【台湾マンハッタンヘンジ】台湾観光の新たな目玉になるか?



マンハッタンヘンジって何?

この記事は、台湾でビルの谷間に沈む美しい夕日を見るための情報を幾つか提供するために作成しました。

 

ところで、マンハッタンヘンジってご存知ですか?

これは、とりあえず写真を見た方が理解が早いです。

Manhattanhenge photo by Jason Eppik

マンハッタンの高層ビルの谷間を東西に真っ直ぐ伸びる道路にそって遥か西側に沈んでゆく風景のことを指します。まさに写真の通りですね。

赤々と沈みゆく太陽、そして暮れなずむ街の長い影。それが実に美しいので人の目を引きます。

 

 

マンハッタンヘンジの由来

アメリカ・ニューヨーク州のマンハッタン島は、計画都市として道路が碁盤の目状に作られます。

それが好都合で、何故なら真っ直ぐに伸びる東西方向の道路の先は海なので遮るものがないのです。つまり、落ち行く夕陽がとても綺麗なわけですね。

まぁ一回グーグルマップで確認してください。かなり綺麗に縦横が揃った道路設計です。

 

これを見つけ、その美しさを広めたのが天文学者でプラネタリウム館長のニール・ド・グラス・タイソンでした。

見事にヒットし、今でもマンハッタンの重要な観光資源です。

 

次に名称についてですが、マンハッタンとストーンヘンジの合成語です。

ユネスコ世界遺産でもあるイギリスの有名なストーンヘンジは約4000年前に石柱を円状に並べて作られたものです。

Stonehenge photo by Simon Wakefield

この石柱の位置と太陽光との関係が絶妙で、天文学を取り入れた宗教儀式のためのものと考えられています。

これもまた美しくよく写真で見ますね。そして、だからマンハッタンヘンジ、うまいネーミングです。

 

 

台湾版マンハッタンヘンジ

今年(2019年)、台湾の中央気象局が初めて「台湾マンハッタンヘンジ予想」というものを発表しました。

いついつ、何時ころに、どこそこの道路で台湾マンハッタンヘンジが見られますよ、という発表ですね。

 

台湾は国の中央を南北に、日本アプルスを遥かに凌駕する高山だらけの中央山脈が鎮座しています。

したがって、台湾東部の花蓮や台東では太陽が中央山脈に落ちるから(それはそれで綺麗けれど)台湾マンハッタンヘンジを見ることはできません。

ということは中央山脈の西側が適しているわけですね。最適なのは、真っ直ぐで東西に延びて西側が海に向かっており、左右に高層ビルが立ち並ぶ道路。これです。

どこにそんな都合のいい道路があるのでしょう? 台中市か嘉義市か台南市か高雄市か?

高雄市曼哈頓懸日 photo by 宗翰 蔣

 

中央気象局は、いつ、どこがいいと推薦発表したでしょうか? 以下の通りです。(過ぎた日も含む)

  1. 台北市忠孝西路:4月30日、8月13日
  2. 桃園南平路:12月2日
  3. 嘉義市民族路:3月14日、9月29日
  4. 南投市民族路:11月11日
  5. 高雄市青年路:11月12日

 

別の新聞発表では、台北市の峨眉街(4/26〜4/30)や忠孝東西路(4/29~5/3)も対象になったようです。

そして、日没1時間くらい前にスタンバイすればいいとも述べられています。

個人的には30分前で十分だと思いますが、もし、インスタなんかで有名スポットになってしまったら、たくさんの人が来るのでその分時間調整は必要かもしれません。

 

さて、こういった場所を探すのは勘では無理で計算が必要なようです(当たり前か^^;)。

そして、台湾マンハッタンヘンジを見ることができる道路は、必ず毎年2回その日が訪れます。

なぜでしょうか?

 

 

北回帰線と南回帰線

地球の自転軸は太陽に対して23.4度傾いており、その関係で、同じ場所でも1年を通してみれば、太陽に近くなったり遠くなったりしています。

これ、毎年同じように繰り返すってことは何か法則がありそうですね。

 

下の地図を見ると、真ん中に赤道が走り、その上下に平行して一本ずつ線が走ってます。上側(北側)を北回帰線、下側(南側)を南回帰線と呼びます。

回帰線 by Wikipedia

 

実は、太陽は北回帰線と南回帰線の間を動いているのです。そして、一年をかけて往復するので、必ず同じところを年間に二度通るというわけです。

太陽が北回帰線に到達した日が夏至、南回帰線に到達した日が冬至ということになります。(南半球では真反対)

嘉義県と花蓮県

この両県には北回帰線が通ってます。

嘉義駅と南隣の水上駅の間には嘉義北回帰線標誌という記念碑が立っています。(バスで簡単に行けるし歩いても嘉義駅から2kmくらい)

北回歸線現在通過處 by chia ying Yang

実は北回帰線と南回帰線の間が熱帯気候なので、嘉義県や花蓮県は熱帯気候エリアと亜熱帯気候エリアがあるという大変珍しい地域です。

そんなわけで、記念碑をバックに北回帰線をまたいで北側の足が亜熱帯気候地域、南側の足が熱帯気候地域というポーズで写真を撮ってい人が結構います。

 

 

 

最後に

台湾でマンハッタンヘンジを見ることができる場所や時間の案内と、マンハッタンヘンジ現象に対する簡単な知識を紹介しました。

最適日は毎年少しずつ変わるそうです。今のところ、必ず決まって発表されるというようでもないですが、もし、来年も予測が立つのであれば・・・

氣象局 懸日預報

と入力してググればヒットすると思います。

訪台されるときは事前にチェックしてください。そして、もし偶然に合致した場所に行けたなら、絶対見てくださいね、写真とってくださいね。

もし、本当にチャンスが巡ってきたときは、道路上よりも少し高い位置の方が、より綺麗に見えるような気がします。

 

今回の発表で活躍したのは気象局。気象局は交通部の一局です。そして、観光局もまた交通部の一局です。

交通部としては、台湾の新しい観光資源として期待しているのでしょうか。

勿論、台湾大好きな私としては、素敵な素敵な台湾マンハッタンヘンジのスポットが見つかって定着して、海外も含め多くの知るところとなってほしいです。



シェアをお願いします!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です