目 次
交通事故に遭遇したとき
旅行中、楽しさだけで埋め尽くされればいいけれど、でも、アクシデントとはいつも隣り合わせです。
万が一の場合に備えて、今回登場するフレーズも是非覚えておきましょう。
交通事故に会いました。
- “I was involved in a car accident at Lexington Avenue and 59th Street.”
- “I got into a car crash near Central Park.”
“be involved in”と”get into”という表現
「車の事故に遭った」「交通事故に遭遇した」「事故に巻き込まれた」と言いたい時に使う表現方法です。
「事故に遭う→通報する」必ずこういう順番になるので、通報する時は必ず「事故に遭った」と過去形になります。
“get into” のほうが少しカジュアルな表現です。
尚、「事故に遭った」に続くフレーズ、例えば救急車とか病院とか警察に関連する事項など、色々ありますよね。
それらについては、このあとで紹介していきます。
パニックで言葉が出てこない!
もしパニックに陥って何をどう話ししたらいいのかわからない状態になってしまったら、とりあえずこう言いましょう。
- “We need help !”
事故現場の説明
電話で相手に場所を説明する時は、近くの交差点を基準にした説明が非常に理解されやすいです。
なので、交差点の表現方法を覚えておくことは大事です。
- at (A通り) and (B通り)
“at the intersection of A and B”という表現は正確ですが、「交差点」という単語を入れなくても、上の表現方法でOKです。
アベニューとストリート
学校で習ったような気がしますがおさらいです。
- 「アベニュー」は南北に走る道路
- 「ストリート」は東西に走る道路
ただし、これはニューヨークのように道路が碁盤になっている場合の話で、そうでない都市の場合は少し事情が変わります。
「アベニュー」はしばしばより幅広く、主要な交通路を指すことがあります。
一方で、「ストリート」はより狭く、地元の交通や小規模な商業地域に関連することが多いです。
その他、歴史的な慣習に基づく場合があれば、海辺とか公園のそばを通る場合に「アベニュー」となるようなケースもあります。
病院を探しているとき
病院へ行きたい(けれどわからない)
- “Can you direct me to the nearest hospital?”
- “I’m looking for a hospital around here.”
どこかに行きたい時の表現方法
「病院に行きたい」と訴えるのですが、以下の二つの言い方にはスピード感に違いがあります。
- direct me(us) to 〜(〜への道順を教えてください)
- be looking for 〜(〜を探しています)
例文2を直訳すると「このあたりの病院を探しています」となり、間接的であまり切迫感がありません。
対して、例文1の意味は「病院への道順を教えてください」で「導いてください」という意味が込められています。
したがって例文1は、相手に対して具体的で明確な行動を依頼しており、緊急時には特に効果的です。
take me to 〜
もう一つ、是非覚えておきたいフレーズがこれ。
骨が折れて、或いは外傷を負って即刻病院に行きたいというような時に“take me to 〜”は、実際に使用することができる現実的な表現です。
- 「I need immediate medical attention」(直ちに医療の手当てが必要です)
もセットにして、、、
- “I need immediate medical attention. Please take me to the hospital.”
と言えるようにしておけば申し分なしです。
警察に連絡する必要があるとき
海外で警察のお世話になんかなりたくないですが、しかし、そうも言ってられないときもあります。
警察に犯罪を届け出たいです。美術館の近くで携帯をひったくられました。
- “I need to report a crime to the police. My phone was snatched near the museum.”
警察に連絡するのを手伝ってもらえますか?スリに遭いました。
- “Could you help me contact the police? I’ve been pickpocketed.”
解説
2つの例文とも、特別解説するような難しいところはありません。
大切なのは、フレーズ、言い方を覚えることです。
ここより下だけを見て英語で言ってください。
- 警察に犯罪の報告をしたい
- 携帯がひったくられた
- 警察への連絡を手伝ってもらえますか?
- スリに遭いました
薬局を探しているとき
海外旅行では、結構薬局のお世話になることがあります。
私は自分がよく使う塗り薬等を、出発空港で調達するようにはしています。
「最も近い薬局は何処ですか?」
- “Where is the closest pharmacy?”
「このあたりの薬局を探しています」
- “I need to find a drugstore nearby.”
「近く」と言いたい時の表現
- “Where is 〜“
- “I need to 〜“
はともに、すでに別の英会話シリーズ記事で登場している、非常に基本的なフレーズです。
ここでは、“the closest“と“nearby“の違いと使い分けについて説明をします。
“the closest“も“nearby“も「近い」という意味を持ちますが、使い方に違いがあります。
“the closest”
“the closest“は「最も近い」という特定の一つを指します。
だから、“the closest pharmacy”は自分に最も近い薬局という意味で、一つしかないわけです。
“nearby”
対して、“nearby“は、一般的な「近くにある」という意味で使われます。
なので、「ここらに薬局はありますか?」という使われ方になって、「二店舗ありますよ」というような返答もあるわけです。
***
自分に最も近い一点を表すか、自分の周辺を表すか、の違いです。
盗難に遭ったとき
日本が安全すぎて、気づかないうちに、それが基準になっている可能性はありますね。
海外の観光地や地下鉄などで、日本人はいいカモです。
また、「この道路から向こうは決して行かないでください」とのガイドさんの言葉を守らないような人。
きっちり、囲まれて身ぐるみ剥がされてしまったり。
さて、「盗まれた!」はどういうふうに言うのでしょうか?
「タイムズスクエアで財布を盗まれました」
- “My wallet was stolen at Times Square.”
「地下鉄でバッグを盗まれた」
- “Someone took my bag in the subway.”
解説
例文1は受動態、例文2は能動態の文章です。
例文1の構文、、、
- My [持ち物] was stolen at [場所]
これ、めちゃ使えます。「どこで何を盗まれた」。
例文2も同じですが、より直接的かつカジュアルな言い回しです。
例文1一つ覚えておけばいいですが、行為の主体を強調したい場合は例文2を使います。
パスポートを失くした時
海外で、財布やスマホを盗られたりしたらショックは大きいですが、しかし、パスポートの逸失が一番つらいんじゃないでしょうか。
思いつくままに探しても見つからない。もうこれ以上探しようがないとなった時には、宿泊しているホテルのスタッフに相談するのがいいです。
何より彼らは客商売で慣れています。何れにしても、、、
- 現地の警察で紛失焼失証明みたいなのを発行してもらう
- 在外公館に行って手続きする
のが流れです。
しかし、何もわからない旅行者がいきなり主体的に行動しようとしても無理です。だから、ホテルのスタッフに相談するのがいいのです。
「パスポートを失くしました。どうすればいいでしょうか?」
- “I’ve lost my passport. What should I do now?”
「パスポートが見当たりません。最寄りの大使館まで案内してもらえませんか?」
- “My passport is missing. Can you guide me to the nearest embassy?”
例文1解説
例文1で”I’ve lost 〜“と現在完了形を使っているのは、過去に起きたことが現在に影響を与えている状況を表すためです。
- “I have lost 〜”
- “I have forgotten 〜”
両方とも覚えておくと役に立つかもしれません。
その次の”What should I do now?”は、助言や指示を求める際に使う表現でめっちゃ使います。
***
例文2解説
例文2の”〜 is missing“は現在進行形で、物事が進行中であることを示すのに用いられます。「失くした状態が続いています」
戸籍謄本(または戸籍抄本)が必要
在外公館で、新しいパスポート申請をするにしても、帰国のための渡航書を申請するにしても、戸籍謄本(または戸籍抄本)が必要です。
そのときになって「あ〜だこ〜だ」と言ってもはじまらないので、持っていくことに越したことはないでしょう。
- 外務省:パスポートについて
アレルギーを伝える必要がある時
特に、多くの料理に使う食材がアレルゲンの人は、余程気をつけないとえらいことになる可能性があります。
実際に救急車で運ばれる人を見たことがありますが、アナフィラキーショックは本当に恐ろしい。
全身反応、全身症状ですからね。
とはいえ、そこまで強いアレルギー反応が出ないなら、海外へ出かけられる場合もあるでしょう。
そういうケースを念頭にレストランでの会話を作成しました。
「私はピーナッツアレルギーですが、このメニューにピーナッツが入っている料理はありますか?」
“I’m allergic to peanuts. Are there any dishes on this menu that contain peanuts?”
「この商品にナッツ入ってますか?」
“Can you check if this food has nuts in it?”
例文1解説
“I’m allergic to [アレルゲン名]. “は「私は〜にアレルギーが有る」という意味で、是非とも覚えてほしい構文です。
“any”
続く文章“Are there any dishes 〜”の“any”が重要です。
- 数量の不特定:「any」は、数が不特定または不定のものを指すときに使われます。ここでは、メニューに含まれる料理の数がいくつであるかは不特定ですが、その中でピーナッツを含むものがあるかどうかを問い合わせています。
- 疑問文での使用:疑問文において「any」は、可能性がある項目全体から特定の項目を尋ねる際によく使われます。この場合、メニューにある料理の中でピーナッツを含むものが一つでもあるかどうかを尋ねています。
したがって、この文では“any”を使うことで、「メニューに載っている料理の中で、ピーナッツを含むものが一つでもあるか」という意味合いを持たせています。
これは、複数の可能性の中から特定の条件に合うものが存在するかどうかを問う際に適した表現です。
“allergic”の発音
「アレルギー」とは全く違う発音なので、アレルギー症状を持って海外に行かれる人は、事前によく練習して、できればネイティブに聞いてもらうのがいいと思います。
例文2解説
“Can you check 〜”は相手に何かを確認してもらうための丁寧な依頼です。
後ろに続く“if”は条件節を導く接続詞で、ここでは「この食品にナッツが含まれているか」を尋ねています。
“if”を用いた条件節は「〜かどうか」という意味でしょっちゅう使います。
問題は“check”の後に目的語がないことです。でも、実は、口語ではよくあることで全く問題ありません。
もし正確に表現するなら、、、
- “Can you check this dish to see if it has nuts in it?”
のようになります。
緊急医療の必要性を伝えるとき
救急車の世話になんかなったら旅行が台無しになります。
嫌は嫌ですよね。
しかし、そんな事を言ってられない事態に陥ったらしょうがないです。
「すぐに救急車を呼んでください。胸の痛みがひどいんです」
“I need an ambulance immediately. I’m having severe chest pains.“
「911に電話してください。緊急事態です」
- “Please call 911. It’s an emergency.”
解説
今回の例文はあまり説明するところはないのですが、以下に少しだけ解説を入れます。
例文1
- “I’m having severe chest pains.”
と現在進行形を取っており、自分が何かを今まさに経験している状態を示しています。
そうしている理由は、相手に対して自分が直面している緊急の状況をより強く伝えたいからです。
- “severe”の発音:/səˈvɪr/
119と911
日本の消防・救急は119番ですね。これに対し、アメリカは911番です。
当初、日本は112、アメリカは999(今でもイギリスは999)でした。
現在、119を使っている国は台湾・インドネシア・韓国です。
道に迷ったとき
スマホのマップアプリがあるから大丈夫、、とは言えない場合もあります。
そんな時のために、道に迷ったときの基本的な表現方法を例示します。
「道に迷って、ヒルトンホテルへの帰り道がわかりません」
- “I‘m lost and can’t find my way back to the Hilton Hotel.”
「セントラルパークへの行き方を教えてくれませんか?」
- “Could you help me with directions to Central Park?”
例文1解説
“I’m lost.”
“I’m lost.”は「迷子になりました」です。現在進行形で、迷子になって今もその状態が続いている、という意味です。
“can’t find my way back”
続く文中の“can’t find my way back”は「戻る方法が分からない」という否定形を使い、助けを求める状況を強調しています。
“way”と”back”
“way”:これは「方法」や「道」という意味ですね。ここでは、特定の場所へ行く「ルート」や「方法」として使われています。
“back”:方向を表す副詞で「元の場所へ戻る」という意味になります。
したがって“my way back”は直訳すると「私の戻る方法」となりますね。
“can’t find”
これに“can’t find”(見つけられない)を組み合わせることで、「私は戻る方法を見つけられない(I can’t find my way back)」という文章が成立するわけです。
例文2解説
“Could you help me”はこの英会話記事のシリーズで何度も登場している、敬意を持った尋ね方です。
“directions”と複数形になっている理由
方向や道順を示す際に一般的に使われる形で、複数形なのは、目的地までの道順が多くの場合、右に曲がって、それから左に曲がって、のように複数のステップを踏むからです。
“help me with”の”with”について
この“with”は動詞とセットでいろんなケースで使われますが、ちょっととっつきにくいかもです。
例文2では、目的地に至るための「道順を伴って」「道順に関して」という意味で使われています。
“help someone with something”は、特定の事柄(この例では道順)に関する助けを求める際に使われます。
“with”の実用例
“with”は「〜を持って」「〜に関して」「〜と共に」といった意味合いで、動詞によってはその動詞の行為や状態が関連する具体的な事物や状況を示すために使われます。
以下にいくつかの例を挙げます.
Assist with:助ける、支援する
- 例:“Can you assist me with this project?”
訳:「このプロジェクトで私を手伝ってもらえますか?」
Deal with:取り扱う、対処する
- 例:“She knows how to deal with difficult situations.”
訳: 「彼女は難しい状況にどう対処すべきか知っています。」
Provide with:提供する
- 例:“The hotel provides guests with complimentary breakfast.”
訳:「そのホテルは宿泊客に無料の朝食を提供します。」
Work with:協力する、一緒に働く
- 例:“I look forward to working with your team.”
訳:「あなたのチームと一緒に働くことを楽しみにしています。」
言語の壁に直面したとき
言語の壁に直面した時に使える便利なフレーズです。
「すみません、英語はあまり得意ではありません。もっとゆっくり話してもらえますか?」
- “Excuse me, my English is not very strong. Could you speak more slowly, please?”
「私はまだ英語を勉強中です。もっとはっきり言ってもらえますか?」
- “I’m still learning English. Could you please repeat that more clearly?”
例文1解説
最初の文章は、謙虚に自分の英語力の限界を伝える表現です。
“not very strong”は、英語が得意ではないことを婉曲的に伝える言い回しです。
「英語苦手!」の別の言い方
- “Excuse me, it’s very difficult for me to understand English”
この表現もストレートで意志が伝わりやすく、いいんじゃないでしょうか?
ダメな言い方
もう何十年も前、私はLAでこう言ったんですね。
- “I’m very poor to understand English”
そしたら一緒にいたアメリカ人が「ロスじゃあ、そういう言い方はしねえな」みたいな、なんか凄くムカッとする返しをされましてね。
以下のようなら問題ないと指導されました。この場合、“to”はダメ、“at”がいいと。
- I’m poor at understanding English
こういうケースは人生で何十回も経験してまして、いつも「覚えるしかない」と納得してます。
例文2解説
“still”
最初の文章の“still”は「今も勉強中なんですよ」と進行中であることを示しています。
続く文章は「もう少しはっきりと繰り返してほしい」とお願いしています。
“Could you 〜”
“Could you 〜”は、この英会話シリーズで何度も登場している丁寧なお願い方法。
ここでは、更に”please”をつけて“Could you + please”の形で、より丁寧な依頼形にしています。
最後に
アメリカ旅行中の緊急事態に直面したとき、今回一緒に学習したフレーズがあなたを助けることでしょう。
必ず、間違いなく助けます。
大切なのは、事前にこれらの表現を繰り返し練習しておくことです。
そうしておくことで、実際の緊急事態に遭遇した際にも、落ち着いて適切に対応することが可能になります。
緊急事態では特に、正確で明瞭なコミュニケーションが求められます。
今回紹介したフレーズを活用し、万全の準備で素敵な旅をお楽しみください。