おならが止まらない!
満員電車の中で腸内のおならの生産が止まらない。自分で強烈な臭いを知っているから必死で我慢する。お腹はどんどん膨張してくる。痛くなってくる。全部いっぺんに放出できたらどれほど楽になるだろう!
こんな苦しい思いをしている方がたくさんおられると思います。私も最近でこそかなり改善されましたが、学生から社会人にかけての10年間くらいは毎日がとても、もう言葉で説明できないくらい大変でした。
しかも話題にしにくく、相談しにくく、非常にありふれた日常的な事であるのに、なかなかすっきりとした解決策に巡り会えないんですね。
そこで、自分で行ってきた対策も含めて「おなら」のまとめをします。一緒に、原因と対策についてもう一回考えて行きましょう。
病気
大腸ガン患者のおならの研究では、メタンチオールという腐ったたまねぎの臭いがする物質が健常者の10倍以上という極端に多い結果が報告されています。
ガンでなくても、大腸の粘膜に腫瘍ができていたり爛れていたりしても、やはりおならは臭くなります。
心不全のような血流異常を招く病気がある場合、ガスの吸収力がおちるので体外に出る量は増加します。
その他の要因も含め
心当たりがあれば、兎にも角にも検査を受けるべきでしょう。「面倒だ」という思いが一生の後悔になりかねません。定期健康診断も大事です!
過敏性腸症候群
現在社会ではこれに悩む人が多いのではないでしょうか。
腸そのものに潰瘍や炎症がないのに、腹痛・下痢・便秘・おならなどの症状がでます。人によって2点セットだったり3点セットだったり。また下痢と便秘が交互にきたりして非常にやっかいです。
しかも、大切な試験やプレゼンや満員電車の中など、ここではマズイという時に限ってでてくる、相当にタチの悪い症状です。
はっきりした原因は解明されていないのですが、大きなストレスがかかった時に出てくるホルモンが腸を刺激するのではないか、あるいはそれが繰り返され、腸がある種知覚過敏になるのではないか、とも言われています
消化器内科や心療内科で一度は受信される事をお勧めします。そして大切な事は、治療投薬やカウンセリングで改善したからといって、精神を以前と同じ状態に置いておいてはいけないという事です。
ストレスや自律神経の失調等が根本にあるわけですから、ここから自分を解放してあげる努力が必要です。精神的な要因を取り除く事が大事です。
自分の例で恐縮ですが、腸の調子が非常に悪い時期、私は休みを利用して山中のお寺巡りを継続的にしました。特に仏教に興味があったわけではないのですが、ある程度整備された、しかしかなり深い山の自然環境がハイキングに適しており、長い間守られてきた独特の環境は、心を落ち着かせたり整理するのに適していると感じました。運動+心の手入れ
食べ物アレルギー
二種類あって、一つは食べてすぐに蕁麻疹がでたりする即時型アレルギーと、今回のテーマに関係する遅延型アレルギーがありますが、これは食後数時間或いは1〜2日たって体のだるさや膨満感といった反応がでてくるものです。
・・・というような説明のサイトは多いのですが、アレルギー反応に即時型と遅延型があるのは間違いなさそうです。しかし食べ物アレルギーに関しては遅延型はないと断言している医者もいます。
もう一つ
「IgG抗体が関与した遅延型食物アレルギー」用の検査キットと称して、実に数万円で販売している会社があり、購入へ誘導するサイトがあります。
しかし、日本小児アレルギー学会では2014年11月に、この検査を推奨しないと発表しています。リンク先をよくご覧になってください。
相対する事実を並べておきますので、ご判断くささい。氾濫する情報を取捨選択するのは本当に難しいです。
ただ食べ物も含め、自分のアレルゲンは何かを知っておく事は大事です。
食べ方と食材
1)乳製品。乳糖を消化するのに必要な酵素が少ない人は避けなければいけません。例えばコップ一杯の牛乳でも、お腹がゴロゴロなって、これでもというくらいガスが発生して大変な事になります。正に私です。
2)動物タンパク質つまり肉。それから臭い硫黄化合物を多く含む、にら・ねぎ・ニンニクなど。
くさいおならの元。食べないわけにはいかないので程度というか、なんでも取りすぎはよくないみたいですね。
3)炭酸飲料水。二酸化炭素がシュワーっと気化しますので、当然飲めば飲むほどガスもお腹に入って行きます。臭い臭くないよりも、膨満感の出やすい方は苦しいだけなので飲まないほうがいいと思います。
4)早食い禁止。口の中でよく噛むのは思いの外大切です。よく噛まないで次々と早食いで飲み込むと、それだけ空気も一緒に飲むし、よく噛み唾液によく沁み渡らせないと消化に悪影響を及ぼします。消化しきれないものが大腸に行くと悪玉菌がガスを発生させます。
善玉菌と悪玉菌の話
腸内細菌ってどこにいるのですか? はい、大腸です。
実はもう一種類日和見菌というのがおりまして、善玉菌2:悪玉菌1:日和見菌7がよい比率と言われています。
三種類の呼び名に関してですが、必ずしもその名の通り「悪は悪」とも言えないケースもあるのでややこしいし、すべて解明されているわけでもないみたいです。
少なくとも悪玉菌と呼ばれる菌が増えてバランスが崩れると良くない事は事実です。悪玉菌は腸内をアルカリ性にして免疫力を低下させ、作られる有害物質は長期に亘り体を傷つけてゆき、肝臓にも負担をかけます。
また、悪玉菌はタンパク質を分解してアンモニア・硫化水素・インドールスカトールといった強烈に臭いガスを発生させます。なので、おならが非常に臭い場合は腸内菌バランスが崩れている可能性があります。
悪玉菌は小腸で消化しきれなかった食べ物のカスを餌にします。肉食中心では動物性たんぱく質が消化不良のまま大腸に行くと上記のように強烈なガスを生産します。
繊維質の多い草食でもおならはでますが臭くはありません。いづれにしましても食生活の見直しは大事です。
この項の最後に、今回調べていて自分自身がびっくりした事を一つ。「乳酸菌を生きたまま腸へ」この当たり前すぎると思っていたフレーズですね。長い間それを信じていましたが、東大の名誉教授が、口から摂取する乳酸菌の腸内での働きは、その生死とはとんど関係ない、と断言しておられます。
つまり生きて腸に届いても死んで届いても健康効果にかわりがないと仰っているのですよ。比較実験でわかっていますと。
例えば、私は長年に亘ってビオフェルミンを飲んでいますが、生きて届かなくても効果はあるんですよね!?
アレルギー食品の件といい、情報の取捨選択が難しいです。
最後に
かえって迷いを与えてしまうような事を書いてしまってすみません。どうかご自身が正しいと信じるところを選択してください。
それはさておき、身近に改善できる事は幾つも有るはずです。
- ストレスからの解放
- 睡眠時間の確保
- 欧米型の食事に依存しない
- 暴飲暴食はやめる
などなど。地道な努力を続けることが大切ですね。
できないと考えたらその時点で終わります。苦しさを思えば努力を継続する価値はあります。そして、信頼できる病院お医者さんを見つけておきましょう。
おならで苦しまない生活が訪れますように。
子供の頃に苛めに遭いました。そのストレスで過敏性腸炎になりました。ガスが止まらないのと臭いで周りにバレてしまいました。下痢と便秘も繰り返しでずっと悩んでました。
暫くは落ち着いたのですが、最近になり未だガスが止まらない症状があるので悩んでしまいます。
ガスの臭いがしてしまうのが辛い。ずっと膨満感の症状があるので悩んでしまいます。整腸剤を飲みましたが落ち着いてなく膨満感があります。
マヤさん、辛いですよね。匂いも膨満感も。でも、あきらめないで具体的な努力を継続なさってください。私も未だに記事に書いてあることを実践し続けてますよ。
私も不定期になりますが、大きなおならが出てしまいますが、過敏性腸症候群に悩んでいます。牛乳を飲んでみたのですが、長期間のお通じがあるのかと思いましたし、病院へ行った方がいいんでしょうか分かりません。
横関好様はじめまして。
そうですね、一度専門医(消化器内科)に相談されるのもいいかもしれません。
ただ私見ですが、特別な病気がなく、生活が規則正しく、睡眠が足りていて、栄養バランスの良い食事をとっておられるなら、おそらく原因はストレスではないでしょうか。
私の場合は、経済社会の現役時代は、おならでも困ったけれど、車の運転中に急性の下痢に襲われて何度も漏らしそうになり、これも強烈に辛かったですね。
腸の不調は半端ではなかったです。
でも、現役を引退してからは嘘のように快調で、もう間違いなく精神的なものが原因であったと考えてます。
いずれにしましても、お辛いならば一度専門医の門をたたきましょう。