目 次
- 1 ダイエットはお金で買えないし楽でもない
- 2 食欲と満腹感を司るホルモンと抵抗性
- 3 世の中にはダイエット不要な人がいる
- 4 皮下脂肪と内臓脂肪
- 5 肥満度指数(体格指数 Body Mass Index)
- 6 肥満は何故マズイのか?
- 7 ダイエットの本当の目的
- 8 糖質制限ダイエットの理屈
- 9 血糖値が高いと何故マズイのか
- 10 炭水化物不耐性
- 11 カロリー制限ダイエット系が失敗しやすい理由
- 12 糖質制限ダイエットが受け入れられやすい理由
- 13 糖質制限ダイエットの概要
- 14 糖質制限ダイエット 具体的な方法
- 15 糖質制限ダイエットで陥りやすい点
- 16 食べ物の工夫
- 17 私の実践方法
- 18 必要以上を追求しない
- 19 最後に
ダイエットはお金で買えないし楽でもない
毎日ネットを眺めていると、改めてダイエット関連の記事や広告が多いことに気づかされますね。今回話題の中心である「糖質制限ダイエット」や「炭水化物ダイエット」と呼ばれる方法がブームになっています。
今や地球規模で肥満が問題化していますが、肥満は多くの生活習慣病と関連しており、放置すれば身体的に考えてもコスト的に考えても良いことは何一つありません。
だから肥満解消は非常に大切なわけですが、ダイエットという名でまるでファッションのように扱われるのはどういうものなのでしょう。
過去からどれほどのダイエットに関する商品やサービスが世に出てきたでしょうか。それで事業をする人、それにお金を払う人。
共通項は商品であれサービスであれ、常に、短時間・簡単・労力を伴わない・辛くない・効果絶大。そして何十年。みんな世の中から肥満の人が減ったか増えたか知ってるわけですよ。
何か疑問を感じないのでしょうか?
私は決してグダグダ愚痴をこぼしたり文句を言いたいわけではありません。ただ一つだけ「ダイエットしてきちっとした成果を出したいのでしょ」言いたいのはこの一点です。
そして目的を達成するためには、派手な宣伝文句や写真から離れて、じっくり腰を据えて本質を理解した上で自分にあった肥満解消法を長時間実践して行かねばならないのです。
おそらく一番辛いのは「期間を決めてすること」ではない点だと思います。一年頑張って目標に達したから、明日からバンバン食うぞ。それでは意味ないんですね。努力の一年間は単なる徒労になります。
肥満解消はお金では買えないし楽でもありません。宣伝で何を言ってようが、これは事実です。それを理解した上で健康なボディづくりを目指す方は先を読んでください。
でもタイトル通り、本当に「誰でも出来る」し「驚異の効果」も特別ではありません。矛盾はしていないのです。・・本当にそうなのか???
食欲と満腹感を司るホルモンと抵抗性
そもそも本当に体が必要としている量だけを食べるという信号を出してくれたら、それを意思として認識して忠実に実行できるのであれば、誰も痩せる努力なんてしなくていいと思うんですよね。
ところが現実はそうじゃありません。メカニズムはあるけれど絶対的ではないんです。食べすぎても「絶対自動調節機能」が働くようにはできていません。むしろ食べ過ぎでメカニズムが変調したりします。
体内には食欲促進と食欲抑制というそれぞれを司る分泌物質、ホルモンが存在しています。
- 摂食促進分泌物:副腎皮質ホルモン、ノルアドレナリン、成長ホルモンなど
- 摂食抑制分泌物:レプチン、インスリン、セロトニンなど
「お腹が空いた〜」「満腹、もう食べられない」
つまり食欲を促進するホルモンと満腹感を知らせるホルモンですね。これらはどうも単純単一効果的ではなく複雑な作用を起こしているようですが、どう探してもきちっと説明された文献を見つけることができません。
「腹減った」もそうですが、「眠い」とか「疲れた」とか「おしっこしたい」とかいった生理現象を自覚させるシステムは本当に複雑でよくできていると感心する反面、何かもろさを感じます。
「もろさを感じる」という意識は大切だと思います。健康管理が必要という意識に繋がるからです。
さて、もう一つ理解をしづらくしている現象が抵抗性です。抵抗性はホルモンが本来持っている機能が十分に働かなくなる状態をいいます。いっぱい体内に放出されているのに効かない。
- インスリンが十分に働かなくなる状態はインスリン抵抗性
- レプチンが十分に働かなくなる状態はレプチン抵抗性です
不思議なことに多くの肥満の人は血液中の摂食抑制物質であるレプチン濃度が高いのです。なのに肥満ということはレプチン抵抗性で本来の機能が十分発揮されていないと考えられるのですね。
しかし、こういった症状は糖尿病のように不可逆ではなく、肥満を解消してゆくことで改善されていきます。やっぱり肥満解消は大事ですね。
世の中にはダイエット不要な人がいる
浪費遺伝子と倹約遺伝子
あなた、食べると太ります? 私は気をつけ続けないと必ず太ります、それもお腹ばっかり。なのにですよ、世の中にはいくら食べても太らない人がいるのです。
残念ながら原因は遺伝子にあります。残念でしょ、生まれたときから決まってるのですから。
その名をエネルギー浪費型遺伝子と節約し溜め込む倹約遺伝子といいます。
じっとしていても消費するエネルギーを基礎代謝と言いますが、浪費遺伝子を持つ人は1日当たりの基礎代謝量が約200kcal多いそうです。
どんどん消費するから食べても太らないという理屈です。200kcalは大きいですよ。ちゃっちゃっと歩いて散歩1時間分くらいですからね。年間散歩360時間分ですよ360時間分。
一方、倹約型遺伝子を持つ人はそうではない人に比べて1日当たりの基礎代謝量が約200kcal少ないそうです。このような人間プリウス型は、おそらく私もそうですが、200kcal分食べなきゃいいんでしょ。
当たり前のようにそれが実践できれば誰も苦労なんかしない。そして日本人は3人に1人がこの倹約遺伝子型だそうです。
倹約遺伝子型の人はさらに残念なことに内臓脂肪型肥満になりやすいのです。まさに以前の私のことです。
なんで節約して溜め込むんだと恨みごとの一つも言いたくなりますが、太古の大昔は倹約遺伝子型が有利だったのです。
何故なら大昔は生命維持に必要な食べ物すら確保が大変だったわけで、今食べ終わったら今度はいつ食料が手に入るかわからなかったんですよね。
消費を抑えて溜め込む方が生きていく上では断然有利だったのだということでしょう。
じゃあ、現在に至るまでいい加減時も経過しているし、そろそろ時代にあった遺伝子にならないのか?と疑問に思うのですが、遺伝子が変化するにはもっと膨大な時間がかかるらしいです。
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皮下脂肪と内臓脂肪
先に内臓脂肪型肥満という言葉が出てきました。
実は、体内に蓄積される脂肪には2種類あって、
- 体の浅いところ皮下に蓄積される脂肪と
- 体の奥内臓の周りに蓄積される脂肪です
フニャフニャメジャーを体に回して、ヘソを通る胴回りが男85cm以上、女90cm以上が内臓脂肪型の可能性が有ります。
CTスキャナーで直接調べた場合は、ヘソを通る断面における内臓脂肪の総面積が100㎠以上が内臓脂肪型と判定されます。
CTで撮った映像を見ると、体を巻く皮下脂肪とその内側にある内臓脂肪の位置関係が良くわかります。
またダイエットのリバウンドでついた脂肪はほとんどが内蔵脂肪型と言われています。
- 必要なエネルギー源が皮下脂肪
- 余分な脂肪が内臓脂肪
内臓脂肪がマズイとはどこかでお聞きになったことがあるでしょうが、その最大の理由は生活習慣病と密接に関係しているからです。
肥満度指数(体格指数 Body Mass Index)
今度はちょっと別の角度から。
肥満度を表す指数をBMIといい、その計算式は 体重(Kg)÷身長(m)の2乗 です。厚労省が示すBMIの健康値は年齢により少しづつ違いますが、概ね22程度です。
- 18歳から49歳 BMIの適正値は18.5から24.9
- 50歳から69歳 BMIの適正値は20.0〜24.9
- 70歳以上 BMIの適正値は21.5〜24.9
一方BMIが25以上になると、これを肥満と定義しています。「25以上」は年齢に関係ありません。
あなたもちょっと計算してみてください。どうですか、許容範囲に収まったでしょうか。糖質制限ダイエットを始める前の私は24でした。5年経った今は21くらいです。
また不思議なことにBMI標準値(22〜23)を下回って痩せていくと、やはり死亡率は上がることがわかっているんですね。むやみに痩せたらいいというものでもありません。
肥満は何故マズイのか?
それはすでに記述の通り直接死に結びつく病気に深く関係しているからです。
- 脳卒中
- 心筋梗塞
- 高血圧
- 糖尿病
- 脂肪肝
- 痛風
考えただけで恐ろしくなりませんか。それにプラスして
- 喫煙
- ストレス
- 運動不足
- 不規則生活
などが加わると、一層死の病が身近になってくるのです。
これらの病気は生活習慣病とも呼ばれ生活習慣と大きく関連しています。ですから生活習慣を見直し肥満体から脱却すれば、それだけ病気からも遠のくことになります。
生活習慣を見直そうと叫ばれる最大の理由がここにあります。
ダイエットの本当の目的
今まで、体内のメカニズムや肥満が及ぼす影響、エネルギーを蓄積しやすい体質しにくい体質、体内脂肪の種類、肥満の定義やその悪影響などについて述べてきました。
さてダイエット。ここまでくればダイエットは体調管理の一種であり、病気にかかりにくい体質を維持することだと理解してもらえるでしょう。
健康な変化の少ない肥満とは関係のない体型を維持するメリットは人生そのもののメリットです。前向きな考え方も積極的な行動も健康な体があってこそです。
確かに糖質制限ダイエットすると体型は良くなります。ファッショナブルな服をカッコよく着ることができます。その体型を維持できれば何年前の服だって着ることもできます。誰にとってもそれは嬉しいに決まってます。
誤解されそうなのでクドくなりますが、カッコよくなることの意義を一切否定していません。それはそれで大事です。様々なところでモチベーションになりえますし。
大事か取るに足らないことかと問えば、
- 健康な体調管理維持は大事
- 均整のとれたカッコいいボディも大事
両方ともとても大切なのです。
糖質制限ダイエットの理屈
やり方は簡単です。炭水化物・タンパク質・脂質という三大栄養素のうち炭水化物だけを食べないという方法です。
なぜ炭水化物なのか?
- 血糖値を上げるのは三大栄養素のうち炭水化物だけ
- 炭水化物を摂取すると血糖値が上がる
- 血糖値を下げるためにインスリンが放出される
- インスリンは余分な糖を脂肪に変えて脂肪細胞に蓄積する→太る
- 糖質を食べない→インスリン分泌が抑えられる→太りにくくなる
- その他のものは何を食べてもよく、カロリー制限もない
以上のような理屈です。
ですから糖質以外は何を食べてもいいわけです。しかもカロリー制限をしないので量を気にしないで食べられるのです。
シンプルでわかりやすくて、糖質類にさえ未練がなければ非常に取り組みやすくて続けやすい方法です。しかし、、後で述べますが落とし穴があります。
一口に糖質制限といっても
- アトキンスダイエットのようにほぼ完全に糖質を食べない方法
- 1日に一食だけ糖質つまりご飯やパンを食べる
- あるいは当初一定の期間とそれ以後を分けて考える
など実はいろいろです。
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血糖値が高いと何故マズイのか
- 「食欲と満腹感を司るホルモンと抵抗性」で述べたように太りやすくなる
- 血圧が上がりやすくなる
- 血液がドロドロになり動脈硬化を招く
- 糖尿病になりやすくなる(不可逆で一旦発症すると二度と元に戻らない)
高GI食品とグルコーススパイク
白ご飯のような高GI食品をダイレクトに食べると、急に血糖値が上がりインスリンが放出されます。
そうすると今度は血糖値が急に下がりますが、こういった繰り返しをグルコーススパイクと言って非常に良くない現象です。何が良くないのか。
- 頭痛・動悸・眠気などに襲われることがある
- グルコーススパイクは血管内皮細胞を傷つけることがわかっている
- 血管内壁の修復作業が詰まりの元になる可能性がある
- 結局、血糖値は高いままではマズイし、急上昇急降下の繰り返しもマズイことがわかります
それでも炭水化物を食べる場合は
炭水化物と血糖値の関係はよくわかっていただけたと思います。しかし、それでも「食べる」もしくは「食べなければならない」ことはあるでしょう。その時のために食べ方をお話しします。
一番最後に回す。これがコツです。おかずを先にいっぱい食べて、それからご飯です。
よく理想と言われているのがパスタ料理です。パスタをオリーブオイルでコーティングし、その上にたっぷりのソースを絡めるので、理屈はご飯の食べ方と全く一緒で、血糖値の上昇が緩やかになります。
心がけるポイントは「穏やかな血糖値の上昇」です。
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炭水化物不耐性
あなた、しょっちゅう食べるものは何ですか。
- おにぎり
- サンドイッチ
- カップ麺
- ハンバーガー
それって全部炭水化物ですよね。あなたは知らず知らずのうちに炭水化物過多の食事になっていませんか。
この炭水化物を口に入れて消化吸収する過程でスムーズにいかないと、これを炭水化物不耐性と言って色々と症状を引き起こします。例えば
- 食後やたらと眠くなる
- ガスでお腹が張る
- 気分がすぐれなくなる、情緒が不安定になる
- 集中力がなくなる
- 血圧が上がる
- すぐに間食がしたくなる
滅茶苦茶にまずいでしょ。でも改善策は簡単なのです。炭水化物をたくさん食べなきゃいいのです。→糖質制限ダイエット
限界
身も蓋もない話ですが、糖質制限ダイエットは決定的だと言えるほどの理論かどうかはわからないと実は個人的には思っています。
最大の理由はサンプルが少なすぎるところにあります。せめて一人30年くらいのサンプルが多数あれば説得度も俄然変わってくるのですが(海外で数百人数年程度の実験はあります)。
また知識を得る上での話ですが、学者の説は背後についているスポンサーによって大きく変わる可能性があるし、商品化している会社の説明はそもそも最大利潤の追求を目的としていることを割り引いて理解しなければなりません。
媒体の記事には必ずソースがあるので、どう色が付いているのかを確認しなければなりません。自分の理解力にも限界があります。
以上からあんまり真正面から詰めて考えると実行が覚束なくなってしまいます。
どうして「安定した実行を続ける土台」を作るかですが、貪欲に知識吸収はするのですが、しかし反面、あまり細かいことは考えず割と最大公約数的なものを信じて、年に一回の健康診断の結果をモニタしながら納得しつつ、みたいな感じです。
カロリー制限ダイエット系が失敗しやすい理由
ダイエットを継続できない失敗理由の一番大きなものは、特に長年ダイエットの主流であったカロリー制限ダイエット系では
- お腹がすいて我慢できない
- カロリー計算が面倒くさい
- 一食置き換え食品の量が少なすぎる
- 結果が出る前にリバウンドしてしまった
というようなことではないでしょうか。一番の難点は毎日空腹と戦わねばならないので、これが想像以上に厳しくて続かないのでしょう。
本来は摂取カロリーが使うカロリーより少なければ確実に体重を落とせるのですが、きちっと実感できるまで続けることが難しい、あるいはある程度続けられてもリバウンドしてしまうのです。
ですよね、「腹が減っては戦ができぬ」とか昔の人は言ったそうですが、空腹には勝てないのです。それが結論です。
糖質制限ダイエットが受け入れられやすい理由
- 単純で解りやすい
- 空腹と戦う必要がない
- 割と短期間で結果が出やすい
- 結果的に続きやすい
「カロリー制限ダイエット系が失敗しやすい理由」を「空腹には勝てない」と結論づけました。そしてこの4項目ね、結構理想的に写りません?
理想的かどうかはともかく、余計な商品を買う必要はないし、ひもじい思いをしなくていいことは確かです。
あとは主食としているものにどれほど執着しなくなるかならないかが勝負の分かれ目ですね。糖質依存度が高いと自覚のある人は注意深く進めたほうがいいです。
糖質制限ダイエットの概要
先にも書きましたように炭水化物や糖質を摂取しないダイエットです。簡単に言えばそれだけです。しかし何の計画性もなく、今までの食生活を無視していきなり主食なしというのは無茶です。スロースタートでいきましょう。
既に書きましたように、炭水化物を含む糖質には強い依存性があると言われています。ということは安易に糖質制限をするとリバウンドの可能性があるということです。
ですから体調の様子を伺いながら、リバウンドしないストレスの溜まらないように進めていきましょう。
食生活の変化はどちらにしてもストレスの元なんです。なんの抵抗もなく飛び立ち安定飛行をするというわけにはなかなかいかないでしょう。
だから少しは勝負しなければいけないけれど、できるだけ振り出しに戻らぬように注意深くしましょうということです。
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糖質制限ダイエット 具体的な方法
- でんぷん質なもの糖質なものを食べない
ご飯・パン・麺やパスタ・缶コーヒー・ケーキ・ジュース・ドライフルーツ・トランス脂肪酸(マーガリンなど)・ビール・醸造酒 - 最初は三食の内どこか一食で主食(ご飯やパン)を抜く
- その分野菜や魚・肉を摂る
- 様子を見て続けられそうならもう一食から主食を抜く
- この時期一番大切なのは糖質依存からの脱出
- 体重チェックを欠かさずにする
- もし体重が増加しているなら食べる量を減らして調節する
そうして糖質依存脱出が進むと不思議ですがあまりおなか一杯食べようとする意識がなくなってきます。それと同時に間食や甘いものへの欲求もなくなってきます。
この状態が当たり前なるかどうかが成否の分かれ目です(⇦最大のポイント)。急ぐ必要はありません。1年くらい同じ状態で様子を見て、無理なくさらなる前進に自信が持てるようになったら全食で主食を抜きます。
一番声を大にして(字を大きくして?)申し上げたいのは、失敗しないように、よく自分を観察しながら注意深くやっていくことが肝心という点です。
ウエイトサイクリング
ダイエットの最中にリバウンドが来てまたダイエット開始してリバウンドが来て、これの繰り返しをウエイトサイクリングと呼びます。ウエイトサイクリングを起こさないためには、決意もさることながら、無理を最小限にすることがものすごく大事です。
- 「無理を最小限に工夫して続ける」意識
- 「無理だと感じてすぐにご飯食べる」意識
は当然ですが、意識の本質が違うので、これからスタートする方はこの辺をよく理解して成功くださいね。
後で述べますが、実は私は5年の継続期間で「全食完全主食抜き」はやっていません。理由も書きます。
糖質制限ダイエットで陥りやすい点
- 知らず知らずのうちに無意識に糖質を口にする
例)ジャガイモ加工品であるポテトチップスやポテトサラダ。ジャガイモはデンプンそのものです
例)野菜ジュースのつもりが果物ジュースがたくさん含まれていた - 摂取総エネルギー量を落としてしまう
主食を抜くことで摂取総エネルギー量を落としてしまうと弊害が出てきます。なので、野菜や魚や肉でその分を補いバランスを崩さないことが大切です。 - ビタミンやミネラルの不足
主食を抜くことでビタミンやミネラルの不足を招かないように、野菜や魚や肉を摂取して補いましょう。 - 便秘
食べる量を落とすと便を作る量が減る或いは便秘になる可能性があるので、安定した状態になるまでは量質ともに工夫した食事を心がけましょう。発酵食品を積極的に摂りましょう。
食べ物の工夫
主食を抜くのは程度の差こそあれ大変でしょう。それだけに継続できるような工夫が必要になってきます。
何を食べていいかどんな料理がいいかわからないという方がいますが心配いりません。食べられる食品はいくらでもあるし、それを使った料理も沢山あります。
野菜も魚も肉も卵もOKなのですからなんでも作れるでしょう。ただし、コスト的には主食ありの場合よりは必ず上がるでしょうね、ここは辛いところです。
最初は自分なりの勉強ノート的なものでアイデアを書き留めていったほうが持続的な具体性が出てきていいかもしれません。
下にも書いてますが豆腐関連メニューを多く持つとものすごくいいと思います。ボリュームと豊富なタンパク質。大豆食品の豆腐と納豆は超必需品です。
もし間食がやめられなければ糖質に関係ない食品、おかきやチョコや大福とかじゃないく、ナッツ類(無塩)やチーズなんかを食べるようにします。どっちにしてもコストは上昇しますね、ここだけ辛い。
私の実践方法
ダイエットを始める前の状況と動機
実行して丸5年が経過しました。当時の体重は70kgで身長は172cm。特にデブというほどでもなかったのですが、以下の二点が気になって禁酒とともに糖質制限ダイエット実践しました。
- 中性脂肪値約1,000mg/dl
- 内臓脂肪型肥満
特に中性脂肪値約1,000mg/dlは感覚的にはありえない値というか許せない値で、かかりつけの医者には「こんだけ酷いと遺伝かも」とか脅かされる始末で、どうしても下げたかったのです。
内臓脂肪型肥満については家族や親兄弟にまで「お腹が出てきた」と口うるさく言われて嫌だったこと。またそれ以上に血管が詰まって病気になるのが相当に怖かったことは大きな動機になりました。
夕食のご飯抜きからスタート
私はほぼ好き嫌いがありません。何を食べても美味しいと感じます。もちろん主食も大好きで、ご飯・パン・そうめん・蕎麦・餅・ピザ・パスタ、ぜ〜んぶ大好きです。
なので一食だけとはいえご飯を抜くのは辛いかなと当初は考えていたのですが、実践してみると不思議と全くそういうことはありませんでした。
朝6時過ぎに起きなくてはならないので、必然的に夜更かしはできないことになります。夕食を食べてから寝るまでの時間が結構絶妙だったのかもしれません。
「小腹がすいてきた」とかなる前に寝てしまうスケジュールというか毎日のサイクルは良かったと思います。
そしてダイエットしようと思うに至るプロセスが自分の中では自然で、結果としての決意も強かった気がします。
メニューに積極的に入れているのは豆腐です。ダイエット中の食事でボリュームは大事ですからね。野菜炒めに入れても、魚と一緒に炊いても、どうしても美味しいので大好きです。
特に体重計に乗ることもなく一ヶ月が経過しました。
今のルーティーンに落ち着くまで結構試行錯誤をしています。食事はともかく、深酒はしないのですが飲酒が友だったので、休日だけの友にするまで時間がかかりました。
また、以前は結構運動重視派でそちらに偏りがちな考えでした。有酸素運動さえしていれば大丈夫とばかりにジョギングのみを(食事も睡眠もあまり重視しないで)繰り返してました。
別記事にも書いていますが、結局今のバランスに落ち着いています。
(→健康ダイエットは運動の継続と食事の管理でのみ実現できる!!)
健康に生きてゆくためには適切な運動と睡眠がどうしても必要です。ダイエット命ではなくそれを含めた健康生活持続への努力が何より大切だと思うのです。
朝ごはんも抜く
夜ご飯抜きが順調に推移したので朝ごはんも抜いてみました。しかし、これも特別な困難がなく続けることができました。
続けることができる最大の理由は、心の問題を置けば、量の制限にこだわらなくても良いのが一番の要因だと思います。
つまり空腹を我慢しなくてもいいからです。
そして、以前は結構ご飯をばくばく食べていたのですが、糖質依存症という程の症状が出てないのが有難くもあり不思議でもあります。
「どうしても炭水化物を食べなきゃ死ぬ〜」ってならないんですよ。
超食
ここで、私が続けている朝食メニューを紹介します。糖質制限ダイエットの開始とともに、多少変化はありますが、だいたいこんな感じで続けています。
- じゃこと納豆ともずくとメカブを混ぜ合わせたもの
- ゆで卵1個
- りんご中玉半分
- KAGOME「野菜1日これ一杯」をマグカップ一杯
- プロテイン30gとクエン酸5gを水に溶かしたもの(クエン酸についてはこちらをどうぞ→クエン酸の凄すぎる6つの効果 簡単な飲み方と元気を保つ摂取量)
私にとってはこの組み合わせがスーパーで、朝食=超食になっていると自覚しています。誰も褒めてくれないので自分で褒めてます「よくこんな組み合わせを見つけたね」と。
昼食ご飯は抜いたり抜かなかったり
朝夕ご飯抜きで、昼は弁当にご飯をお米0.5合分入れたり全く入れなかったりと、結構ゆるいです。
漠然とですが、全部完全抜きはどうかな? という疑問もあったのでそうしてますが、特にご飯が食べたいというわけでもありません。
弁当に意識してよく入れているのは、青菜のおひたし、ひじき、皮なし鶏肉なんかです。
経過
私が最も注目しているのが健康診断結果の推移です。この「推移」の継続確認が非常に大切だと思います。なので一番の手がかりになる血液検査は多項目にしています。
そうして一年間続けた結果、あっさり全項目が許容範囲に収まりました。脂肪肝も指摘されていましたが、これもあっさり元どおりになりました。
何よりも体重があっさり落ちました。62kg前後で非常に安定継続しています。人は「痩せたな」というけれど、自分ではゲッソリ感は全くありません。
ラッキーな部分もあります。幼少から「間食は良くない」と母に言われ続けてきたので、「魔がさす」みたいな間食はしなくて済みました。
また体型以外の自覚できる変化として、炭水化物をほとんど食べなくなって
- 満腹を追求しなくなった、だから毎日そんなに無茶食いはしない
- 胃痛がなくなった
- 朝から仕事ができるようになった
- 便通が良くなった
- おしっこが臭くなった
上記二点は糖質制限ダイエットをやっている友人も同じことを言っていました。そして漠然としたものですが体の快調感はありますね。
もちろんご飯やパンに対する欲求が全然なくなったわけではないし、毎日の運動が「嫌だな」と思う日もあります。
でもダイエット成果は好健康状態はスタートからある地点まで来て「達成したから終了」とはいきません。常に同じ努力を継続しないと、いとも簡単にダメな体に戻ってしまいます。
これからもず〜っと努力を続けて健康診断の結果をチェックしての繰り返しを続けて行きます。努力を努力と感じなくなったら一番ですけどね。
あっそれから、おしっこの臭いは嫌だけれど心配はしてません。たぶんタンパク質系、ケトン体か何かの仕業でしょうか。
何れにしても、体重を含めた多項目のデータの年次変化をエクセルで追っているので、何かがあれば数値変化になって出てくると理解しています。
大成功でしょ!
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必要以上を追求しない
読んでいただいて感づかれたかもしれませんが、ギリギリの糖質制限を実行してはいません。
調味料なんかは糖質が含まれていても、或いは外食で、料理に明らかに砂糖が使われていてもほぼ無頓着で、上記の通りお昼にはご飯を食べることもたまにあります。
醸造酒はやめましたが蒸留酒は時々飲みます。
結局何を基準にして判断しているか、ということですよね。それは繰り返しになりますがデータです。
毎日チェックしている体重や体脂肪率、年に一回の健康診断のデータ。こういったものの推移で判断しており、許容範囲内に収まっていれば、それ以上を追求する意味はないと考えています。
挫折派やその反対の超追求派もおられるようですが、私は目的が達成できていればそれ以上を望みません。そんなところに美学を感じたりもしません。他にやるべきことは一杯あります。
失敗も危険もない
ただし、ここに書かれていることを十分に理解して実践してくださいね。
相手にするのは超複雑な自分の体です。しつこいくらい
- 様子を見ながら
- 無理しないで
と述べています。また、血液検査の結果を中心にデータを時系列的につけていって、変化を把握する必要性も書いています。
失敗しないように注意を払っているのです。変化をチェックできるようにデータを記録しているのです。ここのところをよくよくご理解ください。
決して難しくはないし誰にでもできるけれど、ルーティーンをしっかり抑えることと、とにかく根気がいるのです。
それなのに、「危険」はともかくとして、実施して1〜2か月経つか経たないかで「リバウンドが来た」と言ってはバクバク甘いものを食べてコーラをゴクゴク飲むような方は、はるか以前の問題です。
ダイエット法を間違えると内臓が悲鳴を・・
もう十分に御理解をいただいたとは思いますが、「体重を落とす」事だけしか見ずに無茶をすると、体内ではよくない変化が出てきます。内臓が静かに小さな小さな声で大きな悲鳴をあげます。
最後に
糖質制限ダイエットは目的ではありません。
ダイエットにしても運動にしても、それ自体は目的でもなんでもなく、単なる手段です。
手段に変なこだわりを持ってリソースを無駄に消費したり、或いは、目的意識がすぐに希薄になって、やったりやらなかったり。そうなってしまうと本質からずれてしまい、本来の目的が達成できなくなってしまうと思います。
本来の目的とは健康体を作り維持してゆくことです。
そのために手段を安定的に実行し、結果としてのデータを冷静に見つめ、もし手段の変更が必要なら変更する。plan→do→checkの繰り返しです。
もう一つ大切だと考えるのは貪欲な知識の吸収です。医学は日進月歩なのでどんどん新しい知識を吸収して、役に立つ実践できそうなものは取り入れる姿勢は大切だと思います。
友人の中には「お前はそんな禅僧の修行をするために生きているのか」という奴もいます。それはそれ、そういう考え方も全然OKです。
自分が正しいとか間違っているというような意識がそもそもありません。ただ、何にせよやるんだったらきちっと自己管理して納得できるようにやりたい、中途半端は無意味・時間の無駄、それだけです。
こんな長文、もし、あなたがここまで到達してくださったのなら、余程ご自分の健康に関心がある証ではないでしょうか。
本当にそうなら、是非ご自分にあった方法を見つけて諦めないで続けてください。この記事が何かの足しになればとっても嬉しいです。一緒に頑張っていきましょうよ。
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