示されています。

これは梅庭が、戦後日本と入れ替わりに入って来た国民党の行政機関の一つ、監察院の管理下に置かれたことに由来します。
当時、監察院の院長は于右任(うゆうじん)という人であり、避暑地として度々梅庭を訪れたといいます。于右任は政治家であると同時に文人でもあり、たくさんの書を残しています。

ということで、于右任の書や書道具がたくさんあるわけです。建物に入るときに見える門柱の「梅庭」という文字も于右任の書だそうです。
さて、台北市が古跡の一つとして管理・改修をしなければ、とっくに朽ち果てていたかもしれないこの梅庭。今は本当に綺麗に修復されています。

現在は、台北市政府の観光ビジターセンターになっており、無料で中を見て回ることができますので沢山の書とともに部屋の様子も見てください。

それから行かれた際には忘れずに、ベランダから北投渓をご覧になってください。綺麗です。
また、全く知らなかったのですが、2階建てのこの建物に地下がありまして、何とそこが防空壕なのです。
梅庭のすぐ北側には、以前、本格的な防空壕があって(今はない)、そこと繋がっていたのかもしれません。次回訪問時に見て来ます。
監察院
一般的に民主主義の国は三権分立ですよね。
ところが台湾は五権分立で、日本にはない考試院と監察院があるのです。
- 考試院は公務員の人事権を有し
- 監察院は公務員を問責・糾弾する権限と行政機関への会計監査権を有します
北投梅庭の基本情報
住所:台湾台北市北投区中山路6号
電話番号:02-2897-2647
営業時間:9:00〜17:00
休業日:毎月曜、国定休日
料金:無料ホームページ:北投梅庭
地熱谷

梅庭を出て奥へ160mくらいのところで道が左右に分かれているので、左側を歩いて行くとすぐにもうもうと湯気を立てている池に到着します。
ここが地熱谷で、日本で言えば地獄谷ですね。
水面はグリーンで、所々ブクブクと泡を立てており、風向き次第で、遊歩道に熱気と硫黄の匂いが流れてきます。

ふと見上げると、崖が非常に切り立っており、その緑と湯気が織りなす風景がとても幻想的で綺麗です。
遊歩道は池の左側半周分あり、奥に到達したら戻ってきます。

地熱谷は先に説明した北投温泉の青礦(酸性硫酸塩気化物泉)の源泉です。広さは約3500㎡あり、水温は熱いところで90°と非常に高温です。
青礦はほんの少しラジウムが含まれていて、このラジウム泉が北投温泉の一大特徴です。
ラジウムを含む温泉は体に無害か?
一つのある物質について、これを大量に浴びたり摂取したりすると有害ですが、逆にごく僅かであると有益に作用することをホルミシス作用といい、その効果をホルミシス効果と言います。
ラジウム温泉の場合は、まさにこの「ごく微量」の放射線被曝に当たるわけです。
微量放射線が人体に有益として、ホルミシス効果を世に知らしめたのはThomas Donnell Luckey博士というアメリカ人学者です。
ラジウム温泉とは言いますが、実際はラジウムが崩壊したラドンがガスとして温泉に溶け込んでおりこれが実態です。
温泉に浸かると気化したラドンによる内部被曝と、湯に溶けているラドンの体外被曝の両方を受けます。
ラドンは半減期が4日間と短いために体内蓄積はしないとされています。体内に入るとその半分が半時間で消えて、更に数時間後にはほぼ全てが体外に出てゆくということです。
正直私にはわかりません。学者も喧々諤々で、頭脳刀をそれぞれに振り回しており、どちらが真実に近いのか素人には理解のしようがありません。
しかし、理屈に関係なく、生活の知恵として、我々は昔から長い間、ラジウム温泉においても湯治の実績を持っているわけですよ。「長い間」がミソで、少なくとも大声で「有害だ」というほどのことはない、というのが私の個人的判断です。
地熱谷の基本情報
住所:台北市北投区中山路
営業時間:9:00〜17:00
休業日:毎月曜
料金:無料
ホームページ:https://www.travel.taipei/ja/attraction/details/836(日本語あり)
北投文物館

地図上で地熱谷から直線を引くと300mもないのですが、高低差が大きくて、実際の道はすごく曲がりくねってます。
地熱谷から松山路に戻ったら左折して温泉路に入り、やがて幽雅路に右折して、くねくねと登って行くと到着します。傾斜が結構あるので、徒歩で大目に見て20分くらいでしょうか。
もし歩かない場合は、バスは不便なので利用するならタクシーですね。帰りは、温泉街を通らなくてもいいなら、直接MRTの駅に行けるバス230番が停留所・北投文物館から乗れます。

「北投温泉の歴史」のところでも紹介しましたように、北投文物館は1921年にできた高級温泉旅館・佳山旅館そのものです。主に政財界人が利用してたのでしょうが、一時期、神風特攻隊の宿泊所にもなっていたとか。

日本が台湾から撤退した後、民間に売り渡されていた時期があり、幾度となく映画のロケにも使われてきました。
1988年に台湾市政府が古蹟に指定し、2002年から実に5年をかけて修復したのが、現在の北投文物館なのです。
もし、民間の手に渡った時に潰されていたら今日姿を見ることはなかったでしょう。よくぞ残っていたな、よくぞここまで完璧に復元できたな、って感激します。

見るべきポイントは、まずは日本家屋としての外観と日本庭園ですね。それから、室内の作り。各部屋・廊下・柱・天井など、木あるいは木組みが作る美しさ。

あちこちに配置された生け花。個人的にはこれが特に印象的です。

台湾に日本統治時代の建物は沢山ありますが、剣山を使った華道を思い起こさせる生け花を見る機会はあまりないと思います。

2階大広間では不定期に日本茶道教室が開かれており、沢山の茶道具も展示されています。
展示は特別展と常設展があります。

常設では、約4000点の所蔵品を用いて、原住民文化や20世紀初頭の台湾人の暮らしぶりを丁寧に紹介しています。


最後に受付の裏側にあるお土産ショップですが、ここは本当に見忘れたらダメです。写真からわかるでしょうか、本当に他所にはないお手製のオリジナル製品がいっぱいあります。
北投文物館は北投温泉の数ある観光スポットの中で、最も推薦したいところです。素晴らしい日本文化と台湾人の感性の融合が、これほどはっきりと感じられる感動的なスポットは他にはあまりないです。

北投文物館の基本情報
住所:台北市北投區幽雅路32号
電話番号:02-2891-2318
開館時間:10:00〜18:00
入館料:120元
休館日:月曜
ホームページ:http://www.beitoumuseum.org.tw/(日本語あり)
観光スポットのご案内はこれで終了して、次は温泉施設(ホテル)のご紹介をします。すでに公衆浴場については・・
- 北投公園温泉浴池(千禧湯)
- 龍乃湯温泉浴室
この北投温泉を代表する2件を紹介済みです。ここからは一般のホテルです。宿泊しても日帰り湯でも満足ができる、それだけ安心してお勧めできるホテルです。ベタですが^^
日勝生加賀屋
歴史説明でも触れましたが、北投温泉に最初にできた旅館が天狗庵です。その天狗庵跡地に2010年12月オープンしたのが日勝生加賀屋、そうあの石川県の加賀屋です。
純和風の内装とおもてなし。おもてなしは台湾人が受け継いで実践しているところが、くすぐったくも嬉しいところです。
北投温泉博物館の南側、光明路に面しており、新北投駅からは約500mで徒歩6〜7分くらいと立地条件は非常にいいです。
非の打ち所がない日本の設備と日本のサービス。価格も一流です。
- ⇰泉質:白礦
- ⇰日勝加賀屋ホームページ:https://www.kagaya.co.jp/misc/tw/
- ⇰日帰り温泉詳細:http://www.kagaya.com.tw/ja_JP/hot-spring/treasure(現在リンク切れ)
- ⇰予約:
日勝生加賀屋
春天酒店(スプリングシティーリゾート)
ちょうど地熱谷の上にあって、結構登りがきつく、新北投駅からは1.5kmくらいながら、キャリーバッグを転がしながら歩きでくるのはちょっときついです。
ですからホテルのシャトルバスを使うことになります。

高台なので眺めはいいですが、北投温泉中心部を気軽にうろうろするのはしんどいです。
その分、ホテルの施設は充実しておりまして、様々なタイプのプールがある露天風呂、勿論個室風呂もあり、客室のタイプも和室を含め非常に豊富です。
ホテルでリゾート気分を満足させたい方のはお勧めのホテルです。
ただ、惜しむらくは露天風呂が水着着用で、男女共用なので仕方ないですが、この点だけ残念です。
- ⇰泉質:白礦
- ⇰春天酒店ホームページ:http://www.springresort.com.tw/
- ⇰日帰り温泉詳細:HPトップ>「日本語」選択>「温泉スパ」のプルアップメニューから選択
- ⇰シャトルバス時刻表:http://www.springresort.com.tw/spot/ins.php?index_m_id=2&index_id=5
⇰予約:春天酒店(スプリングシティーリゾート)
大地北投奇岩温泉酒店(ザ ガイア ホテル 台北)
新北投駅から光明路に入り日勝生加賀屋の手前を右折して100m強、歩いて10分足らずです。
北投公園から少し離れますが、食べることろがたくさんある北投市場の方に繰り出すにはいい位置でしょう。
2015年にオープンしたばかりで、設備は新しく気持ちがいいです。大地は上2件とは違って明るい西洋ホテルの趣です。
とはいえ露天風呂は日本情緒ですし、嬉しいのは春天酒店とは違い男女別々で、プールとスパを除き裸で入れます。
もう一つここの売りは、光陰部落という4階吹き抜けの3面書棚というすごいスペースです。
あまり大きくはないですが、かなりグレードが高く、価格も加賀屋といい勝負です。
シャトルバスを利用される場合は、北投駅でそのまま進行方向右に出て、右20mのところから乗ればいいでしょう。

新しい設備でモダンで斬新なデザイン、しかし風呂ではちゃんと和の風情も感じさせてくれる。気になるあなたにオススメです。
- ⇰泉質:白礦
- ⇰大地北投奇岩温泉酒店ホームページ:https://www.thegaiahotel.com/jp/
- ⇰日帰り温泉詳細:(トップページ>レジャー施設>天然温泉大浴場or個室湯屋)
- ⇰シャトルバス時刻表(トップページを下にスクロールすると「アクセス」からDLできる)
- ⇰予約:
大地北投奇岩温泉酒店(ザ ガイア ホテル 台北)
Villa32 三二行館
お金のことは気にしないので、とにかく極上の安らぎと空間を、という方にぴったりのホテルがVilla32です。
シャトルバス・サービスはないので歩きですが、新北投駅から松山路を上がっていき、千禧湯手前Y字路を左折して200m強、合わせて800mくらいです。
とにかく客室が和室2室と洋室3室の合計5室しかないんですよ。たった5室! しかも客は16歳以上で1室2名までに限定されており、日帰り温泉も含めて完全予約制です。
宿泊して夕ご飯を食べれば料金は日本円で十万円を超えます^^
じゃあ日帰り入浴の代金は(大浴場)? はい、それは1980元です。これは十分に「あり」です。
大浴場には・・
- 室内風呂4つ
- 露天風呂4つ
- シャワールーム
- 脱衣所
などの設備があり
バス用品は
- フランス・ダーマロジカ
- バスローブはフレッテ
となっています。
その他
- 1回の利用時間は4時間、入場は1回限り
- 水着はつけない
- 男女とも最大同時利用者は50名に限定
ということで、最大限のリラクゼーションを提供するわけですが、上の方にご紹介した公衆浴場と対極にありますね。
ただ欠点というか残念というか、一つだけですね、食事がイタリアンだけなのですよね。お風呂のみ日帰りで堪能するのがいいかと。
個人的には日帰り温泉に限ればVilla32が一番、食事をなんとかしてくれれば宿泊もしてみたいです。
- ⇰泉質:白礦
- ⇰Villa32公式ホームページ:http://www.villa32.com/frameset-jp.htm
- ⇰日帰り温泉詳細:http://www.villa32.com/frameset-jp.htm
- ⇰予約:
Villa32 三二行館
北投媽祖窟溫泉その他
「3種類の温泉があると言っていたのに鉄礦湯の施設が出てこないのはなんで?」
そう疑問に思ったあなたは鋭いですね。
しかし、私の知っている限り北投温泉街で鉄礦湯を引いている施設はないと思います。じゃあどこに?
北投温泉街からもう少し山の中へ入ってゆくとあります。
一つ知っているのが、先に述べた源泉の硫磺谷や龍鳳谷の方面に、距離的には北投文物館から3〜4kmくらいでしょうか、そこに北投媽祖窟溫泉という鉄礦泉がありました。
しかし、落石か流石で危険なので台北市が取り壊したというようなニュースをしていた記憶があり、今どうなっているか知りません。
仮に存在していたとしても、一般の旅行者が行くにはハードルが高すぎるのでお勧めはしません。
さらに山の中というか上の方へ進むと、冷水坑温泉という鉄礦泉があります。こちらはやや観光施設っぽくて、入り易くはあります。無料です。
何れにしても、陽明山一帯は温泉の宝庫で、裏の金山に至るまでたくさんあります。マニアックな方はじっくり巡ってみるのもいいでしょう。
まとめ
今回は、北投温泉の歴史、観光スポット、温泉ホテルなどを幅広くご紹介しました。
既にここまで読んでいただいたのでお分かりでしょうが、北投温泉は日本統治時代に大きく発展したので、今も日本色が色濃く残っています。
そこを理解すれば、観光スポットをより楽しく有意義に見て回るにも、少し歴史の知識を入れておいた方がいい、とわかっていただけるはずです。
観光施設の案内文は日本語が多く、各ホテルのホームページもほぼ必ず日本語の説明があり、ホテル内の温泉も丸ごと日本風か、そうでなくてもどこかに日本の風情を取り入れています。
それが北投温泉なのです。
泉質は・・
- 青礦
- 白礦
- 鉄礦
の3種類とご説明しましたが、上記2つの公共浴場が青礦湯なのを除けば、ほとんどのホテルが白礦湯です。
鉄礦湯に至っては北投温泉街にはほぼなく、もう少し上の方の、旅行者にとってはあんまりポピュラーではない場所まで行く必要があると述べました。
さて、もう一度おさらいですが、是非覚えておいて欲しいのが
- 脱衣場が独立してない施設が多い
- 従って脱衣場の温度は非常に高い場合が多い
- 従って体を拭いても汗は引かない
- 服を着てまた汗だらけになる
特に夏場は要注意です。そういう意味ではご紹介したようなホテルが無難といえば無難です。
最後に、もし北投温泉に宿泊される場合は時間があるでしょうから、是非北投駅(「新」ではない方)近くの北投市場近辺まで散歩してください。美味しいお店がいっぱいありますよ。
日本統治時代の旧北投駅は廃線と同時にその役目を終えました。では解体されその生涯を閉じたのでしょうか? 実はそうではなく、台湾中部にある彰化県の台湾民俗村に移され保存されていたのです。
やがて時は過ぎ2003年に入ると旧北投駅を元の地へ戻そうという運動が起こり、遂にこの4月1日、現在のMRT北投駅のすぐ側に戻され蘇りました。
今後は「駅の歴史紹介」などを行う文化施設として利用されるとのことです。
もし北投温泉にお越しになられたら、台北市で唯一100年の歴史を誇る旧北投駅に是非お立ち寄りください。
✈ Time for Taiwan !!
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