身近な危険
やけどは本当に身近な怪我ですね。
体が熱いものに接することが原因な訳で、熱湯や熱い油をしょっちゅう扱っている主婦は危険がいっぱいです。
また女性は、ヘアアイロンの取り扱いミスが原因のやけども多いようです。
子供の行動も危ないですね。どこで熱湯に触れたりするかわかりません。いつ石油ストーブに触れたりするかわかったもんじゃありません。
そう言えば、小さな子がいる場合はテーブルにクロスをかけないほうがいいそうです。食事時誤ってクロスをひっぱり、熱い味噌汁が溢れるというような事故が起きるからです。
私も幼少の頃やけどをしました。アイロン掛けをする母の周りで遊んでいたのですが、誤って熱いアイロンに右足首辺りが触れてしまったのです。
どんなに痛かったでしょう。今では全く覚えていないのですが、2cm×3cmくらいのツルツルで毛も生えないやけど痕が残っています。
とにかく、やけどを負うとジンジンピリピリと独特の痛みが走ります。また、場合によってはかなり精神的なダメージも受けます。
ほんの小さな部分のやけどでも結構痛いですよね。なんでもいいから、まずはこの痛みを止めたいのです。
さて、そんな方法はあるのか?
実際やけどを負うと痛みが強いから、そう簡単にそれを消す方法なんてないと思いがちですが、実は手軽に止める方法があるのです。めちゃ簡単です。
では、それも含めたやけど対処の方法についてご説明して行きます。尚、この記事で扱うやけどとは、日常生活で普通に起こる小さな軽いやけどの事です。
最初にすべき事
熱湯やけどであれ油やけどであれ、「痛たっ」と感じた時にまず最初にやるべき措置は冷やす事です。
軽ければ赤くなるくらい(表皮で収まる)、もう少し重いやけどでは水泡ができますね(真皮に到達する)。
でも実は、やけどは負った瞬間に症状の程度が決まるのではなく熱により進行します。だから即冷やす必要があるのです。
ではどれくらいの時間冷やすのか?
これが不思議なことに、医者によって見解がかなり違うのです。医者の記事を20ほど読みましたが、短い人で5分、長い人で30分(1時間という意見も)。
さらに良く読み込み、且つ、かかりつけの皮膚科の先生の意見も聞いた結果、私の結論は「熱による悪化を防ぐために必要な冷やす時間は5〜10分」です。
また冷やしていると、傷口が空気から遮断され神経を麻痺させる効果もあって、痛みはかなり軽減されます。
痛くなくなる上、早期の冷却は傷跡を残りにくくする効果もあります。
しかし、氷や保冷剤で冷やすのはNGです。血流が悪くなるし、傷口の皮膚組織の損傷を悪化させる可能性があるからです。
さて、ここで注意しなければならない事があります。それは感染症です。
やけどを負った皮膚は本来の機能がなくなっています。その中で一番怖いのが外敵の侵入を防ぐ機能がダメになっていることです。
指や手には常在菌が一杯いるので、傷口を触るのはNGです。
冷やしているときに傷口を流水で流すことが肝要です。流すことで傷口の細菌はほとんど流れ落ちます。
はい、ちゃんと冷やして、傷口を流水で流すこともしました。次どうしましょう?
傷口を水から出すとすぐに痛みが戻ります。かといっていつまでも傷口を水に浸けておくわけにもいかない。
とりあえず、この痛みから簡単に解放される方法ってないのでしょうか? それが次のお話です。
どこの家庭にもあるものを巻く
そう、サランラップを空気が入らないようにピタッと巻くだけです。まあやって見てください。多少はピリピリが残るかもしれませんが、嘘のように痛くなくなります。
もし傷口の状態により、巻いても隙間ができるようであれば、巻く前にワセリンを塗った上で巻きます。ワセリンなんて安いものだし、一つ常備しておくといざという時に非常に役に立ちます。
石油の高純度精製品です。
酸化しにくく安定性に優れており安全性が高いので、直接肌に塗ることはもちろん、化粧品や薬の基材として幅広く使われています。
皮膚に塗るとこでパラフィン膜を作り、皮膚の水分蒸発を防ぐ保湿機能を発揮し、外の刺激から守る保護効果も同時に発揮するのです。
やけどの傷口は、乾燥させると痛みが発生し直りも遅くなるのでワセリンは大変重宝します。
逆にやってはいけないことは消毒液を塗ること、消毒要素のある軟膏の類を塗ることです。なぜなら、かえって傷口を悪化させる可能性があるからです。
ラップを巻いて痛みがなくなりました。あとは、もし皮膚科(or形成外科)に行かないのであれば、巻いたラップをテープで止めて包帯をします。
傷口から滲み出てくる体液の量が多ければ、それを吸い取るガーゼを当てて、その上から包帯を巻きます。
この滲み出る体液が皮膚再生には欠かせないので、だから怪我した部分を乾かしてかさぶたを作ってはいけないのです。それに乾かすと痛いです。
もし本当に軽傷で問題ないと判断するなら、この処置で痛みはなくなるのでそのまま過ごし、痒くなったりあせもができたりしない程度に巻き変えて過ごせばいいでしょう。
でも、もし・・・
- 腫れてきたり
- 膿んできたり
- いつまでも痛みが引かなかったり
- 熱が出てきたり
した場合は、直ちに病院にいかなければなりません。というか、よっぽど軽傷でない限り、一度はちゃんとした医者の判断を仰ぐのが良いというのが私の考えです。
バンドエイド
「一度は病院へ」と申しましたが、全くそういう必要なしと判断された方にもう一つの提案は、BAND-AIDのキズパワーパッドを貼って治す方法です。
これはメーカーサイトにわかりやすく説明されていますが、貼ると痛みから解放され、傷が残りにくく非常に綺麗に治る可能性が高いです。
そんなに安いものではなく、やけどの大きさもまちまちなので、なかなか買い置きは難しいかもしれませんが、「こんなものがある」と覚えておいて損はしません。
まとめ
簡単にできるやけどの痛み対策について説明しました。
サランラップとワセリンという強力コンビの利用は、病院に行くまでの応急処置にせよ、それで完治まで持っていくにせよ、非常に頼もしい方法です。
そしてあとに加えて説明した BAND-AIDのキズパワーパッド も素晴らしい商品で、実際やけどの傷口に貼って経過をみればよくわかると思います。
やけどなんて誰も負いたくありませんが、それでも万が一なってしまった場合は、今回説明した方法で痛みから解放されてください。
あの痛さに耐えてもいいことは何もありません。即実行しましょう。
それから、もう一度言いますが、ほんのちょっと赤い程度の極軽傷でない限り、一度はちゃんとした医者に診てもらうのがいいのではないでしょうか。
最後に・・・
この記事の主旨はやけどの痛みを取る方法ですが、もし、本文中に軽く触れている、治るまでの過程の考え方に興味のある方は「湿潤療法」の記事を読んでみてください。
傷口を消毒液に晒さない乾かさないのがいい理由が良くわかります。
コメントを残す