目 次
既に紹介した場所と今回紹介する場所
この記事では、海辺の古町である安平と、素晴らしい自然が保護されている四草をご紹介します。
安平の有名スポットにつきましては既存の記事でご説明しております。どんなところをご紹介しているかというと・・・
- 安平老街
- 安平古堡
- 安平樹屋
- 德記洋行
この4スポットを以下の記事で。
また、炸蝦捲と担仔麺で有名な安平の食堂
- 周氏蝦捲
につきましては以下の記事で。
次に、安平にあるカラスミの製造直売の名店
- 吉利号烏魚子
につきましては、以下の記事で。
以上それぞれの記事でご紹介しておりますので、合わせてお読みください。
さて、今回の記事では新たに、安平地区の歴史的な7スポットと夕日が美しい海辺の2スポットをご紹介します。
台南の歴史は安平から始まると言っても過言ではありません。それだけに多くの歴史的に価値のある建物も多いのです。
反面、観光客が多く集まるスポットは紹介済みで、この記事での紹介場所はどちらかといえば地味かもしれません。
でも、私は実世界でいつも申し上げています。旅行社が取り上げるところ、ネット上で多く紹介されているところ以外はつまらない価値がないと思うのは大きな間違いです。
個々が持っている感性は何に反応するかわからないし、行ってみてその存在意義や価値が初めてわかるという事もよくあるのです。
それからもう一つ、安平地区の北隣にある四草観光についても詳しくお話しします。
四草地区は、台湾で第8番目の国家公園である台江国家公園内にあって、特に、水路の両側にマングローブが密生して頭上にまで覆いかぶさっている四草緑色隧道の写真で有名ですね。
まあ現地に行って(四草緑色隧道筏には乗らず)遊覧船に乗ってみてください。非常に雄大な四草独特の湿地帯で、しっかりと自然保護がされており、貴重な水鳥の観察なんかもできて、他では味わえない独特の自然を満喫できます。
美しい台湾の中でも台南には台南にしかない独特の自然があるんですね。一度ご覧になれば、心の中にしっかりと感動が刻まれるはずです。
では、早速各スポットのご紹介に入りたいところですが、その前に、市内中心部からやや外れるので、まずは交通手段についてご説明から入りましょう。
交通手段
自転車
好天率の高い台南の観光に、普通に健脚であれば、安平巡りに自転車は最適です。
以下の記事にその件を詳しく述べていますので参考にしてください。(「台南観光スポット巡りは自転車で」の項)
尚、台南のレンタサイクルであるYouBikeは安平地区にステーションがないので、乗り捨てができないことを覚えておいてください。
別の記事中で申し上げている通り、台南ではホテルで借りるのが一番だと思います。
タクシー
タクシーを利用する場合は、ホテルに頼んで半日契約交渉などをするのがいいと思います。単発では次の移動に困ってしまいます。
安平にせよ四草にせよタクシーを拾うのは至難です。
一応、基本料金を載せておきます。
台南市タクシー料金
- 初乗り:85元(日中1.5km・夜間1.25km)
- 距離加算:5元(250mごと)
- 時間加算:5元(日中3分ごと・夜間2分30秒ごと)
バス
一日でスポットを複数箇所回るのに、バスは便利で不便です。事前に時刻表やルートをよく確認して、できるだけタイムロスを少なくすることが肝心です。
今回利用できるバスは行き先により6本です。紹介スポット名称と停留所名、そしてバスの番号を一覧表にしました。
次にそれぞれのバスの路線図と時刻表のリンクを貼りますので必要に応じてタップし、リンク先で確認してください。
路線番号の別路線図と時刻表
リンク先(大台南公車)の見方
画面上右側のメニューをタップして目的の場所に飛びます。
時刻表に平日(平日班表)と休日(暇日班表)がある場合は、タップして必要な方を見ます。
料金は一律18元で先払い。お釣りが出ないので前もって用意。
でもバス派の人はICカード(悠遊卡or一卡通)を駅かコンビニで調達して使った方が便利です。(というかほぼ必携。参考記事「悠遊カード購入の必然性」)。
BusTracker Taiwanというスマホアプリがあると滅茶苦茶便利です。インストールしてすぐ使えるものではないので、リンク先に詳しく説明してあります。
さて、交通手段もバッチリ理解できたところでいよいよ観光スポットの紹介へと進みます。
漁光島
台南の海側の地名で、一鯤鯓・二鯤鯓という風に「鯤鯓」という文字がよく使われます。漁光島は三鯤鯓(サンクンセン)です。
「鯤鯓」の意味ですが、「鯤」は想像上の大きな魚若しくはクジラで、「鯓」は身です。なので合わせると、「巨大魚の身」とか「クジラの身」という意味になります。
台南に多くある砂浜の形状からそういう名称にされたということですが、想像力が豊かですね。
さて、漁光島の砂浜は夕日が綺麗なスポットとして有名です。ここは日本人向けの観光案内にはあまり載っていないので、結構穴場かもしれません。
日没時の空が分厚い雲に覆われていればどうしようもないのですが、晴天率の高い台南ではそんなに期待を裏切られることはないと思います。
私も綺麗な夕日を見ることができました。それにしても我ながら夕日写真の下手な事、流石に嫌になりますね^^
移動手段は、バスだと2番を使うのですが、本数が少なく且つ日の入りの時刻と合わせる必要があるので、実質的には利用が難しいです。
自転車かタクシーでしょうね。
夕日が見える時間帯には若い男女のカップルやカメラ愛好家たちが思い思いに楽しんでいます。
私が行った時はちょうど萬龍宮の大典をやっており、それ用の船や簡易宮が作られていて、これ目当てのカメラマン達もたくさん来ていました。
宮の周りでは爆竹がポンポン破裂し、空には花火が上がっていました。
そして、まさに日が海に落ちようとする瞬間、船越しの夕日に向かって多くのカメラがシャッターを切っていました。この夕日は本当に印象的でした。
漁光島
- 住所:台南市安平区漁光路114号
- バス:2番、濱海站下車(もしくはバスが沢山ある億載金城から歩いてくる方法もあります。約15分)
- 台南の日の入り時刻確認はこちら
- (日別)交通部中央気象局
億載金城
名称についてですが、元の名を「二鯤鯓砲台」といい、責任者である沈葆楨が城門上の扁額に「億載金城」と揮毫したので、通称として「億載金城」と呼ばれるようになったのだと思います。
「億載金城」って字面が凄そうですが、その意味するところは「億年経っても崩れない鉄壁の城」くらいの意味でしょうか。
完成したのが1876年で、日本が台湾を統治し始める約二十年前です。何でその頃にここに砲台が?ですが、実は明治政府が台湾出兵を行い、清国がそれから守るためだったのです。
そして、出兵の口実とされたのが「牡丹社事件」です。
1871年に宮古島の朝貢船に乗っていた住民66人が強風に流され漂着して台湾南東部に迷い込んだのですが、ここで54人が原住民のパイワン族に殺され、これを「牡丹社事件」といいます。
漂着した人たちはパイワン族の人たちに助けを求めたのですが、言葉が通じず誤解が重なって殺されてしまったということです。
その後、宮古島とパイワン族の人たちが完全和解するのに140年もかかっています。
この時明治政府は、消極的とはいえ一応台湾を支配していた清国に対し責任を追及しに行ったのですね。
ところが清国は「事件を起こしたのは化外の地(統治管理が及ばない場所)の民であり責任を負えない」と返したもんですから、「許せん」とばかりに出兵に至ったのでしょうか。
この事態に、清国は台湾に沈葆楨を送り、日本と交渉するとともに台湾府城を守るために二鯤鯓砲台の建造に着手しました。設計はプロスペ・ジケルというフランス人が担当しています。
周囲を堀で囲み海水を入れて砲台を守り、そして、堀の内側は高く盛り、この盛り土の上に大砲を設置したんですね。
主砲は砲身4.6m口径25.4mのアームストロング砲で海側に向いて三門配置されてますが、まあ近くで見てください、これは迫力あります。
中央部は低く、広い運動場のようですが、元は兵士の軍事演習を行った場所で、その中央には火消し用の池がありました(今は埋められている)。
また、城門に入る橋は、元は欄干のない木造の跳ね橋で、敵襲来の折には跳ね上げたのでしょう。
台湾の他の史跡でもよくありますが、ここも日本統治時代からだんだん荒れ果てていきました。
それを1905年に建設100周年として大規模整備が行われ、さらに1999年にも再修復されて、国定史跡となって現在によみがえってます。
ところで、地図で真上から見ると、北海道の五稜郭と良く似ていますね。この星型の城郭は火砲に対応するため、イタリアで生まれたものだそうです。なるほど。
億載金城
- 住所:台南市安平区南光州路3号
- 電話番号:(06)295-1504
- 入場料:50元
- 入場時間:8:00AM〜6:00PM(自4月至9月)、8:30AM〜5:30PM(自10月至3月)
- 定休日:なし
- バス:2番、14番、19番、77-1番
安平海関 運河博物館
億載金城から北のほうへ(安平老街の方)へ進むと、やがて台南運河に出るので、その上に架かる安億橋を渡ります。渡り切ったすぐ右側にあるのが安平海関 運河博物館です。
この辺はとっても風光明媚で、安億橋上から眺める安平港と反対側の運河、そして東に見える承天橋。また、安平海関から運河沿いに東に伸びる遊歩道の景色。
綺麗ですね。特にライトアップされた夜景が美しいです。これらは、台南市が相当力を入れて改善に取り組んだ結果であろうと想像されます。
さて、清時代から日本統治時代にかけては、長距離輸送や大量輸送は当然船が主力でした。
貿易船が安平港に荷揚げして街の中心まで陸送するのは大変な手間なので、清の時代に運河を作ったのですね。今は古運河と呼ばれています。
そして、日本統治時代に入ると古運河は埋まり(土砂の堆積か?理由は不明)、新たに現在も残る台南運河を作りました。
これに合わせ運河の入り口に作られたのが台南運河税関である安平海関です。いかにも日本統治時代のと思わせる建物と樹齢?百年の凄い巨木が印象的です。
実は、以前はもっと建物が綺麗で中にも入れました。大きな船の模型とか歴史上の資料なんかが展示されていたのですが、現在は建物の中には入れず、気のせいかやや放置状態に見えます。
でも十分当時の雰囲気は伝わってくるし、写真に収めたい風景がいくつもあるので、是非建ち寄ってください。
庭の裏には「安億橋下河底觀景步道」という、川下を通って橋の向こうに行ける歩道の出入り口があります。通路の両側に大きな写真パネルが貼っていて綺麗ではあります。
台南運河クルーズ
時代とともに使われなくなった運河に活気を取り戻し、新たな観光資源として蘇らせようと、台南市政府は橋や運河周辺を美しく整備してきました。
そして満を辞して2017年12月より台南運河クルーズ船が就航したのです。出来立てホヤホヤ。
船上から眺める港や台南の街並み、そして沢山の橋などは非常に美しく、十分に乗船する価値があると思います。
私は日本に帰国後知ったので未だ経験していません。次回行った時にナイトクルーズを経験したいと考えています。
橋が低く頭上すれすれを通過するところもあり、干潮満潮の関係で出港時刻は一定していないそうです。上の動画をご覧ください。
予約は宿泊先のホテルでしてもらうのがいいでしょうね。
- 乗船券販売サイト:台南好玩卡
安平海関 運河博物館
- 住所:台南市安平区安平路97-15号
- バス:2番・19番・77-1番・88番、「運河博物館」下車
安平蚵灰窯文化館
「運河博物館」バス停のある平生路をそのまま北上すると、突き当りが安平灰窯文化館です。
台南のカキ養殖は有名ですが、その殻を焼いていたところがここで、実際に使っていた窯や製造工程の説明、また貝にまつわる話や安平の歴史なんかも説明しています。
館内でもらったパンフを読むと、17世紀のオランダ統治時代には既に灰窯職人に関する記載があると記されてます。よって台湾地区に伝わる伝統産業なのだと。
さて、カキの殻を焼いてどうするのか?
はい、最終的に炭酸カルシウムを作るのが目的です。主に建築資材として利用していたのでしょう。我々の身近なところでも使われてますね、チョークとか運動場の白線とか。
またまたパンフを読むと、カキの殻が変化していくフローチャートが載せられていますので、これを和訳すると下記のようになります。
- 蚵殻→(加熱)→蚵灰(生石灰)→(加水)→熟石灰(消石灰=水酸化カルシウム)→(炭酸ガス吹込)→碳酸鈣(炭酸カルシウム)の出来上がり
蚵灰を作る窯の中は炭とカキの殻を交互に積み重ね、一番上に小石を並べて下から加熱するみたいですね。文化館の庭にある実際の窯は直径約4mでなかなかデカイです。
で、悲しいのはですね、日本語の説明が全くないのですよ。なのでどうしても理解半分消化不良になってしまいます。
でも、便利な場所で人もあんまりいなく綺麗なトイレもあるので、ちょっと一服目的でも寄ってみてください。
安平灰窯文化館
- 住所:台南市安平区安北路110-1号
- 電話:06-228-6836
- 入場料:無料
- 開館時間:9:30AM〜12:00AM、1:30PM〜5:00PM(毎月曜休み)但し窯のある庭はいつでも入れる
安平小砲台
台南運河に沿って北側を走る安平路の西の終点付近にあるのが安平小砲台です。
日本の江戸時代がもうすぐ終わろうという頃、1840年から1842年にかけて清とイギリスの間ではアヘン戦争が行われており、これに伴って作られたのが安平の砲台です。
安平の他にも多数設けられ、基隆ではイギリス船籍の輸送船が2隻座礁して乗組員がほぼ全員殺されるという事件があり、イギリス戦艦がのちに基隆の砲台を相当破壊したという話も残っています。
いずれにしても主戦場は清国本土であり台湾ではありませんでした。安平の近くでは、後でご説明します四草にも砲台が作られています。
今ある大砲は本物ではなくレプリカです。現在は国家三級古跡に指定されています。
湯匙山
安平小砲台のすぐ側、安平路を少し東に行くと、南側一帯が丘になっており沢山のお墓があります。
ここを湯匙山といい、オランダが一帯を支配しているときは、ゼーランディア城の支城があった場所でもあります。まさにここで鄭成功との戦いが繰り広げられたのです。
オランダ撤退後に、経緯はわかりませんが墓地となったわけですね。
嫌でなければ、台湾のお墓を知らない方は、一度ご覧になってもいいのではないでしょうか。
日本とはまるっきり形状が異なり、一つ一つのお墓の方向もバラバラです。方角がバラバラの理由は、亡くなった方夫々の風水に関係すると以前台湾の知人に教わったことがあります。
しかし、もともと土地が狭く土葬が困難になってきて、現在ではほとんどが火葬になっているという話です。
安平小砲台
- 住所:台南市安平区西門里安平小段1006-7号
- バス:2番・77-1番
夕遊靜苑-日式宿舍
安平小砲台から海沿いに北へ240mくらい歩くと、有名な東興洋行があり(現在全面工事中)、その北側に隣接しているのが日本式の住宅、夕遊靜苑-日式宿舍です。
日本統治時代の1919年、安平に台湾製塩株式会社ができました。この辺一帯は大きな塩の産地だったのですね。
そして、会社設立に伴い、多くの工場や倉庫や事務所や宿舎ができたのですが、ここに綺麗に残っているのは宿舎です。すごく状態がいいですね。
現在、皇尚企業股份有限公司を中心とする皇尚集団が管理運営をしており、この会社がここを「夕遊靜苑-日式宿舍」と命名しました。宿舎内部は解放されており、お土産ショップもオープンしています。
安平古堡のすぐ裏側にあり庭も綺麗になっているので、ちょっとした休憩場所として、インスタ用ショット撮影場所としていかがでしょうか。
この場所だけ周囲と雰囲気が違っていい感じです。東興洋行がリニューアルオープンしたらセットで行きましょう。
夕遊靜苑-日式宿舍
- 住所:安平区安北路233巷12号
- 電話番号:06-222-6181
- 営業時間:9:30AM〜5:30PM
- 入場料:無料
- バス:19番・88番・99番
- Facebook:夕遊-靜苑
夕遊出張所-安平分室
夕遊靜苑から北へ向くとすぐに安北路に当たりますが、その向こう左前方に見えるのが夕遊出張所です。安平古堡観光のついでに寄れます。
こちらも上の夕遊靜苑でご紹介した皇尚集団が管理運営をしています。やはり塩関連ですね。
建物は1922年に台湾総督府専売局の台南支局として建てられ、その後安平分室と改名されました。元は、安平分室の東に塩生成の試験工場、北に製塩工場と貯蔵庫、そして西側には倉庫が立っていました。
最盛期はさぞかし壮観だったでしょうね。
建物の状態が非常に良くて、日本建築が美しいです。
入り口を入ると、右側に手水舎があり、案内図と説明文があるのでこれに従い、とりあえず手を綺麗にします。
室内は塩をテーマにして、色々と取り揃えています。
一番目につくのは366色のバースデーカラーソルトですが・・・う〜む、占星術と関係性を持たせているのでしょうか? 綺麗だけれど、よくわかりません^^
その他、いろんな種類の塩や石鹸や美容関連など、結構多種多様で特色ある商品を揃えています。気にいる物があればお土産に買うのもいいですね。
店員の女性にバラエティーに富んだ食塩の違いを一通り説明してもらいましたが、その時は何も買わなかったんですね。ちょっと失敗。小さいのを何種類か買えばよかった。
さて、この辺一帯は大きな公園になるようで、将来の完全に完成した姿を見るのが楽しみです。
夕遊出張所や夕遊静泊、元安平税関や安平塩屋、その他のスポットを含めて、そういった場所から安平が誇る地場産業の製塩文化を、様々なアイデアを駆使して広め、安平の新しい観光資源に育てる努力をしているようです。
現状は道半ばといったところでしょうか。今後に期待です。
夕遊出張所-安平分室
- 住所:台南市安平区安平路古堡街196号
- 電話番号:06-391-1088
- 営業時間:10:00AM〜6PM(土曜のみ10:00AM〜7:00PM)、無休
- 入場料:無料
- Facebook:夕遊出張所
同記安平豆花
夕遊出張所を含む緑地一帯の西外れ、安北路沿いにある安平の代名詞と言える名店中の名店がこちら「同記安平豆花」です。
ここまで来て立ち寄らなかったら、日本観光に来て富士山見ないようなものです。
もう豆花といったら台湾スイーツの代名詞で、それこそ台湾中に星の数ほどお店があるのですが、同記安平豆花は超ピカイチと言って間違いないです。
豆腐プリンに甘い蜜をかけて、あと好きなトッピングをするって、それだけでしょ。そんなに味が違うものなの?
はい、違います。「流石」と書いて「アンピンドウホア」と読むくらい美味しいです。
しかし、こればっかりは食べなきゃ分かりようがない。安心の厳選材料のみを使用し、40年間愛され続けた老舗の味を是非ご賞味ください。
基本ラインは3つで・・・
- 白蜜と豆花
- 白蜜と竹炭豆花
- 濃厚ミルクと豆花
それに小豆、タピオカ、緑豆、レモンから一つをトッピングとシンプルメニュー。あとかき氷類もあります。
私が一番好きで何回食べても美味しいなぁと感じるのは、濃厚ミルク豆花に小豆をトッピングしたもの。
しかも、結構ボリュームがあって30元とか35元とかで安いんですよね(かき氷の値段は知りません)。
2号店が安平古堡の北側にあってこっちの方が行きやすいかもしれませんが、一度は創始店にお立ち寄りください。
同記安平豆花
- 住所:台南市安平区安北路433号
- 電話番号:06-391-5385
- 営業時間:9AM〜11PM
- 支払い:現金のみ(日本語メニューあり)
- バス:2番・19番・77-1番・88番・99番「古運河」下車
2番・77-1番「崇義社區」下車 - フェイスブック:同記安平豆花
観夕平台
この記事2つ目の夕日鑑賞スポット、観夕平台です。安平の一番西にあり、当然ながらそれより西はず〜っと台湾海峡です。
西向き・・・そう、サンセットビーチなのです。
砂浜を見ると如何にも夏休みは海水客で混雑するイメージですが、意外にも、遠浅ではないため危険で遊泳は禁止なのです。
先にも述べましたが、日没時刻の関係もあってバスで来るのはちょっと厳しいかな、と思います。
因みに、7月1日の日没が6時48分くらい、12月1日の日没は5時13分くらいです。美しさの点ではやっぱり冬の夕日でしょうね。
- バス:88番「觀夕平台」下車(下の安平灯台も)
安平灯台
観夕平台浜辺の裏側(北東側)には安平灯台があります。
実はこれ1965年に再建された灯台で、元は安平古堡にありました。時とともに砂州がどんどん伸びて海が遠くなったので1909年に当地にて建て直されました。
毎晩しっかりと船舶の安全航行に役立っています。
安平恋愛広場
安平灯台から真東に直線で450mのところに安平恋愛広場があります(上の地図に載ってますね)。
ここは特に観光客にアピールしているというよりも、地元の家族やカップルのためにロマンチックな場所を作った、みたいな感じです。
可愛いオブジェやなんやもあって、インスタ映えするかもと思いご紹介です。
- バス:2番・19番「臺南海事」下車
四草生態文化圏区
四草(スーツァオ)は台江国家公園(日本の国立公園)の中にあります。
4本の川が台湾海峡に流れ込んでいますが、長い年月にわたって水路が何度も変わり、周辺には独特の湿地帯が形成されました。
その結果、干潟に住む小動物や野鳥の格好の居場所となり、行政もしっかりと自然保護管理しているので人工的に環境が悪化する心配もありません。
四草生態文化圏の観光とは、まさにこの独特な美しさを持った自然を観察することがメインとなります。
水上体験
99番の「四草生態文化園區(大眾廟)」バス停から東へ100mほどのところに乗船券売り場があります。
コースは2種類あって・・・
- 綠色隧道竹筏(所要約30分):200元
- 台江観光船(所要約70分):200元
でも何故かインターネットで紹介されているのは「綠色隧道竹筏」ばかり。
細い古運河の両サイドからかぶさるようなマングローブの写真が有名で、というより四草はそれ以外の方が見所が多いのに、それのみの紹介しか見当たらないといっても過言ではありません。
しかも綠色隧道竹筏は狭く短い古運河の往復ですが、マングローブで両サイドから綺麗に覆われているのはごくわずかな場所だけです。
さらにこの筏、すし詰めにされるので、最前最後および左右のいずれかに座らないと、人の頭ばかり見ることになります。
もし四草に行かれたら、先に四草大眾廟を拝観されて、敷地の裏に回って橋の上から古運河を見下ろしてください。よく分かります。
ということで、私のオススメは断然台江観光船です。
四草湖から四草漁港(水路)を海の方へ下り、四草濕地をぐるっと見ます。その間、干潟の様子や密生するマングローブ、そして(季節にもよるでしょうが)多くの白鷺?その他野鳥も見ることができます。
台南名物の養殖筏やその上で釣りをする人たち。やがて、四草の交通利便性を劇的に向上させた四草大橋(向こうは直ぐ台湾海峡)を見ながら鹽水渓へ左折し登っていきます。
右手には安平の街並みや名所、そして前方には台南の街が。その間も絶え間なく見える湿地帯独特の美しい風景。
そして、十分に堪能したところで、四草へと引き返します。
さすが国家公園内です。船でぐる〜っと遊覧すると、自然がきちっと保護管理されている様子がとってもよくわかります。
もうですね、この遊覧をしないなら「何しに四草まで来たん?」と言いたくなるくらい価値ある70分値打ちある200元です。
販売運行時間に関して
- チケット発売時間:夏期(4/5〜9/8頃)8:30〜AM5:00PM
- チケット発売時間:冬期(9/9頃〜4/4)8:00〜AM4:30PM
- 綠筏色隧道運行時間:平日10AM〜2:30PM、土日8:30AM〜4:30PM
- 台江観光船運行時間:平日10:45AM〜3:10PM、土日8:30AM〜4:30PM
以上、変更もあると思われますので、実際にお出かけの際はサイト(下の方)でご確認ください。
四草大眾廟
場所はバス停のすぐ北側になります。
建立されたのは1700年ですから歴史ある廟なんですね。
主神は鎮海元帥で実在した人です。生前は陳酉と名乗り、質実剛健で非常に高い官位にまで上り詰めました。
周囲を厳しく律し、それが元で側近に恨みを買い、最後は自殺しています。
これを知った乾隆帝は大衆廟を再建し陳酉に諡号を授けたのです。神になった実在の台湾人は陳酉が初めての人です。
尚、主神の他、十方聖賢、子宝観音、註生娘娘、夫人媽、福德正神その他沢山の神も祀られています。
四草大眾廟
- 住所:台南市安南区大眾路360号
- 電話番号:06-284-1610
- 参考サイト:四草大眾廟
四草抹香鯨陳列館
四草大眾廟と乗船券売り場の間に、マッコウクジラの標本が展示されている四草抹香鯨陳列館があります。
展示品は雑多で、周辺の小動物や先住民の生活用具、手芸品、船の模型、捕魚器具、各種楽器などなど。コンセプトがさっぱりわからない陳列館で、別に入らなくてもいい気がします。
ただ、見て損をすることはないのと料金が10元なので、時間の都合によっては入ってもいいのかな。その程度です。
四草抹香鯨陳列館
- 住所:台南市安南区大眾路360号
- 電話番号:06-284-1610
- 営業時間:8:00AM〜5:30PM(土日のみ)
- 入場料金:10元
(おまけ)黒面琵鷺賞鳥亭
四草大眾廟から15kmほど北西に走ったところにあるのが、クロツラヘラサギの観察スポットである黒面琵鷺賞鳥亭です。
クロツラヘラサギは絶滅危惧保護動物に指定されている渡り鳥で非常に珍しい鳥です。毎年、9〜10月になると、ここ七股曾文渓の河口に飛来し、翌3〜5月にまた飛び立っていきます。
毎年飛来する数は数百羽で、季節になると黒面琵鷺賞鳥亭で観察ができます。観察用の望遠鏡がセットされていて観光客はこれを覗いて様子を眺めるわけです。
何故そんなことができるかというと、クロツラヘラサギは昼間は群れをなしてじっとしているからです。毎日夕方から行動開始ですね。
さて、非常に珍しい希少動物を見られる素晴らしい場所なのですが、実に不便ですね。
時期になると、99番バスの支線が季節運行されますが、一旦99番の終着点まで行って乗り換えるので、なかなかお勧めしづらいところです。
もし黒面琵鷺賞鳥亭に行こうとされるなら、半日or一日契約のタクシーがいいのではないでしょうか。
本当は、綺麗で貴重なここでしか出来ない体験ができるので大絶賛おすすめスポットと宣伝したいところなのですが、(おまけ)とした所以です。
黒面琵鷺賞鳥亭
- 住所:台南市七股区十份里海埔69号
- 電話番号:06-391-0000
- 開放時間:9:00AM〜4:00PM(毎年10月から翌3月まで)
まとめ
今回は安平地区のどちらかといえばマイナーなスポットと、それから四草の素晴らしい自然について解説して来ました。安平も四草も、もっと紹介したいスポットはあるのですが、これ以上長文になるのは流石によくないので、また次回にします。
さて、今回ご紹介したスポットの位置関係を確認しておきましょう。次の手書き地図をご覧ください。
こんな感じです。グーグル・マップと照らし合わせながらご覧いただくと、より理解しやすいと思います。
どうぞ安平の歴史と夕日を堪能してください、四草の自然を楽しんでください。
すでに作成している台南関係の記事を合わせ読む事で、より一層充実の台南観光を楽しんでいただけると思います。
✈ Time for Taiwan !!
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