ロマンチックな海辺の淡水

台湾で一番夕日が美しい場所は? と問えば多くの人が台湾のベニスと呼ばれている「淡水」(ダンシュイ)」と答えるでしょう。そうです。ロマンティックなデートのメッカは週末にもなると台湾の多くの男女で賑わいます。
一方、港町らしく海産物料理が美味しくて、更に異国情緒たっぷりの見所も沢山あります。そんな素敵な街「淡水」を今回はご紹介します。
ロケーションとアクセス

台北からの位置
台北の北北西約25Km弱に位置します。淡水河の河口付近ですぐ側が海です。
アクセス

MRTに乗って終点「淡水」で降りるのがベストです。所要時間は37分。料金は台北駅から50元(悠遊カード等の交通ICカード利用で40元)。台北・淡水間は高速道路が通っておらず、一般道もよく渋滞する箇所がありそんなに快適には走れません。
ただ、MRT淡水線の列車は必ず淡水駅まで行くわけではなく、途中の北投駅止まりもあります。あなたの乗った列車が仮にそうであっても大丈夫。本数が多いのですぐに次が来ますよ。

またフェリーにものりますがMRTもフェリーも悠遊カード1枚でOKです。是非お使いください。(悠遊カードについては、台湾の基本情報についての記事をご覧ください)
身軽に歩こう

淡水駅の改札を出てすぐ右手(左折れして)に貸しローカーがあります。もし歩くのに必要のない荷物やお土産を買ったお店が近ければ、このロッカーに預けておくのがいいと思います。
楽しく歩くには身軽が一番ですよね。
淡海軽軌 一部開通

淡水に淡海軽軌(淡海ライトレール)という新交通網が建設中ですが、その一部、緑山線が12月27日プレ開業されます。
初乗り運賃は20元で3kmごとに5元が加算されます。交通系ICカード(悠遊カード等)利用で2割引、MRTや路線バス乗り継ぎで8元割引になるそうです。

淡水の観光地は淡水河の側に集中しているのに対し、緑山線はその北側を通っています。
その辺一帯は私も全く知らないし、改めて新北市政府のHPを見ても、特にPRしている場所もなさそうです。でも、新しい電車に揺られて、一度は風景を見てみたいです。
今後、藍海線が完成すればMRT淡水駅から乗り換えて漁人碼頭まで行けるので、とんでもなく便利になりますね。楽しみです。(2018年12月21日加筆)
「淡水」の見所歩きどころの基本情報
川沿いの遊歩道

駅前から川沿いに海の方に向かってぶらぶら歩きます。淡水河と反対側にはお店が沢山並んでいて食べ物なんかをいっぱい売っています。
遊歩道を淡水河に向かって右側(海側)に太陽が沈んでゆきますが、ここで夕日の写真を撮る人が多いです。雰囲気がとってもいいんですよね。カップル多いですけど(´・ω・`)
😛 川辺の食べ物オススメ ベスト3
沢山の屋台や食べ物屋さんがあって迷うかもしれませんが・・・

超高霜淇淋(チャオガオビンチーリン) 淡水といえば「これ」みたいな名物で、すご〜い背の高いソフトクリームとシャーベットの中間アイス。おいし〜というほどでもないですが、絵になるのでこれを持って写真を1枚どうですか。小20元(約80円)大30元(120円)。大は30cmくらいあって一人で食べるのはちょっとキツイです。
干し貝の揚げ物 これはイケます。本当に美味しいです。こういう系を屋台でって日本では見たことないです。値打ちありの一品です。値段は覚えてませんが、イカ焼き同様たいしたことはありません。
淡水老街(ダンシュイラオジエ)
MRTの淡水駅を降りてすぐ目の前かにある商店街は本当に多くのお店が軒を連ねていて、散歩しているだけでも楽しいです。お祭りの夜店の雰囲気が好きなら、きっと老街ファンになりますよ!
老街からスタートして歩くと途中で川辺の遊歩道に出る事も出来るので、遊歩道を歩いてくると一周できます。
気に入ったものがあればおやつとして歩きながら食べるのも台湾らしくてオススメです。また台湾はフルーツ王国で生ジュースのお店があちこちにあります。喉が乾いたら飲んでみましょう。日本にないフルーツのジュースもあれこれあります。
オススメの休憩スポット
淡水老街内のマクドナルドです。裏が2階ベランダになっていて淡水河と八里・観音山がよく見えます。コーヒー飲みながらちょっと休憩、どうですか。
😯 淡水の料理オススメ ベスト3
もし淡水でご飯するときは、是非この3品も忘れずに食べてみてください。
阿給 アゲイと読みますが、これ日本の(豆腐の)アゲです。アゲの中に春雨を入れて煮込んだ名物料理で、味そのものは見て想像する感じとはちょっと違って台湾風です。そしてアゲが日本のものよりしっかりしています。

鯊魚煙(シャーユーイエン) サメの燻製です。初めて食べたときに「何でこんなうまいものが日本にないんだろ?」って思ったくらい美味しいです。ビールのお供かも。

孔雀蛤(コンクエグア) 日本にない貝です。香草を入れたシンプルな料理が多いですが、これまたやみつきになること請け合いです。最高に美味いです。この貝の名前がお店の看板にデカデカと書かれる店に入りましょう。

八里(バリ)

淡水河を挟んで対岸に位置する街で淡水から船できます。多くの商店とカフェがあるだけでどうという事もないのですが、不思議と何かまったりしています。

カフェでゆっくり淡水を眺めるのが好きな人、それと後述しますが、サイクリングロードが整備されているので、自転車に乗って風に吹かれたい人にはいいところです。
また後ろに観音山が座しており、この山へのハイカーも多いですよ。しっかりと整備されているので、時間さえあれば楽しく歩いて、いい思い出になると思います。
洋館

紅楼(ホンロウ)

物流の拠点として条件の良かった淡水は、1600年代にスペインやオランダの侵攻を受けており、その時代に建てられた洋館が沢山残されています。
この築後110年以上の紅楼ですが、建てたのは西洋人ではなく李貽和という淡水の豪商なのですね。一時放置されていたのですがその後復旧工事で蘇り、今は1〜2階がレストランで3階がカフェとして営業されおり、また前のベランダもいいですよ。「景色見ながらのティータイム」は、いい案です。

淡水紅楼は高台にあるので結構な石段を登って行かなければなりません。しかし、たどり着くと建物前の広場から望む淡水河の雄大な景色に目を奪われるでしょう。ここも夕日を撮る絶好のポイントです。
淡水礼拝堂(ダンシュイリーバイタン)
小白宮(シャオバイゴン)

元は清朝時代の税関務司の官邸です。
白い壁とスペイン式の回廊と美しい庭が特徴的です。ここも見晴らしが良くて、目の前を見ても遠くを見ても楽しめます。

庭も建物も美しくて、よく新婚写真の撮影場所に選ばれます。台湾の方はこの結婚写真撮影が好きで、カップルによっては丸一日撮影に費やすこともあるそうです。
真理大学

小白宮を出て紅毛城に至る道筋に真理大学のキャンパスがあります。観光地ではありませんが、赤煉瓦の建物が周囲によくマッチして、歩いていてすごくいい感じです。
それとともに淡水教会といいこの大学といいい、こういった建物に触れていると、細かいことはわからなくても「昔この地にキリスト教が伝わってきたんだなあ」と感じるものがあります。
紅毛城(ホンマオチャン)

元は1600年代の初頭にスペイン人によって建てられたお城です。紅毛とは台湾人の西洋人に対する呼び名・総称です。やがてスペイン人と戦ったオランダ人の所有となり、紆余曲折を経て敷地内にイギリス領事館にが建てられ、日本統治時代の閉鎖を経て、再度イギリス支配になり・・・と大変な時代の変遷を見てきてるんですね。

領事館は中に入れますが紅毛城は修理中です。上の看板では2016年1月12日までとなっています。

淡水第1級の史跡で入場無料でもあり絶対に行きたい場所です。建物内の展示物や領事館当時を再現した室内など見所も多く、外を見渡せば淡水河の向こうに観音山が、眼下には淡水の街が一望と、非常に満足度の高い場所だと思います。
神戸北野坂を歩いているよう
晴れている日には是非淡水駅から紅毛城まで散歩してみてください。紅楼、淡水教会、小白宮、紅毛城とちょうど小高い、ちょっと西洋の香りがする丘の小径を歩きますが気持ちいいです。また丘なのであちこちで、淡水河と八里と観音山がよく見えて綺麗ですよ。
漁人碼頭(ユーレンマートウ)

漁人碼頭は淡水河が海なる、ちょうどその河口にある観光用に開発された港です。
実は夕日の綺麗な淡水でも、ここで見る夕日が一番美しいのです。

よく整備されていて綺麗。遊歩道も結構長くてなかなかの雰囲気です。情人橋という白い吊り橋まわりが人気でして、週末はカップルで溢れております。いろんなアーティストのライブとか結婚記念の撮影とか、何か感じいいんですよ。

映画やドラマのロケ風景に出会えるかもしれません。しかし週末、祝祭日は人の多さが半端じゃないです。
情人橋を渡ったところ、ちょうど上の写真、ギターのお兄さんの後ろの建物の2階がレストランになっていますが、ここの海鮮料理は美味しいです。私が食べた中では特に海鮮チャーハンが非常に美味しかったです。
おすすめのルートなど
レンタサイクルで回る方法
もし天気が良くてそんなに暑くない時期であれば、レンタサイクルが超オススメです。
実は台湾は自転車王国で自転車専用道も結構整備されています。専用道をサイクリングで観光って、やみつきになるかもしれませんよ。
さて今回の淡水。自転車を借りるポイントは八里にもありますが、MRT淡水駅前のレンタサイクル店をご紹介します。駅を降りてまっすぐに淡水側の方に歩いてくればすぐに発見できます。

必要なものはパスポートあるいは免許証。また滞在先の名前・住所・電話番号が必要です。日本語が通じなくても目的がはっきりしているので、身振り手振りでなんとかなりますし、日本語の説明書も用意しています。


- 淡水→洋館見学→漁人碼頭→八里→フェリー→淡水
- 最強のつわもの用ルート(台北市の公営レンタサイクル店)
台北→関渡大橋→八里→フェリー→淡水→洋館見学→漁人碼頭→淡水→関渡大橋→台北多分60Kmくらいかな。完全に一日コースですね。天気で健脚ならメチャ楽しいと思ます。
レンタサイクルについては別記事で詳しく解説していますので、こちらも是非ご覧ください。役にたつと思います。
交通機関を利用して回る方法 一時間半の徒歩あり
淡水駅→海岸遊歩道と淡水老街→フェリー→八里→フェリー→漁人碼頭→バス→紅毛城→徒歩→各洋館→徒歩→淡水駅(またはこの逆コース。ちょっとしんどいですが、徒歩の場合恐らくこのプランが一番中身が濃いです)

交通機関を利用して回る方法 一時間半の徒歩なし
淡水駅→海岸遊歩道と淡水老街→フェリー→八里→フェリー→漁人碼頭→バス→淡水駅
バスを利用する場合
バス停で待っていてバスが来たら必ず手をあげましょう。私、つい日本の感覚で、手をあげ忘れ2度素通りされてしまいました。人がいないところほど忘れてはいけないことですね。
美麗的淡水 フォト・コレクション
写真集です。ぜひ覗いていってください。
最後に
実は、淡水老街まわりと八里だけで台北に帰ってしまうという方も結構多く、これは流石にもったいないと思います。歩いて発見や感動がある観光地です。それと、できたら平日の来られるのがオススメです。
週末や日曜祝祭日はほんとアベックを中心に人が多くてごった返します。台湾有数の観光地なのでしょうがないですが、それにしても半端なく人が多いです。

台湾と西洋の文化が融合したエキゾチックな街淡水、雄大な淡水河と夕日がロマンチックな淡水。海鮮のとびきり美味しい街淡水。
今回紹介した場所以外にも見所は沢山あります。ぜひ一度お越しください。新たな感動を発見するのはあなたです。
新鮮な魚介も待ってるよ〜。
淡水観光が終わったら帰りに温泉どうですか?
「花枝」(ホワジュー) 「イカ」です←台湾の夜市を歩けばこの単語を何回も見ますよ!
「花生」(ホワション) 「ピーナッツ」です←これも台湾の夜市を歩けば何回も見ますよ!
「花銭」(ホワチエン) 「お金を使う」(この場合「花」は動詞です)
どれも普通に使う言葉ですけど日本語の知識では想像がつきません。難しいですね。