食事や睡眠は生きてゆくためには必要不可欠です。快眠快食という言葉があるくらいで要はとっても大切なんです。
特別な病気でない限り食事は誰でも美味しく取ることができる一方、睡眠は厄介です。
健康で特にどこが悪いというわけでもないのに、なかなか寝付けない、すぐに目が覚めるなんてことが結構あります。
そして、こういう状況は決して放置出来ないんですよね。
なんとか上質な睡眠を確保しないと、朝から寝不足特有の気だるさが全身を覆うし、仕事における判断力も鈍ります。
毎日がこれじゃ体が持たないし、いつか大きな事故にあうかもしれないし起こすかもしれません。
そこでこの記事では快眠生活をおくるための色んな工夫について述べて参ります。少しでも参考になれば幸いです。
目 次
(大前提)睡眠に関する病気ではないこと
この記事は「健康であること」を大前提とします。
医者にかからなければならない、処方してもらわねばならない、そんな状態なら当然まずは医者へGoです。
そうかどうかわからない場合も、おかしさを自覚するなら、一回は医者の判断を仰いでおくのがいいと思います。
その上で「自助努力で改善すればいい」ということであればこの記事をヒントにしてください。
入眠前にやってはいけないこと
気持ちよく眠りに入るために、まずは阻害要因は排除しましょという話です。だいたい布団に入る1時間位前までにやめるべきことです。
- 喫煙ストップ
- 休日前以外は飲酒しない
- テレビやパソコン・スマホのディスプレイを見ない
- カフェイン飲料(コーヒー、紅茶、緑茶)は飲まない
- 重い食事をしない
- 激しい運動をしない
要するに神経を興奮させる要因はなくしましょうということです。
そもそも喫煙なんて言うに及ばず。
また、酒飲むと寝やすくなるって聞くし確かにそうなのですが、深い睡眠が取れないので結局疲労がとれません。
「酒で寝る」が癖になっていると、飲まないで寝るのが怖いと感じるかもしれません。が、疲れていれば酒なしのほうがよほど熟睡できます。
ここに飲酒時とそうでないときの私の睡眠データを載せます。両方とも8時間寝てます。
- 飲酒時↓深い睡眠時間が短く心拍数が多い
- 飲酒してない時↓深い睡眠時間が長く心拍数も低い
スマホのブルーライトも百害あって一利なしです。インスタやLINEは通知を切って、音量も最低にして、そしてテーブルの上にでも置いて寝てください。
なかなか寝られないのにスマホを手から離せない方は、もうここらで決断すべきです。
仕事から帰って翌朝までの間、スマホがなくても死にません。電話の返事が半日遅れたところでどうってことないですよ。
それから、赤ちゃんを寝かしつけながら、ママがスマホを見るのもよくありません。寝かしつつ相反行為っておかしいでしょ。
iPhoneはブルーライトを抑えることが出来る
枕の選択
枕が変わると寝られないなんて方が結構おられます。これはこれで大問題です。
もし購入を考えておられるなら店頭で現物を実際に体験して購入するのが一番いいと思います。色んな商品を実際に見て触ってしてると、新たな発見もあるかもしれません。
硬さ・素材・大きさ・形状・伸縮具合などなど。どれほど気になるのかにもよりますが、納得できる枕に出会えるといいですね。
ネット上の記事では↓ここらあたりが参考になるのではないでしょうか? 枕も種類が多いので、購入前の知識習得は役に立つでしょう。
メラトニンの服用
メラトニンは脳内の松果体から分泌されるホルモンで、眠りを誘う作用を司っています。
メラトニンは良質な睡眠を取る上でなくてはならないホルモンであり、毎日しっかりと分泌させることが非常に重要です。
じゃあしっかりと分泌させる上で何が大切かと言うと、、、
- 朝は定時に起きて眩しい陽の光を浴びること
- 夜は暗くして定時に寝ること
そう、メラトニン生成と光には大きな関係があって、夜に強い光を浴びてはいけない理由もここにあります。
これは言い換えると、体内時計を狂わせないことが極めて大切だということです。
体内時計の調整で光の役割は大きく、朝起床すれば兎に角日光を浴びることが大切で、日光によってメラトニンの分泌も抑制されます。
そこから14時間〜16時間程度後に、また再びメラトニンの生成が開始されるので、其の時に明るいとまずいわけです。
一方、朝から日光をしっかり浴びて分泌されるのがセロトニンというホルモンで、日中に心のバランスを保って活動するのに必要です。
体内時計の調整には、このようにメラトニンとセロトニンが大きな役割を担っており、また、メラトニンはセロトニンを原料としていることから、朝はしっかりと太陽光を浴びることが一層重要であると言えるのです。
さて、睡眠に欠かせないメラトニンですが、年齢とともに分泌量が変化していきます。
ピークは十歳前後で思春期から減少傾向となり、その後どんどん生成は落ちてゆき、60歳前後になるとほんの微量しか生成されなくなります↓。
高齢になるにつれ、とんでもなく早起きになったり夜中に何度も目が覚めるなど、体内時計が変調をきたすのは誰もが経験することです。
その上に既述のような良くない生活習慣を止めずにいると、これは自ら不眠へと誘っているようなもんです。
*******
そこで解決策の一つとして「メラトニンをサプリとして飲む」という発想が生まれるわけです。というか、私はもう15年くらいメラトニンサプリを飲用しています。
メラトニンサプリは日本では販売しておらず、アメリカからの個人輸入になりますが当然自己責任です。
米国食品医療薬品局は規制物質に指定しておらず、従って違法物質ではなく、向こうでは普通に購入できます。
メラトニン自体は体内生成物質で当然安全なものであり、サプリとして飲み続けていても依存を引き起こしたりはしません。
しかし、その有効性や弊害については研究が浅くてよくわからないのが実情です。一方、一部治療方法としてメラトニンの使用が認められているケースも米国ではあります。
ただ、サプリの内容表示と実態が一致しないケースもあるようで、酷いのでは表示の2〜3倍も含有する商品もあったようです。
長年飲用している私の感想ですが、就寝の1時間くらい前に飲むといい感じに体が重たくなっていきます。ですから入眠の効果は高いです。一方、朝は全く影響が残りません。
ただし、メラトニンを病的な不眠症を持つ方が睡眠薬の一種と期待するなら、それは超絶誤解ですし当然そんな効果もないしがっかりするでしょう。
因みに、私が飲用しているのはこちらです↓。
光の遮断(カーテンでは無理)
就寝時に明るいとメラトニン生成を阻害し、なかなか寝付けなかったりするので、出来るだけ暗いほうがいいです。
ネオン街に住んでるとかでなければ、夜はどんなものであれカーテンをひいていれば、まぁ普通に真っ暗でしょう。
問題なのは明け方以降です。朝日が昇ってくるととたんに眠りが浅くなります。希望する時刻までは安眠状態であるのが望ましいので工夫が必要です。
工夫とは「光を遮断すること」です。
すぐに思いつくのはカーテンを何とかすることですが、実はカーテンの遮光度合いは等級で区別されています。
- 遮光1級・・遮光率99.99%以上
- 遮光2級・・遮光率99.80〜99.99%未満
- 遮光3級・・遮光率99.40〜99.80%未満
- 3級を下回る・・非遮光カーテン
私は遮光1級のカーテンを使っており、この遮光具合をよく知っています。本当に完璧に光を遮ってくれます。
なので、勿論それはそれで必要ではあるのですが、じゃあ夜が明けても夜中と同様の暗さが保てるか?と問えば答えは「ノー」です。
理由は簡単、カーテンの上下左右センターから光が漏れるからです。漏れぬように工夫はしても、それでも真っ暗とは程遠いです。逆に太陽の光って凄いなって感心したりします。
ということから目覚まし時刻まで安眠するためにもうひと工夫をします。
目を覆うという発想
夜明けの光で目が醒めない方はいいのですが、私のようにほぼ必ず目が醒める方にはアイマスクの使用をおすすめします。
日が昇り薄明るくなった部屋では目を閉じていても光を感じます。でもアイマスクを着用していれば完全に真っ暗になり、再度寝ることができます。
私が今使用しているのはもうかなり長期間使っておりくたびれているのですが、それでも不都合がないので買い替えてません。
兎に角、朝、目覚ましベルがなる前に目が醒めてしまう方にはアイマスクをおすすめします。
音の遮断(完全な遮断方法はない)
朝日とともにもう一つの目が醒める原因は音です。また、今日の社会経済活動がスタートするので当然音もします。
よほど遮音性の高いお家ならともかく、多くは共同住宅に住んでおられるでしょう。マンションは住民が出す音も聞こえますし、あと1時間寝たい時に辛いですよね。
簡易測定はスマホでできる
スマホアプリで簡単に測定できるので、あなたもダウンロードして室内の騒音度がどんなものか確認すればいいでしょう。
ただ、最近のアプリは「ダウンロード無料」のような表示が多くて、本当に無料のアプリなのかそうでないのかDNするまで分かりづらいものが多く非常に不親切です。
「騒音計アプリ 無料」とかで検索して良さそうなものを使って測定してください。但し、性能は有料アプリのほうがいいかもしれませんね。
因みに私は「Sonic Tools」という無料アプリの「音声実効値」という機能で確認しており、このアプリによると私の作業部屋は凡そ18dbくらいです。
Sonic Tools SVM
Rikki Systems Inc.無料posted withアプリーチ
で、対策なんですが、部屋の防音効果を高められないとしたら自分の耳を塞ぐのみです。
耳栓(イヤーピース)
欧米では遮音度の規格があり、このうち日本ではNRRがよく使われています。
例えば、ある耳栓のNRRが25で、部屋の騒音値が60dbだとすると、60-25=35dbまで騒音値を下げることができます。
NRR30以上の製品をおすすめします。
しかし、同じ耳栓を使っても遮音効果は個人差があります。個人差とは耳孔の大きさと形状のことですが、つまり、きれいにフィットするか隙間ができるかで効果は変わってくるのです。
なので耳にピッタリと隙間なく入る商品を見つけることが大切です。
その上での話ですが、耳栓には遮音特性があります。つまり、どの周波数帯も一律に一定の遮音効果があるのではなく、一般的には、低音になるほど効果は低くなります。
次に耳栓の種類についてですが、素材や形状でバリエーションがあります。また、商品によっては、各周波数帯別の遮音効果を示しているものもあります。
もし、耳栓をしても効果が感じられない場合(特に低音)は病院に行くことをおすすめします。
また、元々のあなたの部屋の平均騒音値が60dbを超えているようなら、引っ越しをしたほうがより確実な安眠対策になるかもしれません。
室温の適正化
睡眠の質を向上させる手段の最後は室温の調整です。
人の体温は一定ではなく、定期的に上下します↓。
寝る直前に体温は少しずつ下がってきて体制を整えます。そんな時に室温が高いと寝付きにくくなります。また、不眠症な人は寝る前の体温が少し高いという特徴があります。
寝るのに最適な室温は15°〜20°であるという研究結果もありますが、いずれにしても室温が高いと寝づらいのは間違いなさそうです。
私は、クーラーを必要とする季節はいつも23°に調節して、すこし厚めのパジャマを着て掛け布団無しで寝ます。
これは個人的には最適でよく寝ることが出来ます。
逆に冬は、ユニクロの超極暖上下の上にフリース上下を着て、そして毛布+羽毛布団で寝ます。もし熱く感じたら無意識に羽毛布団を横に置いています。
暖房は絶対にしません。経験的に喉を痛めることを知っているからです。暖房+加湿器を使っていた時期もありましたが、暖房なしで厚着のほうがよく眠れます。
気温と体質によっては、手袋や靴下も必要でしょう。
あなたもご自分の睡眠にあった室温調整や衣類による調整で一番いい状態を見つけてください。
目を覚ます方法
最後に、十分睡眠をとったら気持ちよく起きたいものです。
耳栓をしていたら目覚まし時計の音は耳に届きにくいかもしれません。それに、どんな音にせよ「音」で目が醒めるのってあまり気分のいいものではありません。
そこで、私が使っているおすすめの方法はApple Watchのアラームで起こして貰う方法です↓。
設定時刻になるとバイブレーションが発生し、余裕で目が醒めます。今はもう慣れましたが、最初の頃は、目覚ましの音よりも断然気持ちよく目が醒めてとても喜んだ記憶があります。
もしApple Watch購入を検討されるなら、普通に健康体であれば、心電図測定や血中酸素飽和度測定などの機能を省いたApple Watch SEで十分です。
まとめ
睡眠の質を向上させるための誰にでも出来る方法についてお話をしました。
記事内容の多くが私自身の経験を元にしており、もし活用されるのであればご自分用にアレンジしてください。
睡眠ってとてもデリケートなことなので、安眠方法といっても個人差はあって当然です。
枕一つ取ってみても硬さや高さなど好みは千差万別でしょうし、耳栓の形や柔らかさ、適正室温にしてもそう。
一つずつ確認して自分に最適なもの・状態をを見つけて安眠につなげてください。