目 次
美しく素朴で優しい台東市
この記事を読まれる前に・・・
この2記事を先に読んでおくと、より一層理解が深まると思います。
さて、ここでは台東県のうち台東市内に絞って、観光に役立つ様々な情報を発信していきます。
少しだけ他記事と重複しますが、台東を理解する上でとっても重要なので、まずは地理的概要から。
これをご覧ください↓
中央山脈の西側にある嘉義・台南・高雄が結構な平野に恵まれているのに対し、台東県はどうですか?
ね、山ばっかり。海岸側にまで山脈がある。平野は本当い猫の額状態でしょ。
そんな中でも、かろうじて僅かながら平野らしい部分が台東市なのです。そら商工業文化なんか発達しませんわ。台北から遠いし行きにくいし。
そうですそのとおりです。でも、それは一面であって、別の面から見るとどうなるでしょうか?
景色がすごく美しい。西側の強烈な、日本アルプスも顔負けする険しく高い山々と、東側の思わず写真撮りまくりしたくなる海岸線と光り輝く太平洋の大海原。
そして、自然の恵みに恵まれていて、野菜も魚も肉も果物も、何食べてもすごくおいしい。
それから、街の空気はゆったり流れていてと穏やかで柔らかいんですね。台北では絶対に感じないことです。また、中心から自転車で5分10分離れただけで商工業的な音が全くしない。これもかなりびっくりです。
そう、台東市は人にとって優しく美しく美味しく、とってもほっこり出来る街なのです。
台東市の観光スポットは大きく分けると・・・
- 台東旧駅界隈
- 旧線路の再利用区間を含めたサイクリングロード沿いのスポット
- 日本統治時代の建物
- 卑南族の歴史探報
だいたいこんな感じです。とにかくゴミゴミしてなくて穏やかで美しいです。
次に移動についてですが、ここで食事をして次にあそこを見てとか・・・
その手段として、徒歩はキツイし、バスは本数が少なく小回りがきかないし、何度もタクシー乗るわけにも行かないし。
実は必要不可欠なのが自転車です。自転車がないと物凄く不自由・不便なのです。
おそらくどのホテルでも自転車を貸してくれます。普通に健脚なら相当高齢でも乗れる自転車を、是非活用してください。
行動範囲が全く変わってきます。
それから、その他注意点として、日本人観光客が少なく、従って日本語を話せる人もほとんどいません。タクシー予約で観光するにしても、日本語は期待できないでしょう。
これは需要と供給の関係でしょうがない事です。その不自由さも楽しみに変えましょう。
素朴な魅力で心を癒してくれる台東市。さっそく具体的な紹介をしていきます。
市内の観光スポットの位置関係はこんな感じです。↓
それでは、台東火車駅界隈からスタートします。
台東旧駅界隈のスポット
この一帯は、別のホテル記事で紹介している渡假酒店(このホテルは本当に便利な立地)の側にあって、台東市内では最も観光観光した場所です。
そう、いろんなタイプのショップや屋台、そして食事処にカフェもあり、また、渡假酒店の道向こうにはモスバーガーもあったりして、「こんな田舎にまで進出してるのか」とびっくりしたり^^
では順番に。
鯉魚山公園
繁華街の西側にポコンと丘があってこれが鯉魚山公園(リーユーサンゴンユエン)です。まさにランドマーク。台北101の裏にある象山公園みたいな感じです。
渡假酒店南側の博愛路を鯉魚山公園に向かって進むと、いかにも台湾らしい風情の進入路があるので登っていきます。
突き当たりは忠烈祠です。ここには日本統治時代、台東神社がありましたが、戦後取り壊され忠烈祠となりました。
だいたい神社の面影が何かしら残されているケースが多いのですが、ここはないですね、多分。
その左奥には山頂への歩道が整備されています。
標高は75mしかなく難なく登れ、頂からの景色が最高だとホテルで教えられたので、意気揚々と入っていったのだが、これ・・・↓
ホント台湾はこの毒ヘビ看板が多い。誰も気にしてないようだが、私はいっぺんに萎えてしまいます。ということで未登頂^^
蛇を気にしない人にはいい散歩コースです。
さて、忠烈祠の手前を右に進むと龍鳳佛堂という廟があって、その右には龍鳳寶玉塔という八層・八角系の塔があります。
龍鳳佛堂はぱっと見、立派な佇まいなのですが、中に入ってみると手入れがされておらず、ちょっとびっくりです。こんなに便利な場所にあるのに。
龍鳳寶玉塔は上まで登ってください。私は高所恐怖症なので怖かったですが、写真を撮りたかったので頑張りました。
太平洋まで見渡せて感動的な風景が広がっています。是非!!!
忠烈祠の右側に空き地があって、そこで地元の中高年が結構な人数で麻雀やってます。もし見たら近づかない方がいいようです。写真撮影はもっとダメです。
何にも知らない私が興味本位で側まで行って見ていて、20年以上の訪台歴で、始めて大声で怒鳴られました^^
台東鉄道芸術村
鯉魚山公園から博愛路をおりてきたら右側に台東旧駅があります。
従前は鉄路の終点が台東旧駅だったのですが、やがて南迴線が開通し、知本の方まで伸びるようになった現在は台東新駅が現役駅となっています。
初めて列車で台東市に来たらみんな驚くのが、台東新駅と市内の賑やかな場所がとても離れていること。凡そ5k半くらいです。(タクシーで220元くらい)
そう、繁華街の場所は台東旧駅時代から変わっていないのです。逆に、今の台東駅周辺はびっくりするくらい何もない!
さて、廃駅となった台東旧駅は台東鉄道芸術村として保存されています。
「台東」のプラットホーム・線路・列車光華号、細かく見たら、ポイント切り替え機や信号・機関庫なども見えますよ。
当時の駅舎はどうなっているのでしょう? はい、現在は「臺東轉運站」、つまりバスのサービスセンターとして使われています。
サービスセンターの前面はバスターミナルで、台東新駅に行くとき、台東新駅からくる時の乗降場でもあります。
ということで台東鉄道芸術村は撮り鉄が惹かれる場所です。そうでなくても、いい腕・感性一つでインスタ特級品が撮れる可能性のある場所です。あなたもチャレンジを!
鉄花村
台東鉄道芸術村と博愛路の間に旧線路と並行して鐡花路が通っています。
この界隈には以前、台鉄倉庫や寮がありました。現在はこういった建物を改築して再利用しています。
それが鐡花路に面した鉄花村で・・・
- ライブミュージック
- スローバザー
- ホリデーマーケット
- ストリートパフォーマンス
- ちょっとしたアート
などが楽しめます。
そして、それに隣接して周辺には、飲食店やカフェ、そして臺東縣原住民文創聚落というコンテナでつくった三階建のオシャレな原住民商品ショップ群もあります。
文化交流の場所で民族色も豊かであり観光客にもぴったりのスポットでです。ほんと雰囲気の良い場所で、私は1週間の滞在中に3回も来てしまいました。
ただ、開催時間を知っておかないと、行っても「なにもないじゃん」となってしまいます。
ぶらぶら歩いて原住民の手作り品や現地商品などを見て買って、そして食事した後飲みながらライブ演奏を楽しむ、といった感じなのですが・・下記の曜日・時間を見てください。
- 音樂聚落演奏時間(ライブ、ワンドリンク制なので鉄花吧で買った酒を持って入る):水曜〜土曜8〜10pm / 日曜8〜9:30pm
- 鉄花吧(バー):水曜〜日曜3〜10pm
- 鉄花好店(台東や鐵花村のオリジナルを中心にしたアイテム販売店):水曜〜日曜3〜10pm
- 假日慢市集(蚤の市):金曜6〜10pm/土曜日曜5〜10pm
- 鉄花路の露天は7時ころからポツポツ。
- 臺東縣原住民文創聚落は小さなお店のあつまりで開店日はそれぞれのオーナー次第。何回か行った感じでは週末の午後から多くの店舗数がオープンしてるよう。
というような事情なので、一通り体験するのに最適な日は、金曜〜日曜の6時以降がベストでしょう。
音樂聚落は博愛路側に直近のスケジュール看板があり、いろんな音楽が聞けることがわかります。
開演終演の時間は、まあ「そのへん」程度。なので、あんまり日本流にきちっとは考えないでください。
バーで飲料を買って持っていくと蛍光スタンプみたいなのを押されます。
私が行ったときはミュージシャンは全員原住民で、当然そっち系の音楽が聞けると期待したのですが、なんとまさかのフュージョン。
フュージョンが悪いとかはないですが、ここまで来てそれはちょっと違うやろとは感じました^^
運が良ければ野外ステージの日に当たるかもしれませんね。
サイクリング・ロード(台東旧鉄道跡)に沿って
台東旧駅が現役の時代には、台東新駅に向かって線路が敷かれて毎日列車が走っていました。
今はもう列車は走っていませんが、線路自体はかなり保存されていて、そこは遊歩道として、サイクリングロードとして綺麗に整備されています。
やっぱり渡假酒店宿泊が便利で、朝起きて食事の前に鉄道跡の散歩道を少し歩くとね、いかにも「台東市に来たなぁ」って感じるわけですよ。凄く爽やか。
ところで、サイクリングロード自体は、線路部分も含め、台東市をぐるっと一周出来るように整備されています。全長22〜3kmくらいかな。(工事中のところもある)
台東市を観光で訪れた日本人のほとんどが経験されていないでしょうが、実は、この台東市一周サイクリングこそ、最も印象に残る私のお勧めするコースなのです。
11月〜2月くらいが一番良い季節かも。なんせ熱帯地方ですからね。ホテルにある無料の500mlのお水を、必ず2本持って出かけます。
博愛路、鯉魚山の手前を右に曲がってスタートです。整備された道を北西に2kmくらい進むと、台東糖廠文化園区に到着。
台東糖廠文化園区
日本統治時代の製糖工場で、台東市内観光スポットの一つ。
かなり広い敷地にある建物は再利用され、カフェやアート製作工房などになっています。鉄道の引き込み線も車両と一緒に残っています。
正門の方からゆっくりぐるっと見て回れば、小さな工房やギャラリーやカフェが広い敷地の中にあるのがわかります。
多くの工房・ギャラリーを観れる可能性が高いのは、土曜の昼からかなと思います。
サイクリングロードから敷地に入ると、そこは正門の反対側(裏側)で、建物に囲まれた大きな広場になっているので敷地の広さを感じることができます。
庫空間
もしここに来たら見逃して欲しくないのが、裏から入ってすぐ左側にある庫空間という原住民物産店兼工作室です。
このお店はちょっと類を見ない程品数と種類が豊富で、原住民関連の衣服や酒やグッズに興味がある方は必見です。
蜜隣便利超市
正門前の南廻公路向かいには台糖公司直営の蜜隣便利超市というスーパーがあるので、こちらも覗いてください。アイスクリームが美味しい。
台東旧駅のターミナルから乗る場合は、市内の(正)循環線が本数が多くていいと思います。
下車するバス停名は臺東糖廠
卑南大圳親水公園
台東糖廠文化園区の見学が終わったらサイクリングロードに戻って北西に進み、太平渓を渡ったら台湾鉄道手前を大きく右にカーブします。
ここからがちょっとわかりにくいですが、台東棒球村第一棒球場という野球場を目印に走り、それを過ぎたら、利吉大橋を目指して卑南大圳沿いに進みます。
そうすると卑南渓という大きな河川に到達し、その手前一帯が卑南大圳親水公園という、よく手入れの行き届いた公園になります。
ここは休憩場所ですね。卑南渓を中心とした一帯も雄大で美しいです。
では、卑南渓沿い河口まで南下しましょう。途中に展望櫓があるので登って台東市の景色を見ます。
展望櫓自体はたいして高くはないのに街がよく見渡せます。本当にのっぽのビルがないですね。
更に走ると右手に台東森林公園が見えてきて、その先に中華大橋が現れます。この橋から河口側を眺めると目に焼きつくような雄大でちょっと不思議な風景を見ることができます。
台東森林公園
南東から北西に直線で3.5kmほどある280haの巨大な自然公園です。大小7つの池と沢山の草木で構成されており、それはもう雄大で美しいです。
大小いろんな木々に季節ごとの花が美しいです。
通路は綺麗に整備されているので、ゆっくりとペダルを漕いで眺めつつ進んだら、すんごい目の保養になります。但し、広過ぎて歩きは無理です。
卑南渓の水が地下を通して来ている琵琶湖周辺は野鳥観察に適していて、なんとも美しいです。インスタスポットは幾つもありますが、特に琵琶湖周辺は優美です。
また、その北側にある巨大なプール状の緑水湖は夏期水泳ができて、シャワーなどの設備とともに屋台もたちます。
余談ですが、卑南渓のすぐ東側には空軍の飛行場があるので(でもGoogleマップには載っていない^^)、ジェット戦闘機がすぐ目の前を飛んでいくのが見えます。
入場料は30元です。
バスの利用
バスで来る場合は、台湾好行の東部海岸線に乗って森林公園下車となりますが、お勧めできません。
先に説明したように、徒歩で回れる広さではない上、バスの本数が少なく且つ台東旧駅直行ではないのでタイムロスが大きくなります。
台東森林公園へは晴れた日にホテルで自転車を借りて行ってください。
料金所で30元を払い、券をもらった時・・・
- おばちゃん「あんた水は?」
- 私「あっ、持ってません」(持って出た水は既に飲んでしまってた)
- おばちゃん「暑いのにあかんわ」
みたいな話から、すぐに空いたペットボトルを綺麗に洗って飲料水を入れて、それをくれました。
ちょっとびっくりして、ぼ〜っと見てました。
公園全体がこれほど広いとは想像つかなかったのでホント助かりました。おばちゃん優し過ぎ。
海浜公園
台東森林公園を抜けたら、すぐその南西隣が少しずつ整備されている海浜公園です。
板張りの綺麗なサイクリングロードが気持ちいい。
如何にもなモニュメントがあったりして、格好の撮影スポットになっています。
また、ここには有名な国際ランドマークがあって、その前の広場では集会やライブがよくあります。
公園の割と西側に「迎曙之濱」と朱色で大書された大きな岩がありますが、ここから見る夜明けの太陽はさぞかし美しいのでしょうね。
海浜公園から出発点の鉄道芸術村のあたりまでは1.4kmくらいです。おつかれさまでした〜。
寶町藝文中心
繁華街のある場所から500mくらい台東森林公園の方へ寄ったところにあります。
ここは日本統治時代の役場職員の官舎跡です。その中の一棟は台東町長の官邸だったものです。当然、純日本家屋です。
こんなに綺麗に蘇っているわけは、2000年に台東県長が保存計画を出し、日本人を招聘し修復した結果です。
ちなみに寶町(宝町)とは当時の地名です。
全て解放されており、不定期入れ替えで原住民の手工芸品や日本関連の品その他を展示しています。
私たちは日本人なので、当たり前のように馴染みがあり懐かしくもあり、なかなか落ち着いた居心地のいい空間です。
こういった施設が価値を認識され続けて形を保ってゆくか否かは、日本人観光客の意識による部分も大きいと思います。台東市に行かれたら忘れずに立ち寄ってくださいね。
何人かおられるうちの一人(みなさんボランティアかもしれない)が、日本語・北京語対比表で勉強されてました。
日頃の成果を発声して聞かせてくれたので、少しだけ訂正したり指導したりしました^^
台東に来て、今回ホテル以外の場所で初めて日本語を聞くことができました。
- 住所:台東市台東県中山路184号
- 入場料:無料
- FB:臺東市寶町藝文中心
台東観光夜市
台東県全体で見れば、そこそこ名の通った夜市は六つあるのですが、ここではあなたが最もいきやすい台東夜市の紹介をします。
場所はシェラトン台東ホテルの真ん前、正気路の東側(鯉魚山の方を向いて左手)
昔から賑やかな界隈にあるので台東観光夜市自身歴史もあると思ってましたが、そうでもないんですね。ちょっと不思議。
西側は博愛路から、東側は中山路か光明路あたりまで。祭りがあったりするともっと長く延びます。
夜市の日は道の真ん中に屋台が並びますが、そうでない昼間でも道の両サイドにはお店が開いてます。
フルーツ店が多いのは土地側でしょうね。皮剥くのがめんどくさいので、いつもカットフルーツを買って食べます。台東のフルーツは美味しい!
ちょっと割高にはなるけれど、それでも士林夜市のぼったくりフルーツ屋(絶対に買ったらダメ)に比べたら百倍ましですよ。
もし、あなたが11月〜3月に来られて、且つ、一度も食べたことがないなら、是非、旬のクリーミーで甘い釈迦頭を食べてください。
お店には熟れ具合の違うものが置いてありますので、買うときは紙に「現吃」(シエンツー)と書いて見せてください(写真のように、そう示されている場合もある)。程よいものを選択してくれるでしょう。
次に夜市の食べ物についてですが・・基本、人の並んでいる店は間違いないのです。いくつか紹介しましょう。
- 烤肉刈包・・・地元では有名。中華蒸しパンに豚肉を挟んだものだがこれが実に美味しい、45元。写真に見える「痩肉」は赤身、「五花肉」はバラ肉。必ず「卵焼きはさむか?」と聞かれるので、いらないなら、写真の「10元」のところを指差して「不要(プヤオ)」と言いましょう。
- 章魚小丸子(たこ焼き)・・・最近はどこの夜市でも見かけます。一度は台湾のたこ焼きを食べても話の種になるかも^^
- 沙威瑪・・・ケバブの一種。これもどこの台湾夜市にもある。なんでトルコが台湾なんでしょ? 頼むとシャッシャと肉を削ぎ落としてパンに挟んでくれます。40元。その辺で飲み物を調達してからの方がいい。あんまり当たり外れがない。特に、若いなら一度はどうぞ。
- 東山鴨頭・・・地元では有名。鴨頭は見た目グロテスクでも味は慣れた鶏肉のもの。骨で案外食べにくい。もし未経験なら米血(豚の血をもち米で固めたもの)も全く臭くなくて美味しいよ。花枝丸はイカ団子で、これもニンニクが効いていておいしい。「これとこれ」っておばちゃんに言うとカゴにとって左の兄ちゃんに渡し二度揚げしてくれる。
- 周記蒸餃・・・特に有名ではないけれど、屋台で皮から作るのを見てたら楽しい。
- 台東松芝露香腸・・・大腸包小腸も食べたことないなら、ここの美味しい。大腸とはもち米を腸に詰めて蒸したもの。小腸は腸詰ソーセージ。挟んでくれる泡菜と一緒に食べたらめちゃ美味しい。台湾B級グルメの代表格。
- 派大星牛排・・・結構人気のステーキ屋。鉄板に肉乗せて出してくれる、これも代表的台湾B級グルメ。でもね〜美味しそうに見えるけど値段の価値相応で、個人的にはイマイチ。
国立台湾史前文化博物館と卑南文化公園
国立台湾史前文化博物館は、台東空港の北側1km(直線)くらい、台東火車駅の隣駅(知本側)康樂駅の南側にあり、駅から600mくらいに位置する大きな国立博物館です。
一方、卑南文化公園は台東火車駅の西側に位置しますが、駅の乗降口が東側にしかなく、そこから600mくらいに位置します。
なぜこの二施設を並べて紹介するかというと、台湾先史文化博物館が本館と卑南文化公園(分館)という位置付けだからです。
卑南文化公園
キーワードは卑南(プユマ)遺跡です。プユマって特急列車の名称にも使われてますね。
卑南遺跡は新石器時代のものと推定され、それって有史以前ですから、むちゃくちゃ遠い過去な訳ですよね。
日本統治時代にもごく僅かの史跡研究記録が残されているのですが、本格的に発掘されたのは1980年、今の台東火車駅建設がきっかけだったのです。
非常に多くの石棺や玉装飾品およびその他の遺物が掘り出され、正に、台湾の考古学史上最大級の遺跡になりました。
卑南文化公園は駅の北側のなだらかな丘陵地帯に約18haにわたって広がり、学者らによって現地にふさわしい植物が選定され植えられて、それにより、年中数多くの鳥や蝶が集まります。
その広い敷地の中に当時の卑南族の家屋や会所が復元されています。(モニュメントも)
自然教室や考古工作室などの学習施設や野外劇場、それから今も続く発掘場があり、入り口には遊客服務中心(案内センター)があります。ただ残念なことに日本語の説明資料がないんですね。
少し登ると展示館があって、強化ガラス(その上を歩く)の下には発掘された状態の石棺、その他多くの出土品が展示されています。ベランダから台東市内が綺麗に見えて印象的です。
- 住所:台東市南王里公園路200号
- 電話:089-233-466
- 開館時間:9:00〜17:00(公園はいつでも入れる)
- 休館日:毎月曜、12/28〜1/1、旧正月の年末年始
- 料金:展示館のみ30元(公園内は無料)
- 交通:台東火車駅から徒歩、バス:台東轉運站の第三月台から出るバスならどれでも・・卑南國中下車(本数が少ないので帰りのバスをよく確認しておくこと)
国立台湾史前文化博物館
この本館は、主に、先史時代を中心に台湾の自然状況の変化と文化の発展、および南島民族の文化についてを展示・紹介しています。
つまり、卑南文化公園がスポットライトを当てた一点を紹介しているのに対し、同時代の台湾を紹介しているのが本館です。
なかなか大きくて凝った建物で、アメリカと台湾の建築家が共同で設計しています。流石、国立は予算のかけ方が違いますね。
展示内容は、台湾の地質・生物そして人類の進化などの台湾先史時代を遺跡と出土品、実物大の模型などを通して解説されています。
結構盛りだくさんで見ごたえはありますが、日本語の解説版はないので、補助的なものがなければ、ただぼ〜っと見て回るだけになってしまいます。
そこで、忘れずにインフォメーションで日本語の音声ガイド機を借りてください。これさえあれば興味100倍です。
交通手段についてですが、まぁバスでもいいんですが不便です。ちょっと高くはなるけれど、タクシーがおすすめです。
帰りは、博物館のインフォメーションでお願いすれば呼んでくれます。
- 住所:台東市博物館路1号
- 電話:089-381-166
- 開館時間:9:00〜17:00
- 休館日:毎月曜、12/28〜1/1、旧正月の年末年始
- 料金:80元
- 交通:康楽駅から徒歩6分、バス:台東轉運站の第六月台から出る8115番(時刻表)・・史前館下車(本数が少ないので帰りのバスをよく確認しておくこと)
まとめ
台東市の観光記事、いかがだったでしょうか。
記事中に何度か書いていますが、台東の町の穏やかで優しい空気感というのは、スポット紹介では、なかなかわかってはいただけないかもしれません。
でもそれこそが、私が台東市内が気に入って、ゆっくりとしたい最大の理由です。
人間誰もが沢山の悩みやストレスを抱えており、どこかで何にも考えずに癒されたいと思うじゃないですか。
あなたもそうじゃないですか? 両手に一杯抱えて、重くて落としそうになっていませんか?
そういう人にこそ「台東って不便で何にもないような気がするけれど、行かなきゃわかんないし、癒されるんなら行こうかな」って思ってもらえたら、この記事を作成した意味もあります。
さあ、台東の優しい風に吹かれて、美しく素朴な景色を見て、美味しい料理をおなかいっぱい食べて、思いっきりリフレッシュしましょう。
尚、各スポットの場所については、記事の最初の方に絵地図を載せていますので、それで確認してください。
台東への行き方記事
台東県の概要記事