目 次
猴硐・十分そして海科館
台湾鉄道には支線が5つありますが、そのうちの一つが平渓線(ピンシーシエン)で、今回ご紹介するのはその周辺スポットです。
平渓線は観光客にとても人気があります。その理由は「猫の猴硐(ホウトン)」や「天燈(ティエンタン)の十分(スーフェン)」という山里があるからです。
それ以外にも「十分瀑布」やその他の美しい自然も人気があり、さらには歴史の宝庫でもあります。
このように観光客の心をくすぐるお宝満載の平渓線沿線をじっくりとご紹介します。
そしておまけとして、やはり台湾鉄道には支線の一つ、深澳線(シェンアオシエン)の海科館(ハイクアグアン)駅にまで足を伸ばし、「国立海洋科技博物館」のお話もいたします。
では早速ご案内しましょう。
平渓線の沿革
山の中を一本の線路が走り、子供がその上を走りながら遊んでいる。そんなセピア色の昭和レトロな感じで、なぜか昔懐かしい世界を思い起こさせるところが平渓線です。
近年、沿線の魅力と台北から近いこともあって観光客が急増しています。また、撮り鉄にとってはたまらない風光明媚なスポットが多くあるのでマニアにも喜ばれているようです。
もともとこの線路は1921年に石炭運搬用に敷かれた私設の鉄道で、沿線は鉱山の町々として大いに栄えたのでした。
九份については別記事で詳しく紹介していますが、昔は九份から平渓線沿いの一帯が台湾有数の鉱山地帯だったのですね。
やがて1980年代に入ると鉱山は次々と閉鎖され、町々から人が去って行き、それに伴って平渓線も寂れてゆきました。
元々が石炭運搬用の私線で、もう乗客もほとんどなく利用価値がなくなったとして、一時は廃線も検討されました。
しかし・・
- 沿線があまりにも美しいこと
- 沿線住民が石炭に代わる観光資源を育てる地道な努力をしたこと
などが功を奏し、徐々に徐々に見直され始め、遂に今日の賑わいを取り戻せたのです。
平渓線の始発駅と終着駅
路線図を見てください。平渓線は三貂嶺(サンディアオリン)駅から菁桐(ジントン)駅までの支線です。ついでながら、瑞芳(ルイフォン)駅から海科館駅まではたった一駅ですが深澳線といいます。
次に、平渓線の始発駅と終着駅は3パターンありまして、それは・・
- 海科館駅ー菁桐駅
- 八堵駅ー菁桐駅
- 瑞芳駅ー菁桐駅
この中で最も多いのが平渓線ー幹線ー深澳線に跨る
- 海科館駅ー菁桐駅
なのです。上に「国立海洋科技博物館の話もする」といった意味がここにあります。
深澳線は延びました
私が行った時は上の地図通りだったのですが、2016年12月28日に海科館駅から八斗子まで延長されました。従って、今は海科館駅ー菁桐駅という列車はなく、全て八斗子ー菁桐駅に変更されています。
猴硐や十分へのアクセス
台北駅から猴硐駅に行く場合は以下のようにします。
- 台北駅で自強号(特急)に乗車
- 瑞芳駅で普通電車の乗り換え
- 次の猴硐駅で下車
猴硐駅は平渓線に入る前の幹線駅なので、普通電車なら何に乗ってもいいです。
次に台北駅から十分駅に行く場合は以下のようにします。
- 台北駅で自強号(特急)に乗車
- 瑞芳駅で平渓線・菁桐駅行きに乗り換え
- 瑞芳駅から4つ目の十分駅で下車
注意点
台北駅から普通列車に乗ってもいいのですが、何せ遅いので、前日にしっかりと出発時刻を確認した上で自強号に乗ることをお勧めします。
また平渓線の列車がだいたい1時間に1本と少ないので、下に説明している「Bus Tracker Taipei」などを使って時間の無駄がないようにしないと意味のない消費をしてしまいます。
平渓線は江ノ電と乗車券交流をしています
「日台鉄道観光パスポート」という相互活動です。内容は・・
江ノ電の使用済み「のりおくん」を台鉄の台北駅か瑞芳駅に持ってゆくと「平渓線PASSPORT」と交換してもらえます。
特典などの詳しい内容は江ノ電ホームページに説明されてます。
十分にバスで行く場合
- 時間が読みにくい
- 十分寮バス停から平渓線十分駅までが遠い
- うねっている山道を荒い運転をする
という3つの理由でお勧めはしませんが、バスで行く場合の方法も一応記載しておきますと以下の通りです。
- MRT文湖線の動物園駅行き乗車
- 木柵(ムーザー)駅下車
- 795番のバスに乗車
- 十分寮駅下車
- 平渓線十分駅まで徒歩約600m
795番は終着駅が3種類あります
- 「平渓」行き
- 「十分寮」行き
- 「野人谷」行き
このうち「平渓」行きは十分まで行かないので乗ってはいけないです。
ということで、あんまり気乗りはしないですが、なんでも経験という方は乗ってみてください。
「Bus Tracker Taipei」は絶対必要
スマホがある方は入れて是非入れておいてください。
使い方は・・
「スマホの便利アプリで台湾旅行を3倍楽しくしよう」の「Bus Tracker Taipei」の項で詳しく詳しく解説しています。これ一つでバスも平渓線もMRTもOKです。
例えば・・・
上のスクリーンショットは十分駅の時刻表ですが、常に今の時刻を中心とした上りと下りが見られて、しかもそこに載っている各列車をタッチすれば、全停車駅一覧が出ます。
バスは現在地から近くの停留所やそこを通るバスを確認できますし、795番を入力すれば下のスクリーンショットのように表示されて、次のバスがいる位置と来るまでの待ち時間などがすぐわかります。
使い出して初めてわかる便利さ。そうです、時間を無駄にせず、すごく合理的に使えるようになります。
さて、アクセスの説明が終わったので、次は目的の観光地にご案内しましょう。
猴硐
猫の村 猴硐
猴硐駅は瑞芳駅の次の駅です。
上でご案内の通り、この猴硐駅及び周辺も時とともに寂れていったのですが、猫好きが地元住民と一緒に地道なボランティア活動を継続した結果、ここ5〜6年の間に「猫村」として急速に有名になりました。
どれくらい有名になったかというと、アメリカCNNで「6 places where cats outshine tourist attractions」に選ばれたのです。
駅周辺には100匹以上の猫が自由気ままに生活しており、猫好きは惹きつけられますね。そしてここを歩きますと、ただ単に猫を遊ばせているだけじゃなくて、村の人たちの努力が垣間見られます。
列車を降りて線路の上に架かる猫の橋を渡ると猫の村。どの猫も落ち着いていて、しっかり猴硐の一員になっています。また猫村だけじゃなく線路向こうの施設周りにも猫はいます。
それにしても、プラプラ歩いていると、あっちにもこっちにも猫がどてっ。多分そこが涼しいのでしょう。なんとものどかですねえ。
観光客が近写しても、慣れてるのかして悠々自適。
ただ、観光客向けの立て看板のようなものをたくさん見かけます。そこには・・・
- 住民へのエチケット
- 猫に対するマナーのお願い
が書かれております。この点は結構徹底してますね。大事ですよね。
そして、お土産屋さんもカフェもまさに猫一色。以前はお土産なんて全く興味がなかったのですが、最近は「そこにしかないオリジナルなお土産」に惹かれるようになりました。
ショップ内の商品を見て回るのが楽しい。写真撮ってたら時々注意されたりして^^
あと、歩いていると、写真のようにマナーとは別のイヤ〜な看板がやたらと目につきます。「夏場は毒ヘビがウロウロしてるから、住民も観光客も気をつけてね」。
これには参りますよ。斜面に石垣積んでる村だから、蛇嫌いとしては、どこからでも出てきそうで、気にし出したら怖くて歩けません。
さて、猫を見ていた目を少し上げると、猴硐の駅が、そしてその向こうには基隆河、さらに周辺には山々が美しく座っています。
美しい大自然と村人たちの温かい心の中に抱かれて猫たちはゆったりとした時間を満喫しているようです。
炭鉱で栄えた猴硐
猫の村から線路の上に架かる猫橋を渡って駅の反対側に出ると、道の両側に10件足らずの食堂が並び、その向こうには願景館があります。
そして願景館から基隆河向こうも含む主に右側一帯に存在する施設群が「猴硐煤礦博物園区」で、炭鉱の村として栄えた猴硐の名残が整備されて観光客に公開されています。
そもそも平渓線は、もともと石炭を運び出すために作られた私線です。炭鉱がなければ作られなかった線路です。炭鉱の里という歴史があっての今です。
別の面から見ると、それそのものが日本の台湾統治50年の歴史でもあります。だから、とりわけ日本人がこういった施設群を見て回る意義は小さくないと思うのです。
さて、一番最初に見える願景館は炭鉱時代に関する歴史館であり資料館でもあります。多くの説明と写真と当時ゆかりのもの、そして圧巻は、製炭工場と運び出しの鉄道駅が再現されたジオラマです。
願景館の裏は庭になっていて、すぐ横の基隆河を見ながらお茶が飲めます。
願景館の右側(南側)には廃墟感溢れる瑞三精炭工場があり、隣接して運炭橋が基隆河の上に架かっています。
塔の中の薄暗い階段を登ると運炭橋に出ますが、河の向こうから瑞三精炭工場へ橋の上を線路が延びているのがわかります。
つまり、河向こう(南側)で掘られた石炭をトロッコでこちら側の瑞三精炭工場に運んで精炭して、そして今の平渓線で目的地に運んだんですね。
「なるほど!」と納得したところで、先ほど見たジオラマが思い出されます。
運炭橋を渡ると、すぐ右側に何やら現役らしい線路が。これは、当時実際に使われていた線路を走る観光トロッコ列車です。
トロッコ列車に乗って坑道を走る体験、また途中で降りて説明(北京語)を受けたり幾つかの実践体験もできます。
切符売り場は、橋を渡って目の前のトンネルの左側にあります。
トロッコ列車に乗らず歩いて河沿いに南下すると、それはそれで保存されている当時の建物が見られたりします。
猴硐神社遺址
運炭橋を渡り左側(北側)に少し歩いて、そして山の方へ石段を登ると、やがて郷道37号に出るので、道路沿いに左に行くと、すぐに神社の鳥居が見えてきます。その向こうに石段が。
日本では見慣れた風景が今の台湾にも残ってるんですね。
炭鉱華やかなりし頃、鉱山労働者の方が参拝されていたというこの神社、元々は相当大きかったようです。
敗戦後日本が去って、国民党政権下長期間放置されていたので、建物は消えていますが、それでも鳥居と参道が整備されて残されています。
台湾の人にとって、こんなものを根こそぎ無くしてしまう理由は百万もあるでしょう。それを再整備して残してくれてるんですから・・。
さて、基隆河に降りる道はもう一つ裏側にもありますので、そこを降って介寿橋を渡れば猴硐駅に戻れます。ただし、結構勾配がきつくて、ちょっと蛇が出てきそうで怖いです^^
以上で猴硐にお別れして、今度は十分に行きましょう。
十分
十分駅に降り立つと猴硐駅とは全然違う空気が流れています。駅のすぐ横から線路沿いギリギリに老街の商店が立ち並び、何やら線路の真上で観光客が作業をしたり写真を撮ったりしています。
平渓線各駅の中でもひときわ人気の高いのがこの十分駅です。理由は二つありまして・・
- 天燈と呼ばれるランタンに火をつけて飛ばすことを楽しみにくる観光客が多いから
- 十分大瀑布を観光に行く人が十分駅で降りるから
という2つです。
天燈
まず天燈ですが、申し上げるまでもなく、十分といえば天燈、天燈といえば十分というくらい超有名なランタン上げです。
ぽっといっていつでも上げられます。価格は150〜600元くらい(ランタンの色数で変わる)です。
お店はいっぱいあるので、好きなお店でランタンを指定してお金を払うと、外にに出てきて「願い事」を書くように筆を渡されます。
それぞれに考えて書いていますが、私が見てきた限りでは「みんなの健康」「家族円満」みたいな願い事が多かったように思います。
さて、書き終えたら、線路に立って天燈を持ち、お店の人が火をつけてくれます。そして記念写真を撮ってくれます。
それが終わったら、いよいよ手を離し天燈を天に解き放ちます。傾くとまずいので、みんなの手を離すタイミングが大切ですね。
実際にやってみて初めて気がつくのですが、人の天燈が空に上がっているのをただ見ている時よりも、心にくるものがあります。
この天燈、昔は村の人通しの合図であったのが、やがて季節行事の一つになり、今では観光客がいつでも飛ばせるようになりました。
昼の日中でも飛ばせるのですが、やはり夕暮れ時からのそれは、ゆらゆらとオレンジ色に揺れて、次第に小さくなっていく様が幻想的でとても心に残ります。
まあ、それはそれとしまして・・全部線路の上でやるってどうなんですかね^^? 列車が近づくとお店の人(?)が笛を吹いて、線路上の人を左右に退散させます。言ってもこれだけのスペースですから、すぐにごった返します。
新北市平溪天燈節
旧正月の15日を元宵節(ユエンシャオジエ)と言い、太陽暦ではだいたい2月の10日過ぎから3月の初旬くらいになります。
で、元宵節には十分の広場で「新北市平溪天燈節 」と呼ばれる大規模なランタン上げのお祭りが行われます。
実際には旧正月を迎えて、元宵節が来るまでの間に、平渓線の終点「菁桐」とその手前の「平渓」でもやや小さな「天燈節 」が行われるので、合計3回ですね。
それはそれは綺麗です。幻想的です。無数に上がっていくのですから。
しかし・・・
台湾を代表するお祭りで、とにかくものすごい人が午前から集まります。バスも電車もすし詰め状態で、それこそ行って帰るだけでも大変です。
読んで字の如しです。本当に大変です。
ですから、もし「行きたいなぁ」と思われるなら、ある程度台湾に慣れてからの方がいいと思いますよ。
それを言っちゃあおしめぇよ
友人の車で何度か平渓の方へ行ったことがありますが、天燈の残骸の無残な姿を数回見たことがあります。
そうです、天燈は必ず落ちてくるのです。
あれだけ毎日大量に上げてるってことは、その数だけゴミになって降ってくるわけで、よく考えたら大変なことです。開催地の住民も複雑な思いでしょう。
新北市はどんな対策を講じているのでしょうか。
十分大瀑布
十分駅で平渓線を降りる観光客のもう一つのお目当は「十分大瀑布」ですね。
駅から滝まで歩きます。約30分くらいでしょうか。以前に比べ格段に楽しく歩きやすくなっており、道中の景色も綺麗なので、歩くのが嫌いな人以外は結構いい気分でいけると思います。
十分駅から線路に沿ってバックするように十分街を進みますが、同じ方向に行く人がいて、道もわかりやすいので、まず迷うことはないと思います。
十分街を600〜700m歩いたところで瑞平公路に出て、目の前に写真のような看板が現れます。看板の方に渡り右折してすぐに左折してV字に曲がります。
ややこしいのはここくらいで、あとは十分観光大橋を渡り、ほぼ一本道でいけます。
十分観光大橋を渡って程なく「十分旅遊服務中心」があるのでトイレ休憩できます。また、その裏にある「四廣澤吊橋」がまたなかなか形のいい吊り橋です。
十分大瀑布あたりに到着して滝の前後は、ちょっと道がクネクネしてそこそこアップダウンがあるので、少し注意が必要です。
十分大瀑布の前を左に登って行くと食べ物屋や施設があるので、ここでトイレ休憩ができます。
そして、それを通り越えて、観瀑吊橋を渡って十分駅に帰ってきます。
行きは十分観光大橋を渡り基隆河の南側を歩き、帰りは観瀑吊橋を渡って基隆河の北側を歩くというコースです。この観瀑吊橋はかっこいいですね。
さて、十分大瀑布は落差20m幅40mの滝で台湾最大と言われています。実際に見たら良くわかりますが、映画のセットのようにビタっとはまって綺麗です。
ただ惜しむらくは、ややスケール感に乏しいかもです。借景も含めて姿そのものはとてもいいし美しいんですけれど「東洋のナイアガラ」とかって呼ぶのは流石に無理があるかと・・。
滝だけではなくて、道中の美しい風景も含めて楽しむのがいいと思います。
深澳線と海洋科技博物館
深澳線
「平渓線の始発駅と終着駅」の項でも申し上げましたように、平渓線と深澳線を跨って列車が走っているので、つまり、例えば十分駅から海科館駅まで一本の列車でいけるという関係で深澳線のお話も少しします。
深澳線の前身は、日本統治時代に(鉱物運搬用として)金瓜石の北側から海沿いに基隆港の方へ敷かれたもので、当時は金瓜石線と呼ばれていました。
戦後、深澳に火力発電所ができて、そこに石炭を運ぶために瑞芳駅からの線路を新たに敷き貨物線として1961年に、そしてこれを濂洞まで伸ばして1967年には旅客兼用として運用されました。
これが深澳線で、同時に金瓜石線は廃線となりました。
やがて時は流れ、自動車の普及と発電所の廃止に伴い深澳線はその役目を終え2007年9月に完全廃線となったのでした。
しかし、更に時は過ぎて、八斗に国立の海洋科技博物館が開館する運びとなり、それに合わせて再び瑞芳駅ー海科館駅間で深澳線として再開通となりました。
そしてそして、2016年12月28日には海科館駅の約500m先に八斗子駅が出来て深澳線は延長されました。海に面したその駅は「台湾のローカル線の駅では随一の美しさ」との呼び声もあります。
なんせ八斗子駅の出来た日が、記事執筆時点では「昨日」なので私もまだ見ていません^^ 次回訪台時には行ってみようと思います。
余談ですが、路線名にもなっている「深澳」というまちが海科館駅から東南東にあります。ここがまた結構渋い観光スポットです。心の隅に置いておいてください。
国立海洋科技博物館
上のyoutube動画にちらっと写ってますが、とにかく広大な敷地に立派な建物です。なんつったって「国立」ですから。
- 主題館
- 区域検索館
- 海洋劇場
大きくはこの3ゾーンに分かれており、内容が盛りだくさんなので、じっくりと腰を据えないと見て回ることができません。
主題館は・・
- 海洋科学
- 船舶
- 海産物加工
- 深海生物
などのエリアに分かれていて様々な角度から海について学ぶことができます。ここだけでも十分すぎるほど凄い!
区域検索館はこの海洋科技博物館がある八斗子について。漁村の歴史や文化などを掘り下げて紹介しています。
海洋劇場は最新鋭の技術を誇る映画館で、3Dの臨場感あふれる迫力で海洋の生態や海洋科学について観せてくれます。
もう一つ海洋生態展示館という水族館があるのですが、私が行った時はまだ出来ていませんでした。
さて、莫大な投資をして学生の校外学習以上の効果、観光客を十分呼び込むところまで行くのか、ちょっと心配になったりします。
理由は・・・
建物がデカイだけに中の空間も広く、展示内容も豊富です。それは事実ですし、興味のある人にとっては今でも十分に価値のある博物館です。
しかし、軽い楽しさの追求が今の観光スタイルの主流なら、そういう人たちを呼ぶにはちょっとしんどい気がします。
海洋科技博物館が標榜するインタラクティブさをもっともっと具体的な形で前面に出していく必要があるように思います。
それとともに、深澳線周辺も八斗子から深澳までも平渓線周辺に負けないくらい、兎に角美しいので、上手に魅力ある観光スポットとして育て上げることができたなら、十分に集客できる可能性はあるでしょう。
海洋科技博物館もこの一帯もそれだけの潜在力は持っているはずです。
国立海洋科技博物館の基本情報
住所:基隆市中正区北寧路367号
電話番号:02-2469-0731
開館時間:平日9:00〜17:00(休日9:00〜18:00)
料金:主題館200元、海洋劇場120元
ホームページ:http://www.nmmst.gov.tw/chhtml/(北京語)
最後に
今回は猴硐駅と十分駅周辺のご案内をしました。十分より先にある平渓線の平渓駅や終点の菁桐駅周辺もなかなか風情があっていいところです。もしチャンスがあれば行って見てください。
先に「バスはあまりおすすめしない」とは言いましたが、平渓線で菁桐駅まできて、帰りはバスで猫空の方へ出るのもありかもしれません。
また、おまけとしてご紹介をした深澳線と海洋科技博物館も行ってみてください。ああだこうだと書きましたが、行かなければ良さはわかりませんし、感じ方も人それぞれです。
最後に大きな注意点ですが、とにかく総じて交通の便が良くないので、そこに十分に留意する必要があるということです。
そういう意味で、「Bus Tracker Taiwpei」は絶対必要の項は是非再度読み直していただきたいと思います。
私は日本にいる時もバスや列車関係の確認をするために、しょっちゅう「Bus Tracker Taipei」を立ち上げています。
使い慣れるとこんなに役に立つものはないので、有効利用されることを強く推薦いたします。
それでは、あなたも平渓線や深澳線に乗って素敵な思い出をたくさん作ってくださいね。
(この記事は2016年12月31日に全面書き直しをしました)
姉妹記事「九份と金瓜石」も読んでみてください
こんにちは。昨年の手帳に、台湾の猴硐の猫村のことが載っていて、今年の11月に行こうと思っています。
台北には早朝(いや、深夜)に着くので、猴硐と十分を散策したあと、野柳に行けたらと思っています。
十分のナイアガラの滝に入場時間があると、野柳に行く時間が無くなるのでは・・・と心配しています。
入場時間があるかどうか、教えていただけますか?
まめだいふく様こんにちは。
ご質問の件ですが、こちらをご覧ください。
http://tour.ntpc.gov.tw/page.aspx?wtp=1&wnd=136&id=123e5e824c9000008b9e
入場時間はありますね。
11月は冬季時間で9時オープンで16時30分が最終入場時刻、17時が閉園時刻となっています。
もし同日に野柳にまで足を伸ばされるのであれば、どんなに遅くても十分瀑布を離れるのは15時くらいではないでしょうか。
当日のお天気事情にもよりますが、スケジュールの後ズレはちょっと厳しいと思います。
何はともあれ、11月は台湾旅行のベストシーズンだと思います。
私は一番好きです。
まめだいふく様、お天気に恵まれた実り多い旅行になることをお祈りしています。
ゆう様
さっそくの情報ありがとうございます。
まず、第一の目的の猫村を歩いて、その時の時間とお天気で、十分に行くかどうかを決めます。
野柳は、エリザベス女王の首が危ない・・・と聞いて、急に行こうと思い立ちまして。
平渓線には、見どころがまだまだあるようですので、十分は次回に取っておくのもいいかな・・・と。
また、質問するかもしれません。その時は、よろしくお願いします。
ありがとうございました。
まめだいふく様
「十分は次回に取っておくのもいいかな」
これは非常に良い判断ではないでしょうか。
十分瀑布は思いの外時間がかかるというか不便です。
もう一つ、このあたりの年間好天率はあまり高くないのも気がかりです。
あまり無理をなさらずに、何回もいらしてください。