究極の選択:トロッコ問題とパラドックスが語る倫理の謎

「トロッコ問題」とか「トロリー問題」と呼ばれる有名なパラドックスがあります。提起されたのが1967年なので割と新しい問題ですね。

この記事は、問題解説をChatGPTにしてもらい、それに対して再質問を繰り返す中で疑問点を指摘し、遂にはChatGPTをギブアップさせられるか?という内容です。

祥子
スーパーなChatGPTに対して凡人のあんたが何をおこがましい
藤原
ま、ま、それは確かに真理ですよね。でも、どこまで食いついていけるか?って読んでみるのもありかもしれませんよ。

トロッコ問題とは?

動力源のない「トロッコ」ではなく電気で走る「トロリー」が正しい訳っぽいですが、日本ではもう「トロッコ」で定着してしまっているので「トロッコ」で通します。

では前提となる物語を簡単にお話します。

制御不能になったトロッコが猛スピードでこちらに近づいてきます。このままでは、その先で保線工事をしている5人が轢き殺されてしまします。

偶然にも、トロッコと保線作業員の中間地点に有る線路の切替ポイントの前にあなたが立っています。

もし、あなたがポイントを切り替えるならトロッコの進路が変わって5人の命は救われます。ところが、切り替えると、今度はその先で保線作業をしている別の作業員1人が轢き殺されます。

ここであなたはポイントを切り替えるべきか否か?という問題です。

要約すると、5人を助けるためなら1人を殺してもいいのか?という問題を提起しています。

功利主義なら5人を助ける。義務論なら何もすべきではない。一般的にはこんなふうな解説がされているようです。

さて、この問題に対してChatGPTと私はどうせめぎ合うのか?

 

ChatGPTはどう判断する?

私の質問

トロッコ問題について、あなたはどういう行動をとりますか?

ChatGPTの返答

私はAIであり、実際の行動を取ることはできません。しかし、トロッコ問題は道徳的なジレンマを提起する哲学的問題であるため、その考え方や解決策について議論に参加することはできます。

(トロッコ問題の説明なので省略)

この問題は、個人の道徳的価値観や、利益の最大化(功利主義)と個人の権利や義務(義務論)といった倫理理論の違いを考慮することが重要です。

私自身は感情を持たないAIであるため、どちらの選択肢が優れているとは断言できません。どの選択肢が適切かは、あなた自身の道徳的価値観や倫理観によって異なります。

私はあなたが選択を行うための情報や考え方を提供することができますが、最終的な決定はあなたが行うべきです。

藤原
行動することも判断することもせず、「それはあんたがすべき」と来ましたね。なるほど。これに対して、私はどう返したか?

 

5人の命と1人の命は同等か?

私の再質問

「最終的な決定はあなたが行うべきです」まぁそれはそうだとして・・・実際問題、5人の命と1人の命は同等なのですか?

ChatGPTのアンサー

人間の命の価値は非常に複雑で主観的なものです。哲学や倫理学の観点からは、すべての人間の命は同等の価値を持つと主張する立場もあれば、状況や関係性によって命の価値が変わると主張する立場もあります。

トロッコ問題の文脈では、多くの人が5人の命と1人の命を同等とは考えず、より多くの人を救う選択肢を選ぶことを合理的とみなすことが一般的です。

これは、功利主義の観点からは、より多くの人の幸福や利益を最大化することが目的であるため、5人の命を救うことが適切な選択肢だと考えられます。

しかし、他の倫理理論や観点からは、命の価値は単純に数では測れないとする立場もあります。

例えば、義務論の立場からは、他人に対する義務や権利を尊重することが重要であり、積極的に1人の命を犠牲にすることは許されないと考えることもできます。

命の価値をどのように評価するかは、個々人の価値観や文化、宗教観によって異なります。

最終的に、どのように命の価値を決定するかは、あなた自身が選ぶべきです。私は、あなたが自分の価値観や倫理観に基づいて考えを深めるための情報やアイデアを提供することができます。

藤原
非常にもっともらしくて、読み流すと「確かにね」となりそうですが、私は満足せず、更なる追い込みをかけます。それにしてもChatGPTは判断しないですね

 

一人の命対地球の全員の命

私の再再質問

もっとシビアに条件設定した場合も同じように言えますか? 例えば、一人を見捨てれば残りの地球人全員が助かるが、一人を助ければ他の地球人は全滅するという状況ではどうですか?

ChatGPTの解答

このようなシビアな状況下では、道徳的なジレンマはさらに困難になります。しかし、基本的な考え方は同じで、個人の価値観や倫理観に基づいて選択を行うことが重要です。

この場合、一人を見捨てることで地球人全員が助かるという選択肢は、功利主義の観点からは非常に合理的と見なされるでしょう。

なぜなら、その選択によって最大数の人々の幸福が保証されるからです。

しかし、これは一人の命を犠牲にするという重大な結果を伴うため、義務論や権利論の観点からは、この選択が正当化されるかどうかは議論の余地があります。

他方で、一人を助けることで他の地球人全員が犠牲になる選択肢は、多くの人々にとっては受け入れがたいものである可能性が高いです。

しかし、極端な状況下でも個人の権利や尊厳を尊重すべきだと主張する立場も存在します。

このようなシビアな状況では、どの選択肢が適切かは依然として個人の価値観や倫理観によって異なります。

私はあなたが自分の価値観や倫理観に基づいて考えを深めるための情報やアイデアを提供することができますが、最終的な決定はあなたが行うべきです。

藤原
尚もChatGPTは一般論を説いていますが、そうは出来ないようにとどめのバズーカ砲をぶっ放します

 

地球上の全員が消えたら全てが意味を失う

私のバズーカ砲

それは流石におかしいでしょう。思考遊びが出来ぬように条件設定をしたのに、あなたにはそれが伝わっていません。

一人だけを残す選択をした場合、それは人類が滅亡することを意味するのですよ!!!

子孫を残せないのが確定するのだから。

100%人類が消えるとわかっていても、尚一人を残すなら、繰り返しますがそれは人類消滅の選択だから、哲学も義務も権利も個人の価値も倫理観も、何もかもが無意味になるのって理解してるんですよね???

藤原
さあ、最高のチャットAI、ChatGPTはどう切り替えしてきたか?

ChatGPTの手のひら返し

おっしゃる通り、私が以前の回答で提供した情報は、あなたが提示したシビアな状況を十分に考慮していませんでした。お詫び申し上げます。

あなたが提示した状況では、一人を助けることが人類全体の滅亡を意味するので、選択肢は非常に明確になります。

この状況では、一人を犠牲にして地球人全員を救うことが、人類の存続や未来のために最善の選択となります。

個人の価値観や倫理観を捨てることになるかもしれませんが、このような極端な状況では、人類全体の存続という大きな目的が個人の権利や義務を凌駕すると考えられます。

最善の選択は、地球人全員を救い、人類の存続を確保することになるでしょう。

このような状況を考慮することは、道徳的ジレンマや倫理的判断に関する議論を深める上で重要です。私が提供できる情報やアイデアがあなたの考え方や意思決定に役立つことを願っています。

 

いきなりの方向転換?

返答のどこかに「たとえ人類が消滅しようとも・・・」みたいな行が入ってくると予想してたのですが、見事に期待が裏切られました。

こんなに完全に手のひらが返るなら、その手前の段階で何らかの示唆があってもよさそうなものなのに全くなかったのです。

ほぼ同義の質問を2回しており、一回目の解答ではそっち方向への思考が全くなくて、2回目では完全に180°方向転換しています。

なんか、非常に大きな違和感を感じます。

結論が真逆になるにしても、思考の変化のプロセスみたいなものがあるはずなんですけどね。「さっきまでの主張は全く記憶にございません」と言っているような不自然さを感じます。

ここから推測できることの一つとして、ChatGPTはあんまり思考が広がらないのかな?ということですね。

であるなら、ChatGPTへの質問でより適切な解答を望むならば、多面的な条件をできる限り多く入れておくのがいいのかな!?なんて考えます。

勿論すべてのケースにおいて同様だとは言えないでしょうが。

あなたは今回のやり取りを通じて、何をどのようにお感じになりましたか?

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